第10話 「強敵再び!運命のリマッチ」

全国大会への切符を手に入れた桜井未来たちバレーボール部。彼女たちは次なる挑戦に向けて、日々の練習に励んでいた。今日は全国大会に向けた特別練習の日。練習中の未来たちは、次の試合に向けた戦術を確認しながら、笑いあり涙ありのバラエティに富んだ時間を過ごしていた。


「未来ちゃん、そのスパイクはまるでシャークアタックだね!」と、松田あやねが冗談を言って場を盛り上げる。


「ええ、そんなことないよ!ただの普通のスパイクだって!」未来は照れくさそうに笑いながら答えた。


「あやねのトスはまるで魔法のようだね。いつもピッタリで驚くよ!」と、伊藤千尋が笑顔で続けた。


「やだ、もう!そんなに褒められると恥ずかしいってば!」あやねは顔を赤らめながらも、嬉しそうに笑った。


そんな和やかな雰囲気の中で、未来たちは全力で練習に取り組んだ。キャプテンの高橋沙希も、仲間たちの笑顔を見て満足げに頷いた。


「みんな、本当にいい感じだね。この調子で全国大会に臨もう!」沙希が声をかけると、全員が力強く頷いた。


全国大会の初戦が迫る中、未来たちは気持ちを引き締めて会場に向かった。会場は多くの観客で賑わっており、その中には未来の家族や友人も応援に駆けつけていた。


「お姉ちゃん、頑張って!」未来の弟が声をかける。


「ありがとう、頑張るね!」未来は手を振って答えた。


最初の対戦相手は、緑峰学園だった。以前の試合で一度勝利を収めた相手だが、彼女たちもまた進化していることを未来たちは感じ取っていた。


試合開始のホイッスルが鳴り響き、両チームはコートに立った。緊張の中、未来は深呼吸をして気持ちを落ち着けた。沙希が最初のサーブを放ち、試合が始まった。


「行くぞ!」沙希のサーブは鋭く相手コートに飛び、緑峰学園のリベロが巧みにレシーブした。相手のセッターが素早くトスを上げ、スパイカーが力強いスパイクを放つ。


「未来、ナイスディグ!」莉子が後ろから声をかける。未来は懸命にボールを拾い上げ、あやねにパスを送った。


「あやね、任せた!」未来のパスを受け取ったあやねは、見事なトスを千尋に上げた。千尋のスパイクが相手コートに突き刺さり、最初のポイントを取った。


「やった!」未来たちは喜び合い、気持ちを一つにして次のプレーに備えた。


試合は一進一退の攻防が続いた。緑峰学園のリベロは未来たちのスパイクを次々と拾い上げ、なかなか得点を許さない。未来たちは新たな戦術を駆使し、相手の守備を崩そうと試みた。


「次はクイック攻撃だ!」沙希が指示を出し、未来たちは動き出した。未来がセッターのあやねに素早くパスを送り、あやねが絶妙なタイミングでスパイカーの千尋にボールを上げた。千尋のスパイクが相手コートに突き刺さり、得点が決まった。


「いいぞ、未来!その調子だ!」沙希が叫ぶ。


「ありがとう、沙希さん!」未来は笑顔で応え、次のプレーに集中した。


第一セットは接戦の末、緑峰学園に取られてしまったが、未来たちは諦めなかった。沙希は作戦タイムで、次のセットに向けた戦術を再確認した。


「今度はもっと積極的に攻めていこう。私たちのコンビネーションで相手を崩すんだ!」


第二セットが始まり、未来たちはこれまで練習してきた新しい戦術を駆使し、緑峰学園の隙を突いた。未来のクイックパスからの速攻が次々と決まり、観客席からは大きな歓声が上がった。


「未来、いいぞ!その調子だ!」沙希が叫ぶ。


試合は激しい攻防が続き、どちらのチームも一歩も譲らない展開となった。未来は仲間たちと連携を深め、全力でプレーし続けた。


「みんな、いけるよ!一つになって、勝利を掴もう!」未来の声が響き渡る。


第三セットに突入し、試合はクライマックスを迎えた。両チームともに疲労が見える中、最後のポイントが争われる。未来は全身全霊を込めてボールを拾い、あやねに素早くパスを送った。


「あやね、任せた!」


あやねはそのパスを受け取り、絶妙なタイミングでボールを上げた。ボールは再び未来の元へ戻ってきた。未来は決意を胸に、全力でスパイクを放った。


「これが私たちのチームワークの力だ!」


未来のスパイクは見事に相手コートに突き刺さり、緑峰学園の守備を突破した。


「やったー!」部員たちは歓声を上げ、未来たちは抱き合って喜びを分かち合った。


試合後、未来たちは互いに労をねぎらい合い、次の試合に向けて気持ちを引き締めた。


「みんな、本当にお疲れさま!これからも一緒に頑張ろう!」沙希が笑顔で声をかけると、部員たちは一斉に力強く頷いた。


「次は北斗学園との試合だね。」未来が言うと、全員が一瞬緊張した表情を見せた。


「そうだね。でも、私たちは強くなったんだ。前回の試合で得た経験を活かして、必ず勝とう!」花音が力強く言った。


「その通り!私たちは一つになって戦うんだ!」沙希が続ける。


こうして、桜井未来たちの青春バレーボールストーリーは、新たな戦術と友情を経て、さらに輝きを増していく。次回もお楽しみに!


次回予告

強敵北斗学園との再戦が迫る。未来たちは前回の試合での経験を活かし、さらに成長した姿を見せるために全力を尽くす。果たして、彼女たちは北斗学園を突破し、次のステージに進むことができるのか?


次回、「強敵再び!運命のリマッチ!」


未来の熱い戦いを見逃すな!

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