【完結】青春スパイク! ~燃えろ、私たちの青春ネット!~
湊 マチ
第1話 「新しい風、バレーボール部へようこそ!」
桜井未来(さくらい みらい)は、新しいノートを抱えながら校門をくぐり抜けた。春の陽光が彼女の明るい茶髪にキラキラと反射している。新学期の始まり、新しい挑戦の予感。彼女の心は希望に満ちていた。
「よーし、今日こそバレーボール部に入部するぞ!」と、未来は小さな拳を握りしめた。バレーボールというスポーツは彼女にとって未知の世界だったが、それがかえって彼女を引き寄せていた。
未来が向かったのは、体育館。入部希望者で賑わう入口には大きなポスターが貼られている。『初心者歓迎!一緒に全国を目指そう!』という言葉が彼女の目に飛び込んできた。
「これなら、私でも大丈夫かも…」
意を決して体育館のドアを開けると、中には熱心に練習する部員たちの姿があった。ネット越しに飛び交うボール、コートに響くシューズの音、そして何よりも部員たちの真剣な表情が、未来の胸を熱くした。
「お、君も見学に来たのかい?」
突然、元気な声が響いた。振り返ると、茶髪のポニーテールが揺れる少女、高橋沙希(たかはし さき)が笑顔で立っていた。彼女こそ、このバレーボール部のキャプテンだ。
「は、はい!私は桜井未来って言います!バレーボール初心者なんですけど…」
「大歓迎だよ、未来ちゃん!初心者でも大丈夫、一緒に頑張ろう!」
沙希の明るい笑顔に、未来は少し安心した。その後、部員たちとの自己紹介が始まり、チームメイトたちとの初めての出会いが続く。
「私は松田あやね、ポジションはセッター。いつでも相談に乗るからね!」
「伊藤千尋、ブロッカー担当。あまり話さないけど、よろしくね。」
「山田莉子、リベロやってます。守りは任せて!」
未来は個性豊かな仲間たちに囲まれ、早速ウォーミングアップに参加することに。バレーボール初心者の未来には、簡単なパス練習でも苦戦するが、周りの励ましで少しずつ上達していく。
「未来ちゃん、ナイスパス!その調子!」
「うわぁ、ありがとう、沙希さん!」
練習が終わり、みんなが体育館の隅で水を飲みながら休憩していると、突然、大きな音が響いた。体育館の天井からボールが落ちてきて、全員が驚いて顔を上げた。
「え、なにこれ!?」
「うちのバラエティ担当、あやねの仕業だな…」
あやねが笑いながらボールを拾い上げ、未来にウィンクを送った。「ごめんね、ちょっとしたサプライズだよ!」
全員が笑いに包まれ、未来はこのチームの一員になれたことを実感した。バレーボールを通じて、新しい仲間たちと過ごす日々が始まる。未来の心は、期待と希望でいっぱいだった。
「さぁ、明日も頑張るぞ!」
こうして、桜井未来の青春バレーボールストーリーが幕を開けたのだった。
次回予告
桜井未来がバレーボール部に入部し、仲間たちとの新しい日々が始まった。しかし、練習の厳しさと自分の未熟さに直面する未来は、早くも心が折れそうになる…。そんな時、部員たちの過去と夢を知ることで、未来は新たな決意を固める!
次回、「試練のサーブ!涙の初試合」
友情と絆が試される第一歩を見逃すな!
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