第299話 朝目覚めて、直ぐに魔力値をチェックしようとしてふと気が付いた。
朝目覚めて、直ぐに魔力値をチェックしようとしてふと気が付いた。
俺、ヤシ亀と戦ってないや、と。
と言う事で、イブたちの魔力値をチェックしてもらったところ120程度上昇していたとの事。
上昇値として見てみれば小さいが、最近頭打ちだったイブたちが5人掛りで120上昇したのだからヤシ亀はドラゴンよりも上昇率が高いと言う事になるのかもしれない。
或いは同じモンスターばかり狩っていると効率が悪くなるという事もあるのかもしれないが。
と言う事で”山羊頭の試練”の代わりの、”ヤシ亀の試練”は可能のようだ。
俺がやる事はカボにスキャンしてもらった魔法陣をチェックし、魔力を流せば瞬時にヤシ亀を復活できる魔道具を作る事と、イブたちとダークエルフたちの魔法銃を出力強化に合わせて威力が上がるようにする事、ウルド機の弾の補充ぐらいかな。
尚、ヤシ亀の復活に必要な魔力値は13,000程度とやはりドラゴンより少し多いようだ。
イブたちの魔力量を考えると1人1回復活出来るが、戦闘に使う魔力がギリギリになってしまうため、復活させるための魔道具に魔石を組み込み、毎回5,000分の魔力を補ってくれるようにした。これで皆は1回8,000の魔力でヤシ亀を復活する事が出来る。
尚魔石の20,000分の魔力は俺が補給しておいた。
魔石が本格的に足りない。誰だよ魔石をクズ石呼ばわりしたヤツ、超便利じゃん。
戻ったら第3王子を急かそうかな。
俺が一緒に行くとダークエルフたちが怖がってしまうので、同行するのはイブたちとカボのみだ。
待てよ?男が怖いならエファンはともかくウルドも駄目なのでは?と思ったらウルドは船乗りたちを思い出すからむしろ落ち着くそうだ…ふぅん。
その他のメンバーはゆったりしている。
さて俺は今朝イブに渡されたドロップアイテムなどのリストのチェックだ。
5から9階層はヘルマから聞かされた物以外特にドロップしなかったそうだ。
10から14階層では、
回復薬(青)×5
虹色の薬×1
魔力アメ×1
魚肉ブロック(赤身)×3
ビキニタイプの水着(パレオと麦わら帽子もセットで入っていたらしい)×6
が手に入ったらしい。
水着のドロップ率高過ぎだろ。
既に知っているアイテムの説明は省くとして、先ず魚肉だが、イブが直ぐに冷凍保存していたモノをセティアに料理して貰ったのだが、美味いには美味いのだが、なぁんかどこかで食べたような…というかこの見た目、マグロっぽくない?
……
「え?刺身?薄切り?生?生?!しょ、正気ですかアーバン様?!魚肉を生で食べるなんて!」
セティアに刺身にしてくれと頼むと目を剝かれた。
いやだって、マグロっぽいし……
そもそも魔力で生成した物だから寄生虫はいないだろうし…一応一旦冷凍もしてるし……
「うわぁ!本当に食べた!?ア、アーバン様、直ぐに吐き出してください!ぺっですよ、ぺっ!」
俺は何でも口にする赤ちゃんか。
料理された状態だと分からなかったが、味もマグロだった。
何マグロとか何処の部位とか、詳しくは知らないけど。
「平気、そうですね……あ、あの美味しんですか?」
「美味しいよ」
惜しむらくは醤油が無い事だろうか。出来れば山葵も欲しいな。
次は生成した直後に食べてみたい。
「………ごくり」
「セティアも食べる?」
「い、いや、しかし、生魚…」
「無理に食べろとは言わないよ」
パクリ
「う、う~ん……わ、私も料理人の端くれ、食わず嫌いなどあり得ません!ええ、あり得ませんとも!ええい、ままよ!!」
セティアが意を決して、一切れの刺身を口にし、数回咀嚼して……
「おえぇ!」
吐いた……
そうか、だめだったか、刺身。
「だから無理して食べなくて良いって言ったのに」
「い、いえ、味自体は良いと思いました……ただ食感が……あと、やっぱりイメージが……」
ネイアあたりは喜んでくれそうだし、【月光の塔】の魔法陣は出来るだけ記録しておきたい。
今日はイブたちは屋上か……カボたちは14階層辺りをメインに探索と記録を進めて貰おう。
次に水着だ。
そう、また水着だ。
ダンジョンを作った奴は水着が好きだなぁ。
同一の人物、或いは団体が作ったのかは知らないが。
きっとスケベだったに違ない、是非握手したい。
今回の水着だが、以前にイブたちが持ち帰った水着と違いガチの水着だ。つまり魔道具ではないただの布。オレンジと白で塗り分けられている。
パレオにはハイビスカスっぽい花が描かれている。麦わら帽子は至ってオーソドックスなデザインだ。どちらも魔道具ではない。
続いて15から19では、
回復薬(赤)×3
虹色の薬×1
塩×2
メロンクリームソーダ×4
スイカ×3
ミニ米俵(1kg)×2
ふんどし×2
を入手したらしい。
なんだこのラインナップ。
……もうふざけてるやん。ふざけてもうてますやん。
まず、メロンクリームソーダだが、これはグラスに注がれ、ストローが付いた状態でドロップしたそうだ。当然そのまま次元収納には仕舞えないので、イブが苦肉の策として、グラスから中身を容器に移し、別々に収納したらしい。
ちなみに次元収納の中の気温は一定で大体20度前後、戻った時にはバニラアイスが溶けて、薄い緑の様な色の液体にサクランボが4つ浮いてる状態だった。
取りだした時のイブの絶望したような表情が印象的だった。
スイカは普通にスイカ、美味い。
ついでに一緒にドロップした塩を一つまみ…
尚、塩は宝箱の中に紙が敷かれていて、その上に山盛りに置いている状態でドロップするらしい。
続いてミニ米俵、その名前の通り小さな米俵。中身は普通に米だった。
昔、グランシェルド家の料理人に米が食べたいと注文した時に、パエリアに近い料理を出してくれた事があったので、この世界、米は普通にあると思うが、料理人にそうではなくて炊いて欲しいと告げると、炊く?と聞き返されたので、炊くという料理方法は無いのかも知れない。
一応料理人に説明して、焚いてもらったその米は、パッサパサのガッチガチで食べられたものでは無かった。あれは焚くのに向いて無い米だったのか、それとも焚き方が悪かったのか俺には分からない。
…待てよ?俺は元々料理をしない人間なので分からないが、ネイアなら電子ジャーを使わない正しい炊き方を知っているんじゃないか?
魚肉とスイカと塩、それに米俵、ふざけたラインナップかと思ったが意外に欲しい魔法陣が多いな。
ゴーレムに使えそうな魔法陣が無いのは残念だけど。
だが、問題はこれ、ふんどしだ。
真っ赤なふんどしだ。
まごう事無きふんどしだ。
魔道具でも何でもないただのふんどし。
さっき握手をしたいと思ったが、握手をした後よく手を洗おうと思ったよ、俺は。
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