閑話 ゴーレムンジャーと【西のダンジョン】の踏破(3)

【エファン】


 今日は最初からゴーレムを着て探索するんだって。


 カボもいて、罠とか気にしなくて良いからどんどん進んで、あっという間に30階層に辿り着いたんだけど――――


 「こちらにも【試しの遺跡】みたいな強敵が待ち受ける部屋が有るかと思っていたけど、無いわね」


 「そうだな、今までの階層通りだ。多分まだ続いているな」


 ウルドお兄ちゃんの言う通り、ダンジョンはまだまだ続いていて。

 それでも僕たちはどんどん進んだんだ。


 見たことのないモンスターもいっぱい出て来た。


 真っ黒なゴブリンとか、脚が12本ある大きな蜘蛛とか、カラフルなボール?見たいな奴とか、でもどれも似たようなスピードだし、どんな魔法もゴーレムが吸収しちゃうから怖くない。

 みんなでパパっと倒していく。


 う~ん、写真はゴーレムが勝手に撮影してくれるからもうカメラで撮影する必要ないって言われちゃったけど、やっぱりカメラで撮りたい。

 でも我慢、イブお姉ちゃんも我が儘言っちゃ駄目って言ってたもんね。


 40階層からカボがたくさん罠を見つけるようになった。ちょっと歩くと直ぐ罠があるみたい。カボがいなかったら探索は難しかっただろうってウルドお兄ちゃんが言ってた。ボクもそう思う。


 「カボ、凄い!」


 [ハイ、カボハ凄イデス]


 今日は45階層で一旦脱出して、続きはまた明日何だって。


 お宿では相変わらず沢山の人が話しかけてくる。

 でも昨日よりは少し少ないかも。 


 一日お宿でしっかりと寝て、今日も朝からダンジョン探索!


 45階層からも見たことのないモンスターが沢山。


 ちっちゃいドラゴンみたいな奴、剣と盾を持った大きな骸骨みたいな奴、全身金色の顔の無い人みたいな奴。


 見た事のないモンスターの素材はアーバン様が喜ぶ素材になるかもしれないから出来るだけ倒しながら、沢山の素材をカボの次元収納に入れていく。

 それとドロップアイテムも見たことのない物ばかりだ。

 元Sランクのイブお姉ちゃんで見たことのあるやつの方が少ないんだって。

 きっとアーバン様が喜ぶからって、ドロップアイテムもどんどん次元収納にしまっていく。


 「……多分モンスターたちはとんでもなく強くなっているんでしょうけど、なんの実感もないわね」


 「だな。正直見た目以外の差が良く分からん」


 ウルドお兄ちゃんが入ったゴーレムが金色の人っぽいモンスターが伸ばして来た腕を掴んで、思いっきり引っ張ると、金色の人っぽいモンスターの体はゴーレムに引っ張られて飛んでいき、ゴーレムは飛んできたモンスターを殴り飛ばした。

 モンスターは壁に叩きつけられてピクリとも動かなくなっちゃった。


 こんな感じでモンスターは大体1発でやっつけれちゃうので、僕も強さの違いとかはよく分からない。


 そんな感じで今日もどんどんダンジョンを進んでいくき、50階層に到着すると、【試しの遺跡】の30階層にあったのとよく似た大きな扉がドーンとあった。


 「なるほど、【西のダンジョン】では50階層に強敵が待っているって訳ね。【死神の神室】は何階層まであるのかしら?」


 「どうする?このまま突入するか?どうせ事前に情報収集なんてしても何もわからねぇだろうし」


 「……皆、魔力残量は?」


 イブお姉ちゃんに言われて皆が一斉に腕に書かれている数字を確認した。


 「…平均で大体6,000か、魔力残量は問題ないわね。カボ罠は?」


 [【試しの遺跡】ト呼バレルダンジョント同ジ種類ノ魔法陣ヲ感知シマシタ。奥ノモンスターヲ討伐スルマデ閉ジ込メラレル様デス]


 「モンスターの反応は1つ?」


 [ハイ]


 「問題はなさそうね。先ずは【試しの遺跡】で使っていた作戦を試すわ」


 「というとアタイたちは部屋に入らないで、まずは部屋の外から魔法銃で攻撃って感じ?」 


 「そう、ダメージが見受けられないようなら今日の所は撤退しましょう。魔力が万全の状態で明日仕切り直しよ。カボ、ワープポイントを設置して」


 [了解]


 イブお姉ちゃんに言われてカボがこの階層の入り口の近くにワープポイントを設置した。


 「さぁ、開けるわよ。ウルド、反対の扉を――」


 「あいよ」


 「それじゃあ開けるわよ」


 大きな扉が開いて、部屋の中が見えた。


 部屋は【試しの遺跡】の30階層と凄く似てて、違うのは部屋にいるモンスターぐらいじゃないかな?


 「頭部に翼の生えた蛇?デカいわね。全長何メートルあるのかしら」


 「こいつもコチラ側から攻撃しないと反応しないみたいだが、ちょっと遠いな。アーバン様の指示で装備を個別に変更したが、これなら前のダンジョンで使っていた射程の長い魔法銃の方が良かったんじゃねーか?」


 「……カボ、次元収納からその射程の長い魔法銃を出してあげて。あと私のも」


 [了解]


 「あんのかよ」


 「当然あるわよ。様々な状況でも対応出来るように、瞬時に切り替えれる武器を変えたってだけでしょ。それじゃあ一斉に撃つわよ。皆、準備は良い?」


 「ああ」「ええ」「うん!」[了解]


 「それじゃあ攻撃を開始するわよ。構えて……撃てー!!」


 5機のゴーレムが放った魔法が一斉に蛇のモンスターに向かって飛んでいった――

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