第218話 最近、コーネリア、ヌゼ、第3王子、ガステアが代わる代わるに

 最近、コーネリア、ヌゼ、第3王子、ガステアが代わる代わるに【試しの遺跡】に潜っている所為で元冒険者の4人は常に王立学園の学生が使用していた旧宿泊施設に泊まり込みで、毎日ダンジョンに潜る羽目になっていた。

 ブラックじゃない?という事で、魔力値を上げたい人たちが一巡したところで、訓練に付き合って【試しの遺跡】に潜るメンバーを一新した。

 紹介しよう。カボツー、カボスリー、カボフォー、カボファイブだ。

 カボの魔法陣をコピーして、少しだけ手を加えたメンバーだ。


 カボをリーダー機に設定し、命令権はカボ→2→3→4→5の順番与えている。


 カボは今まで通りの豹型で、残りは元冒険者たちと同じパワードスーツゴーレムに本体を埋め込んだ形になっている。といっても完全に同じでは無く、これはカボたち専用の機体なので人間は装着することは出来ない。


 元冒険者たち用のパワードスーツだが、ベルトから一瞬で装着出来るように変更した時に、全て作り直している。サイズも小型化(ウルド機は元がデカいので2メートルを超えるが)し、全ての機体に魔法吸収の魔法陣と小型化した魔石を搭載している。また、出力強化も200の強化バージョンまで使えるようにしている。

 武器については、【試しの遺跡】で山羊頭と戦う事を前提に、全ての機体にロングレンジのビームライフを持たせているが、今後は【試しの遺跡】でのサポートは必要ないので、それぞれの戦闘スタイルに合わせて変えようと思う。

 カボたちは全機ビームライフル装備のままで良いだろう。


 それと、どうもカボは戦闘人数に含まれない事が判明している。

 山羊頭は1人で戦った方が魔力値の上昇値が大きい事が判明しているが、カボと一緒に戦おうが、1人で戦おうが上昇値はおそらくだが同じになるようだ。

 ……カボ、お前まだ1人前として認められてないみたいだ、頑張れ。いや、頑張ってカボを成長させるのは俺の役目か?


 ついでにカボたちには元冒険者たちの仕事を引き継いでドロップアイテムの回収もしてもらう。戦闘力で言えば元冒険者たちには大きく劣るが、それでも十分29階層のモンスターを倒して回るぐらいは出来るようだ。

 カボたちの魔力の補給は使用人たちのほか、現地で訓練をしている人間にもやってもらう。それぐらいしてもらっても良いだろう。

 それでも足りなくなった時に備えて俺が魔力を補充した魔石を宿泊施設に置いてあるし、宿泊施設に常駐する使用人は15日ごとに交代するので、そのタイミングで残量の減った魔石を持ち帰って貰って、代わりに魔力を補充した魔石を持って行ってもらえば十分だろう。


 さて、元冒険者たちなのだが、折角の休暇だと言うのに工房の裏手、彼らの寮の横にある開けたスペースを使って、ゴーレムを装着した状態だったり、生身だったりで模擬戦をしたりして過ごしている。

 うーん、真面目が過ぎる。ピンボールもビリヤード、ついでに増設したプールやサウナなどはあまり使用されていないのだろうか?ちょっと寂しい。

 

 ……というか、この4人を見ているとな~んか違和感がある。

 なんだろ?分からん。


 お、生身で訓練をしていたエファンとアノーレがパワードスーツゴーレムを装着して訓練をするようだ。


 「「装着!」」


 2人がベルトに手を当てて魔力流しつつトリガーとなる「装着」の言葉を叫ぶ。


 あ~、違和感の正体が分かった気がする。

 多分ベルトだ。


 彼らのチーム名は魔道具戦隊ゴーレムンジャーというのだが、俺の記憶の中ではベルトはバイク乗りたちの為のアイテムで、戦隊の隊員たちの為のアイテムはガジェットと呼ばれる基本的にはブレスレット型のアイテムに、別のアイテムをはめ込んだりするタイプが多かった気がする。統一性はそこまで無くて、携帯電話やら拳銃、寿司なんてのもあったっけ?あれ?携帯電話はベルトだっけ?


 ちなみに機体の色だけは全機変えてある。イブが赤でウルドが緑、アノーレが黄色でエファンが黒だ。

 …う~ん若干のチグハグ感があるが本人の要望を聞きながらになったのでしょうがない。

 まぁそもそもスーツじゃ無くてロボットの見た目なわけだけども。


 正直俺は日曜日の朝の作品はそれほど詳しく無い。


 ロボットが出てくるシーンの為だけに見ているような物だったのに、あんまり出番が無かったからなぁ。

 バイク乗りの方なんて殆どロボットは出てこない。ちなみにパワードスーツゴーレムの様な装着型が登場する作品が俺の一押しだ。


 でも違和感の正体に気づいてしまってからは結構気になる。


 作り直したいと言えば作り直したいが、最近作り直したばかりだしなぁ。


 ガジェットを作るとしたらゴーレム型?お、ちょっと面白そうだな。普段はミニゴーレムとして普通に使えるようにして、トリガーとして使う際は腕のブレスレットに……無くしたりしたら装着出来なくなるの不便だな。


 合体ロボも作りたいし、違和感の事は後回しで良いか。正直ロボット以外の部分にそこまでのこだわりは無いし。


 合体ロボと言えば、乗り物か動物で迷っていたんだが、ウルドを見ているとバッファローのイメージが浮かんだので、動物でいこうと思う。この世界、乗り物なんて俺が作った魔道車か馬車か帆船ぐらいしかないしな。


 という事で、ウルドはバッファローで確定として残りのメンバーはどうしようかな。

 鷹とライオンはなんか格好いいから入れたい。


 でもイメージとしてライオンもウルドなんだよなぁ、ゾウとかサイとかもウルドのイメージだ。


 ……ウルドの事は一旦頭から追い出しておこう。


 イブが鷹かなぁ。


 アノーレがライオン?う~ん、どっちかというとボブキャットのイメージだが、ボブキャットはちょっと……


 エファンは犬かな。

 ……ちゃんと考えよう。


 あれ?人1人足りなくない?最低でもあと1人は欲しくない?


 カボで良いか。


 などと考え事をしていて、こっちに突っ込んでくるアノーレ機の存在に気が付かなった。


 ドゴーンという物凄い音と共に砂埃が舞い上がる。


 「も、申し訳御座いませんアーバン様!!ご無事ですか?!」


 「ああ、問題ないよ」


 多分アノーレが出力強化を使っていなかったからだろうけど、鉄の塊に体当たりされて、怪我どころか痛みすらない自分が怖い。


 「アーバン様、私の監督不行き届きです。どうか罰を与えるのであればアノーレではなく、私になさいますようお願い申し上げます」


 「罰とか無いよ。あ、そうだ。二人は好きな動物とかいる?」


 「え?えっと、アタイは美味しければ何でも」


 違う、そうじゃない。


 「…敢えて言うなら鳥でしょうか。今ではアーバン様に貸与して頂いたパワードスーツのおかげで空を飛ぶことも出来ますが、昔は空を飛ぶことに憧れがありましたから」


 お、イブはやっぱりタカで決定かな。

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