第109話 「お疲れ様です。参加チームは揃いましたか?」

 「お疲れ様です。参加チームは揃いましたか?」


 ゴーレムの貸し出しの受付をしていたサリーに尋ねる。


 「あ、アーバン君。参加枠は30分で埋まったよ、それよりちょっと相談なんだけど、ゴーレム戦のリンクをグラウンドに移せないかな?」


 「今からですか?」


 理由を尋ねたところ、観戦を希望する生徒が多数いるが、屋上ではとても入りきらないかららしい。観戦を断ろうにも希望者が多すぎるので反感を買うのが嫌らしい。


 「グラウンドでやっている魔導玩具のレンタルを屋上でするように交換したいんだ。あ、フライングボードを屋上で遊ぶのは危ないからフライングボードは貸し出し禁止で」


 「出来なくはありませんが……許可取りとか間に合いますか?」


 「そっちは大丈夫。もうしてあるから、移動が可能なら観客が入れる方がありがたいって」


 「ふむ……わかりました。では1度リンクをバラしましょう。その後はサリー先輩のソラを使ってゆっくり下ろすのが良いと思います。ジェットパック装備のドラゴレイムでチラズ君にも手伝って貰いましょう。ムスタファ、チラズ君を呼んできてくれる?」


 「お任せあれ」


 「無理言ってごめんね」


 トーナメント開催予定時刻まで1時間……まぁ足りるだろう。



 魔導玩具のレンタルは一時的に中止させて貰い、そちらに回っていた部員の手も借りる。俺はリンクをバラした後、先にグラウンドに出て、運ばれてきたリンクをその場でゴーレム魔法を使ってくっ付けていく。手の空いている者はこの間に魔導玩具を屋上に運んでもらう。

 最後に運ばれてきた掲示板を設置してリンク回りは完了、この間わずか30分である。


 後は場所を移動したことを伝える立札を作り、柵で客席とリンクを区切る。柵は支柱にロープを張っただけの簡易的なものだ。それと、予め用意しておいたトーナメント表に参加チームの登録名を記入して終了だ。順番は登録に来た順番となっている。抽選は無しだ。


 「割と余裕で間に合いましたね。それで、参加チームはどんな感じですか?」


 「待ってて、今トーナメント表に書き込むから」


 1、馬術部代表

 2、3年B組なかよし5人組

 3、舞い降りた堕天使

 4、右手に剣を、左手に盾を、心に誇りを

 5、美術部の5人

 6、謎の仮面集団

 7、ノブレス

 8、貴様も美味しく調理してやろうか?!


 なかなか個性豊かなチーム名が出そろった。こちらの世界にも厨二病は有るらしい。

 見たところ流石に生徒会はいなさそうかな?彼らも文化祭中は何かと忙しいだろうからな。そう考えると良く昨日は顔を出してくれたものだ。しかも良いタイミングで。感謝感謝。


 ギャラリーも集まり始めた。さぁ、そろそろトーナメントの開催予定時刻だ。

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