第9話 個室トイレ作る!!

くっ!!私はには我慢のならないことがある!!


それはトイレだ!!

中世の様に外でケツ丸出しで壺にするなど許せない!!


私はバンと決意を固めた!!


「ラルフくん!私は決めたよ!!」

と言うと呆れた様な顔で


「却下。お姉さんが何かすると碌なことが起きない。やめて欲しい」

と返された。


「いやいや、聞く前から!!あのね!!私はトイレをDIYする!!」


と言うとラルフがポカンとして


「は?なんて?」


「いやいや、えーとDIY!!つまり自分でトイレ部屋を作る!!」

と胸を揺らすと


「バカだ。そんな資材買うお金も無いのに…」


「いや、諦めるのは早いよ!この森にたくさん木あるじゃん!」


「……」


「木を切って小屋を作ろう!!今迄はラルフくん一人だったからトイレとか気にしてなかったかもしれないけど私女性だからね!!抵抗があるというかなんというか…


とにかくもう外でするのは嫌なのです!!」


と言うとラルフは考えて


「なるほどね。お姉さんは外でするのに慣れてない貴族育ちだし、前世でもした事ないんだろうね」


「当たり前だよ!外でだって公衆トイレくらいはあったよ!!中世じみたこの世界には公衆トイレなんてないだろうけどね!!」


と言うとラルフは


「トイレか。普通は貴族達はお金があるから職人に頼むよ。レンガや石で個室を作っているんだ。それでトイレ用のスライムを下層に潜ませて糞尿の餌と浄化をしている。


冒険者はスライムを捕まえて職人ギルドに売るんだ。それを王侯貴族達が買うのさ」


と言う。

そっか!何かのアニメで見たことあるわ!スライムって基本弱い雑魚モンのくせに最近は色々強かったり、服溶かしたり、浄化作用を持ってたり有効活用が多いのよね!!


「スライム捕まえてきたらトイレできるじゃ無い!水洗トイレとまではいかなくても!」


「水洗トイレ?」


「私の前世では水洗トイレが普通だからね!用を足したら水で流して清潔を保つの!


汚物はトイレの下にある下水に流れてくんだ!!」

と言うとラルフは


「水で…流す…。ふうん。確かに考えてみたら衛生的にも良さそう。


この世界は庶民達は皆壺にするからな…」


「でしょー!?汚くしてると病気になっちゃうからまずトイレを改革しなきゃダメだよ?」

と言うとラルフはうーんと考えだした。美少年が考えてる姿ほんといい!!


「仕方ない、薬を売ってお金を作って職人に余ってる資材を売ってもらうしか無いよ。


お姉さんが森の木を切り倒せるわけないし、倒せても森が死ぬだけだし」

と言うので


「じゃあ私はスライムを捕まえるわ!!」

と言うとラルフは


「スライムを?あいつら意外とすばしっこいよ?それにいつも臭いところにいるし…大丈夫なの?」


「え…その辺にいっぱいいるんじゃないの?」


ゲームでは《スライムが現れた!!》とかで勝手にその辺にいるのかと思ってた。


「魔物達も生息地域があるからね。いつでもどこでもってわけじゃない。うちの森はブラックウルフが多いでしょ」


なるほど。ブラックウルフの生息地域なのか。


「じゃあスライムは?」


「スライムなんて底辺の魔物だからね。ブラックウルフのいるこの森に棲みついてるわけないよ」

ガーーン!!

スライムおらず!!


「それにある程度湿気のある場所にいると思うし…沼とかじゃない?」


「沼!?」


沼とか…なんか聞いただけで嫌だな。濡れるし水草も多そうでカエルとかいっぱいいそう。


「…お嬢様は中々いかないよね?諦める?」


というラルフに


「いやいやいや!諦めない!せめて個室を作るまでは!!私……沼に行くわ!

そしてスライムを捕まえる!!」

と私は決めた。


「沼にも魔物はいるよ?大丈夫なの?」


「ラルフきゅんもついてきてくれるよね?沼!!」

とにっこり言うと


「ウッザ!!」

と返される。

しかしため息を吐き


「わかったよ…。ここから1番近い沼に行こう」


「やったーー!!沼デートね!?」


「はあ!?」

と言う白けた目を向けられ私達はトイレ作りの為、まずスライムの確保に向かう事にしたのだ。

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