第54話

 翌朝、俺たちは冒険者ギルドに向かった。


「おはよう、何か指名依頼はあるか?」


 受付嬢にSランク証を見せて尋ねた。


「指名依頼が入っていますが、エリクサーが欲しいとのことです。報酬は

白金貨10枚です」


 報酬が安いな。これは断ってもいいだろうか。


「報酬が安すぎないか?エリクサーも持ってないし、すまないが断らせていただく」


 エリクサーはソー子が持ってるがお話にならないので断る。


「はい、わかりました。そう伝えさせていただきます」


 指名依頼でいたずらだろうか、勘弁してほしいものである。


「暇になっちゃったな」

「そうですね」

「この辺にダンジョンはないかな?」

「ボルガ領にダンジョンがあります」

「じゃあボルガ領に行ってみるか」


 俺たちは一旦屋敷に戻って、マリナたちに生活費を渡して、ボルガ領行きの護衛依頼を受けた。俺たちは馬車に乗っている。


「Sランクと一緒だなんて運がいいぜ」


 冒険者の護衛は俺たち以外にもいた。しばらくすると探知魔法に反応があった。


「前方に盗賊だ。馬車から出るぞ!」


 俺たちは馬車から飛び出した。


「へっへっへ、金と女を置いてけ」


 盗賊は駆除すると決めている。俺は問答無用で盗賊に斬り付けた。


「ぐわっ!」

「チェインライトニング!」


 カレンのチェインライトニングで盗賊がまとめて死んだ。


「これで終わりか」


 盗賊とはよく出会うが、治世がよくないからなのかな。

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