雷の日

夢美瑠瑠

第1話

 


掌編・『雷』


 雷、は知っている限りでは、空の高いところで起きる放電現象。確か、水蒸気かいろんなごみやチリの摩擦で生じるのかしら?ベンジャミンフランクリンという米大統領が、凧を飛ばして、雷が”電気”なことを証明したのは有名。


 地球創世の時には、雷の電力がいろんな化学反応の触媒の役割を果たしたとも聞きます。


 「風神雷神図」というのは狩野永徳?の描いた襖絵か。でんでん太鼓みたいなのを、鬼みたいな変な妖怪が背負っている。「カイゲン」という薬のパッケージにあしらわれている。


 雷の、光は、「稲妻」。ゴロゴロは「霹靂へきれき」。「青天の霹靂」は、不意な出来事のたとえで、英語にも全く同じ意味と表現のことわざがある。

 Volt from the blue と、綴ります。


「冬の稲妻」という懐メロがある。アリスのヒット曲。「君の瞳は一万ボルト」というのが第二弾で出たが、電気つながりかもしれない。

サンダー杉山という悪役レスラーもいた。懐かしい。

 「蜜蜂と遠雷」だったか?恩田陸さんの小説があった。未読ですが、週刊誌でチラッと読んだっけ。

 オバケのQ太郎の家の裏には、「神成さん」という怖いおじさんがいて、そのうちの居候がアメリカのオバケで、ドロンパという名前で、星のマークと横縞がついていた。星条旗なのだw よく「雷親父」ということのしゃれだろう。


夏目漱石さんは、「吾輩は猫である」のモデルになった黒猫が死んだときに、庭に埋めて、で、墓碑銘に、「この墓に、稲妻落ちる宵あらん」と、書いたらしい。よくわからんのがミソだろうが?面白い気もします。


 叱られることを、「雷が落ちる」とも言う。地震雷火事親父、と、怖いものの例えで、天災は基本的にいくら用心しても防備しようがないから怖いし、困る。地震保険もあるが、お金だけもらっても取り返しがつかないものもあるし…

 雷電為衛門、とかいう相撲取りがいたらしいが、よく知らないが、ライディーンというYMOのヒット曲があったな。勇者ライディーンもあったな。なんとなくカッコいいからだろうか。


 雷から身を守るには…という生活の知恵を昔はよく教えられた。

 「蚊帳の中は安全」とか、「車の中も安全」とか、大きな木には近寄るな、とか、こうもり傘に落ちやすい、とか、音と光のタイムラグが小さいほど近くに来ている、とかいろいろあった。だいたい、電源をとっさに切って、絶縁するのが癖になっている。


 落雷で停電すると、電気のありがたみがわかる。空気や水も、あって当たり前だと何とも思わないが、なくなるとすぐ生命が危うくなる。クーラーがないと生命の危機というので「災害級」「殺人的な」暑さというのも、環境破壊やそのほかの人類の愚かさの、まあ反映、結果、自業自得で、いくら警鐘を鳴らしても、本当に被害が自分に及ぶまでは高をくくっている。もちろん自分もですが、自己バイアスともいうらしい。


 雷とか地震、台風の途方もないエネルギーには、もっと畏怖の念を持つべきで、自然というもの自体にも同様で、…例えば、イルカさんの歌う「いつか冷たい雨が」という歌を、謙虚な嬰児みどりごのように誰しもが聴いてみるべきと思う。


 


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雷の日 夢美瑠瑠 @joeyasushi

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