第3話 手の指から出てくる奇怪な赤い糸
「ハアッ!」
顔中に脂汗をかきながら坂本少年はベッドから飛び起きた。
「ゆ...夢か.......!」
坂本少年は首筋を手でさする。
ベッドの下に小さな手鏡が落ちている事に気づき、坂本少年が手鏡を手に取った。
「首筋が..........?」
手鏡に映った坂本少年の首筋には紫色になった噛み傷の様な跡があった。
「何だよ、これは......???」
坂本少年が自身の右手の薬指を見ると赤い糸が出ている。
右手の薬指から出た赤い糸は部屋のドアの外にまで伸びている。
坂本少年が高校に行くために自転車で登校する。
「右手の薬指から出ている赤い糸は、一体どこまで続いてるんだ?」
坂本少年が赤い糸の先を想像しながら高校に登校する。
坂本少年が学校の教室に入ると............
「よう!」
「リュウくん!!!」
坂本少年の席に不良グループリーダーの松田が座っていた。
「リュウくん、遅いね~!」
「リュウくん、俺たち不良君達より登校が遅いなんて気合が足んないんじやない?」
松田の両隣には太鼓持ちの不良の2人が立っている。
「おい!」
「リュウくん、俺たちに挨拶は!」
松田が大声で怒鳴りながら威嚇する。
「ハイ、リュウくんお座り!」
「何してんだ、俺の前にひざまずけよ」
「土下座、土下座、土下座!!!」
松田がメンチを切りながら凄む。
両隣の2人の不良が坂本少年の髪の毛を掴んで土下座の様な姿勢を強要する。
「いい加減にしなよ!」
「そんなもやしっ子イジメて、あんた超ダサいよ!」
坂本少年の後ろからキツメの口調で女の子の声が響いた。
坂本少年が後ろを振り返ると長い髪の茶髪で耳にピアス、短めのスカート、ルーズソックスを履いたコギヤル風の不良少女が立っていた。
「神川、何だよ!」
「邪魔すんなよ、このくそアマ」
松田が神川と言う不良少女にメンチを切る。
「私とケンカするの!」
「あんた大ケガするわよ!」
神川が不適に笑いながら松田を挑発する。
「何だと、くそアマが!」
松田が神川に近づいた次の瞬間..........
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