【コラボ小説】光銃閃姫レイガンスリンガー~日本橋騒動記~
MrR
プロローグ
Side 辻沢 風花
=夜・首都某所、廃工場の近く=
辻沢 風花。
ショートのボブカット。
小悪魔的に可愛らしく整った顔立ち。
まだ小学生高学年ぐらいの背丈に見えそうな背丈に100cmを超える爆乳(105cmJカップ)に巨尻(96cm)。
発育がアンバランスな17歳の女子高生である。
そんな彼女は右方目を覆うバイザー。
背中にウイングバインダーがついたピンク色のレオタード型アーマーを身に纏い、足を露出したニーソックス、二の腕、手首足首に金色のリング。
両足の太ももにはホルスターがあり、そこに金色に光るレーザーガンを収納していた。
彼女はヒーローでもあり、RAY-GUN-SLINGER(レイガンスリンガー)として名が知られている。
(またしてもブラッドスペクターですか。懲りない連中ですね)
警察の摘発に協力する形で風花はブラッドスペクターの残党の取引現場を押さえる形になった。
BLOOD-SPECTER(ブラッドスペクター)は最強かつ栄光のナンバー1ヒーロー、ROBOLGER-X(ロボルガークロス)こと、火弾 竜吾の手で壊滅したが、しぶとく残党化した今尚こうして活動している。
(この事件、必ず解決します! 同世代のヒロイン達に負けてられません!)
辻沢 風花は最高のスーパーヒロインになるためにも今回の一件を解決に導いてやると一人闘志を燃やす。
一人闘士を燃やす風花を周囲の視線は「大丈夫かなアレ?」と冷ややかだった。
辻沢 風花はヒーローとして数々の経験を経て、ヒーローとしての順当に成長して言っているが、未だに悪い意味で有名だったりする。
メスガキ呼ばわりされていたり、一人スタンドプレイに走って失態を犯したりとか、とにかく悪評が多かった。
そんな周囲の空気を察してか風花の相方である刑事、荻田 誠史(おぎた せいじ)は周囲に「以前に比べて大分マシになりましたよ」と風花に援護射撃を送る。
(アレは――)
風花は相方の苦労に目もくれず女を口説きまわっているヒーローの一人に目をやった。
赤いコンバットスーツを身に纏い顔立ち整った金髪の青年だ。
「うんなに? お嬢ちゃんみたいなのがヒロインやってるの? 残念だけど僕のストライクゾーンの範囲外かな~まあ将来は見込みありそうだけど」
などと言って胸に目をやる金髪の青年。
風花はムカッとしながら「失礼ですよ。それに香水臭いです」と言い返す。
「ああ、これは失礼。僕は赤城 レツヤ。ヒーローネームはレッドセイバー。確か君は――」
「辻沢 風花、ヒーローネームはレイガンスリンガーです」
とムキになりながら張り合うように言った。
口説かれていた女性、恐らく風花と同じヒーローの肩書を持つ者は赤城 レツヤからそそくさと離れていく。
「そうだ。思い出した。胸だけは一人前の傍迷惑なヒーローがいるって」
「そっちこそ、ヒーローとして女にだらしがないのはどうなんだって思いますけどね」
「男が女に優しくして何か悪いの?」
「女なら誰彼構わず口説いてお持ち帰りしようって言う魂胆が見え見えなんですよ」
「かわいそうに。男に相手にされないからってそんな歪んだ価値観を持ってるんだね」
そう言って彼はヘルメットを被り、背中からウイングパーツを展開。
『まあ見ていたまえ。ここは僕が華麗に解決してあげるよ』
などと言って単独で現場へと飛び去って行く。
その様子に警察もヒーローも「マジかよ!?」と焦った様子になる。
このまま独断専行で現場に踏み込まれては作戦も何もあったものではない。
風花も呆けていたが相方の荻田刑事に「早く追うんだ!!」と指示を飛ばす。
風花も頭が痛くなりながら現場へと向かう。
ヒーロー達も警察も慌てて現場へと向かった。
☆
結果だけ見ればレッドセイバー、赤城 レツヤの大手柄に終わった。
張り込んでいたらしいマスコミなども駆けつけ、警察官やヒーロー達も茫然とする。
暴徒鎮圧用の催涙ガスを投げ込んで終わり。
ガスを逃れた相手は暴徒鎮圧用のスタンダンで行動不能にしたそうだ。
ブラッドスペクター側の切り札であり、今回の取引の目玉商品である機甲電人も無傷で確保できた。
怪我人ゼロで目標も全員逮捕できた。
だけど風花を含めて警察、ヒーローたちは素直に喜べない。
手柄を独占されたこともあるが、一歩間違えれば失敗に終わる可能性もあった。
風花の場合、相方の刑事に苦虫を噛み潰したように「昔の君もあんな感じだっただろう?」と言われては黙っているしかない。
マスコミのインタビュー真っ最中のレッドセイバー本人はと言うと「皆さんの協力の御陰で危なげなく逮捕できました」などと思ってもいないことを述べる。
誰もが(協力した覚えはねーよ)と、心の中で思う。
「あーもう悔しい!! あんなのに負けたかと思うと腹立ちます!!」
そんな風花に「まあまあ――」と荻田刑事はなだめる。
それでも風花は悔しさ一杯、屈辱一杯と言った感じだ。
この時、辻沢 風花は知る由もなかった。
まさかこの事件が後に起きるあの事件に繋がることなど――
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