第18話 戦う盗賊の道17
「試合は俺たちの勝ちだな。」
ククリと俺は、赤髪の剣士とリエンさんの元へいく。
二人とも複雑な顔をしている。
「約束通り。剣はもらうね。
わからせてあげたから、二度と盗賊を舐めた真似しないでね。」
ニコニコしながら剣士たちをみる。
「やりすぎだとは、思わないのか?」
赤髪の剣士が聞いてくる。
「あんた頭悪いのか?
そっちのガキがこちらに言ってきたことをそのまましただけだぞ。
逆ならどうしてた?」
俺は睨み付ける。
「どう考えてもレベル差がありすぎだ。
卑怯じゃないか?」
赤髪の剣士がにらみ返す。
「知るかよ。
喧嘩ふっかけてきたのはそっちだろ。」
「お前、レベルいくつだ?」
「11だけど何?」
盗賊 LV11
力 55
丈夫さ 17
素早さ 70
器用さ 46
魔力 12
運 58
ステータスポイント
0
【スキル】
索敵Lv1、罠解除Lv1、鍵開けLv1、
マッピングLv1、短剣使いLv2、回避Lv2
弱点特化Lv2、投擲Lv2、加速Lv1
になっている。
赤髪の剣士が驚くき叫ぶ。
「剣士とかどうとか以前にレベル差がありすぎだ。
こんなの無効だ。」
「は?
契約書はあるんだ、無効なんてない。
ふざけるなよ。強盗一味め。」
赤髪の剣士を睨み付ける。
「無効が嫌なら、レベル11の剣士と戦えよ。」
訳がわからん。脳筋め。
「いいけど条件がある。」
「何だ?言ってみろ。」
赤髪の剣士がニヤリと笑いながら聞いてくる。
「真剣勝負なら受けてもいい。あとそっちが売った喧嘩だから、負けたらお前の剣ももらうぞ。」
「死にたいのか?
こっちは構わんぞ。」
「今すぐに連れてこいよ。
それなら相手してやる。」
全員が息を飲む。
この世界には治癒師がいるため、死にさえければ大抵の怪我は治る。
腕が切り落とされようと、切り落とされた方の腕があればくっつく。
しかし死んだら蘇生はできない。
「3年にうちの息子がいるから呼んでくる。」
そう言って赤髪の剣士は、アカデミーの建物に入っていく。
「バカな真似は辞めなさい。」
父さんが激怒しながら、詰め寄ってくる。
「どちらにしろもう止まらないよ。
相手は面子があるから、必ず試合になるし。」
盗賊全員が心配した顔をしている。
「悪いことは言わない。
無効にしよう。それで丸く収まるんだから。」
父さんは必死に止めてくる。
「ごめんだけど、嫌だ。
必ず試合はする。ここで引くなら死んだ方がましだよ。」
固い決意を見せる。
沈黙が流れるが、赤髪の剣士が、同じ髪の若い剣士を連れてきた。
「こいつはレベル11だ。」
「ステータスをみせろよ。」
『ステータスオープン』
剣士Lv11
力 54
丈夫さ 98
素早さ 38
器用さ 38
魔力 18
運 25
スキル
大剣使いLv2 ,受けLv2、即死止めLv1
防御Lv1、
「どうだ問題ないだろ?」
「わかった。なら契約書を書け。」
項目は5つ
剣士が勝った場合は先ほどの勝負は無効
盗賊が勝った場合、赤髪の剣士の剣をもらう。
真剣にて装備品はなしでの試合。
どちらかが敗けを認めるか死ぬまで行う。
相手が死んだ場合でもお互いに責任はないものとする。
勝負の結果に文句をつけたりした場合、
相手方に白金貨1万枚を支払う。
お互いに取り決めをして、サインをする。
アカデミーもここまでくると、職業同士のいざこざになるためなにも言えない。
それぞれ準備をして、お互いに相手のチェックをする。
「ビアンキ、ヤバいと思ったらすぐに降参しなさい。」
父さんは心配そうにみている。
「ビアンキ、負けるなよ。」
ククリが拳を付きだす。
「負けないさ。」
拳をあわせて、ククリに笑いかける。
「おい、息子が死んでも文句言うなよ。」
赤髪の剣士を睨み付ける。
「お前は自分の心配してろよ。
盗賊風情が後悔しても遅いぞ。」
「始めまして、ビアンキくん。
僕はカイル。でもさようならだろうから、覚えなくてもいいよ。」
こちらを軽蔑した眼差しで睨み付けてくる。
カイルと言うらしい。
「始めまして、強盗の一味の息子くん。
それとさようなら。」
こちらも覚える気はない。
アカデミーの責任者が始まりの合図をだす。
全員が息を飲み見届けている。
カイルが先に動き、右から左に袈裟切りを放つ。
だが遅い、ゆっくり見える袈裟切りを避け懐に入り右手首を切り落とす。
右手ごと剣が落ち困惑して止まっている、カイルの左手も肩から切り飛ばす。
ギャーっと叫ぶカイルの髪を掴み睨み付ける。
「まだやるかい?」
あわあわとしているカイルに赤髪の剣士が駆け寄ろうとする。
「おい、試合中だぞ。」
俺は叫ぶ。
「もう終わってるだろ。殺すつもりか?」
赤髪の剣士が焦りながら叫ぶが、
「まだ負けを求めてないし、死んでないだろ」
俺は睨み付ける。
カイルは出血が激しく、声も出せないらしい。
さすがに殺すと後が面倒になる。
そろそろ本当に死にかねないと思い。
治療用で近くに、おいてあるポーションを取り両腕にかける。
血が止まり傷がふさがる。
真っ青な顔をして、呆けている、カイルの首に短剣を突き付け睨み付けながら脅す。
「何か言い残すことは、あるか?」
「俺の負けだ、もう辞めてくれ。」
涙だを流し、口をパクパクしながら、カイルが負けを認めた。
剣士連中と治癒師が、駆け寄りすぐに治療が始まる。
俺は、赤髪の剣士に近く。
「約束通り剣をよこせ。」
「わかった・・・」
赤髪の剣士は、腰の剣をこちらに渡す。
「後アレク達を連れて、約束通り全ての盗賊に侮辱したことを謝ってまわれよ。」
「わかった。二度と盗賊を侮ったりはしない約束する。」
赤髪の剣士は、こちらをあり得ない、恐ろしい化け物を見るような顔で、約束してくれた。
盗賊が剣士に勝つ。
今まで何が起こっても、あり得ないとおもわれていた事が、目の前で起こったのだ。
周りでみていたの同世代のアカデミーの生徒は、ショックで言葉もでないようだ。
「良かった。無事で。」
父さんが、涙ながらに抱きしめてくる。
「ごめんなさい。
心配かけて、けど引けなかったんだ。」
今回はやりすぎた・・・・
後が大変になりそうだ。
「けどあいつ同じレベルなのに、弱かったな・・
何でだろ?」
ククリの目から見ても強いとは思えなかったようだ。
不思議そうに聞いてくる。
「簡単な話だ。多分ステータスポイントの振り間違いだよ。」
その場にいる全員が不思議そうにしている。
「ここで聞かれたくないからギルドではなすよ。」
その日のダンジョンは、アカデミー側の生徒たちのショックが大きく中止になった。
報酬の件で少し揉めたが、アカデミー側の問題で行けないだけと、認識させ、しっかりと報酬をもらい。
来ていた盗賊全員でギルドにかえる事になった。
ククリと共に剣を3本かつぎギルドまで、街を歩いた結果。
後に街中に真相が噂が広まり、大剣狩りと言う二つ名がつく事となる。
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