助けて欲しいなら俺とキスを捧げろ

@kaminetu

第1話

 「誰か助けて」


 その声は響く。だがそこには誰もいないから反応をしない。彼女の目の前にはダンジョンに生息する深海と言われる深いダンジョンの中にいるモンスターだ。そのモンスターが突如彼女の前に姿を現した。


「この人間美味そうだな。食ってやるぜ」


 深海のモンスターは人間の言葉を喋れるモンスターで知能の高いモンスターだ。この深海のモンスターの正式名称はアルピスのドラゴンと言われる知能の高いドラゴンだ。


「食べられたくない。誰か助けて」

「助けて欲しいならキスをしろ。そうしたら俺が助けてやるよ」


 突如現れた冒険者、彼の顔は悪くはない。だがキスをするのは流石にやりすぎではないだろうか?それに彼女の顔からは助かりたいと思いでいっぱいで彼に叫んだ。


「助けてくれたらキスするからこんな奴倒しちゃって」

「ああわかったぜ」


 すると彼はデコピンをアルピスのドラゴンに目掛けて攻撃した。その風圧でドラゴンは逃げ出しっていた。


「くぅ其奴には、我でも勝てないようだから逃げるとしよう。ギャァっァッァ」


 デコピンの風圧は僅かに的中してドラゴンは、弾き飛んだ。


「さて約束は守ってもらうぜ。俺とキスをしろ」

「一応聞くけど貴方私のファンなの?」


 男は首を横に振った。それを見て彼女は驚き尻餅をついた。そんな彼女に優しく手を出してそのまま理由を説明してやる。

「全然、ってかあんた誰、有名人なの?まぁ俺にはそんなのどうでもよくて俺は手助けをしたらキスを誰とでもするって感じなんだ」

「私のこと知らないんだ。私もまだまだだな。ええでキス誰とでもしたの意外」


 男は首を横に振ってこう言った。


「俺が助けるのは可愛い女だけだからな。男や可愛いくない女は助けていないってルールだ」

「可愛いって言われた。不意打ちエイ」


 彼女は彼に顔を近づかせてキスをした。舌は絡ませずにキスをする。そして離して再び彼女は近づきキスをしてモンスターへの恐怖を忘れたがるように発散する。


 そして彼女は眠りについた。彼は抱きしめてとある魔法を放った。すると彼の目の前に彼女は消えた。


 彼女は眠りから覚めると、彼の事を忘れて普通に立ち上がった。


「いい夢見たわ。イケメンに助けられてキスをするゆめいいゆめだったな。また彼と会えたりするのかしら。嫌だ、あれはゆめなのにまた会える気がする」


 彼女は果たして彼と会えるのかはまだ言えない。



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