夢で見た物語②!

崔 梨遙(再)

1話完結:1200字

 その日は、突然やって来た。ゾンビウイルスが謎の蔓延、世界中の多くの人達が次々とゾンビに変わっていった。このままでは、人類が滅びて完全なるゾンビの世界になってしまう!


 ところが、パニックは1週間ほどで収まった。なんと! ゾンビ達に一斉に理性や知性が身についたのだ。このまま人類が全てゾンビになって、ゾンビだけの世界になっても何も生まれない。ゾンビは、人類との共存の道を選んだのだ。


 比率で言うと、世界人口の三分の一がゾンビ、三分の二が人類という世界になった。しかし、ゾンビと人類は対等ではなかった。ゾンビの方が強い! 人類はゾンビのご機嫌をうかがう、そんな社会になった。


 そんな世界に、誠と理恵はいた。誠38歳、理恵32歳。2人は、ゾンビのいない街に引っ越すことを決意した。だが、途中、どうしても野宿しなければならなかった。季節は秋。野宿できないことはない。だが、理恵に野宿はキツイかもしれない。そんなことを誠が考えていると、声をかけられた。


 どこかの和尚さんだった。


「野宿するくらいなら、ウチの寺に泊まると良い」


 和尚はゾンビだった。迷ったが、誠と理恵は和尚の寺に泊まることにした。そして、誠と理恵が寝ようとしたら、和尚が声をかけてきた。


「連れていきたい所がある」


 ゾンビに逆らうのは危険だ。誠と理恵は和尚についていくことにした。和尚は車に2人を乗せた。この頃、人間は車に乗ってはいけなかった。車に乗るのはゾンビの特権となっていたのだ。だから、誠と理恵は野宿しなければいけなくなるところだったのだ。和尚は街中に入ってまだしばらく車を走らせ、1件の仏具屋の駐車場に車を停めた。和尚が中に入ると、店員が和尚に丁寧な挨拶をした。


「この仏具屋は、私の所有物なんだ」

「はあ」

「誠君、君にこの店をあげよう」

「はあ?」

「その代わり、理恵を私にくれ。交換だ」

「そんなことは出来へんわ!」

「ん? 君達人間に、ゾンビの私達に逆らう権利があると思っているのか?」

「理恵を渡すわけにはいかん」

「あのなぁ、一方的に理恵を奪うことも出来たんだよ。この店と交換というのは私の好意だ。これ以上、何も望むな」

「理恵は渡さへんぞ!」

「そうか、じゃあ、私が相手をしようか? 誠君、君は死ぬぞ」

「死んでも渡さへん」

「そうか、じゃあ、殺してあげよう」


 和尚がニヤリと笑って一歩踏み出した。誠は理恵を背中に庇った。和尚は笑いながら誠に歩み寄って来る。だが、誠は空手の達人、誠はゾンビにも対抗できる奥義を発動するための間合いを計っていた……。



 そこで目が覚めました。6月24日、こんな夢を見ました。続きが気になります。なんなんでしょうね? この夢? 続きの夢を見れたら、また書きます。僕は、夢の続きの夢をみることがありますので。







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