タイトル[婚約破棄された悪役令嬢はそれでも王子と結婚したい]

絶望を超越するもの

タイトル[婚約破棄された悪役令嬢はそれでも王子と結婚したい]

年に一回の特別な舞踏会の場でオーヴェルニュ・ヘルス王子は

婚約者である令嬢ボルジア・セシリアに対して言った。


「婚約破棄ださっさとこいつを連れて行ってくれ」


そうヘルスは冷たく淡々と言った。


「ヘルス王子何故この私と婚約破棄をなされるのですか!」


「そうゆうのいいからさっさと連れていかれろ」


「ヘルス王子何か至らぬところがあったのなら治しますから

このセシリアにもう一度とチャンスをヘルス王子!ヘルス王子!」


そう言いながらセシリアは連れていかれた。




◇◇◇




そうして次の日。


「ヘルス王子このセシリアが貴方の前に現れました!」


そうセシリアはヘルスの前に壁を突き破って現れた。


「……………………」


「それで今日はヘルス王子に言いたい事があって来たんです!」


「……………………」


「このボルジア・セシリアと付き合ってください!」


そう言って深々と頭を下げながら手を前に突き出した。


「……………………帰ってくれないか?」


「何でですか?この私と付き合ってくださいよ!

そしてそのまま結婚して幸せな家庭を築きましょうよ!」


「……………………君と付き合うつもりも

結婚するつもりも無いそこら辺でくたばってくれ」


「え〜〜ならどんな女のことだったら付き合うの?」


「どんな女だろうと男だろうと何であろうと付き合うつもりはない」


「王族なのに子孫を残さないつもりなの?!」


「それはもう父と話して決定したことに過ぎない」


「え〜〜なら私が今の世界で

一番魅力的な存在を超えた存在になって

ヘルス王子を振り向かせてあげますよ!」


「………………………」


「それじゃあ行って来ます!」


そう言ってセシリアは部屋から飛び出て行った。




◇◇◇




そうして五十年の月日が経った。


「ヘルス王子このセシリアが貴方の前に現れました!」


そうセシリアはヘルスの前に壁を突き破って現れた。


「……………………」


「それで今日はヘルス王子に言いたい事があって来たんです!」


「……………………」


「このボルジア・セシリアと付き合ってください!」


そう言って深々と頭を下げながら手を前に突き出した。


「……………………帰ってくれないか?」


「この世界で一番魅力的な存在を超えた存在である

ボルジア・セシリアと付き合わない結婚しない幸せな家庭を築かないと?」


「……………………君と付き合うつもりも結婚するつもりも無いが

一つ聞きたい事があるので聞かせて貰うが何故この私のことを好きなんだ」


「好きであることに理由なんてものが必要なんですか?」


「理由すらないのに頑張ってこの世界で

一番魅力的な存在を超えた存在になったと?」


「そうだけれど?」


「………………………」


「じっと私の顔を見つめてどうしたのもしかして惚れたのかしら?」


「いやまるで」


「むっき〜〜なら今度は全ての世界で

一番魅力的な存在を超えた存在になって

ヘルス王子を振り向かせてあげますよ!」


「………………………」


「それじゃあ行って来ます!」


そう言ってセシリアは部屋から飛び出て行った。


「………………………………………………………………………………………………」

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