第41話 「ドクン」
食堂で1人で待っていると女中さんが‥‥ お茶を淹れてきてくれた。
多分女将さんの采配だろう。
『ありがとうございます』
席を立ちお辞儀する。
『ごゆっくり...』
女中さんは笑顔で言って”ささっ”と厨房へ。
前に”ふん”ってされた女中さんだ...
苦笑する俺だった。
淹れてもらったハーブティーは良い香りがした。
”ズビッ”と飲んでみる。適温だった。
『美味い...』
ハーブティーを俺が楽しんでいると‥‥
『おっまだせ!ゴクどーさん...』
ノビが”キラキラ”の新品装備を付けて自信満々で食堂にやって来た。
グリーン・トータルのヘッドギアにゴツい金色の”キラキラ”ゴーグル。
緑色のラバースーツで顔出しのスタイル。
指にメリケンサックを嵌めている。
グリーン・トータルの甲羅の胸当てはカッコいい。
ビッグ・ジャンプ・フロッグの緑の水掻き付きブーツを履いている。
カエルとカメの「-融合進化版-」の新装備だった。
『凄いな...ノビ』
『先生にがっでもらっだんさ』
『貴様────!!余計な事を────!!』
パメラがすごい剣幕で食堂に入ってくるが”ケロっ”と鳴く。
『先生!!ぎれいだなぁ‥‥』
ノビは”ポワ────ン”としてパメラに見惚れている。
少し朱くなったパメラだが‥‥
『ゴクちゃん....どう?』
ノビを無視して目の前で”クルッ”と回る。
”ヒラヒラ”の紅い
それが”ふわふわ”っと
薄い紫色の「薔薇柄レースの
出荷とばかりに
笑ってるように訴えかけて〝「
視線が釘付けになる。
顔に血が昇る俺だった。
ノビも”ポワ────ン”として回った時に香った‥‥
サンドル製パルファムの香りと共に頬を朱くしている。
確かにいい香りだ...
匂いで‥‥”ボ────────”となってしまう。
気分が昂揚する‥‥
『どうなのよん?‥‥ゴクちゃん...』
「薄い紫色の
いつもより多く露出していた。
トレードマークの大きい紅の
チューブトップのような紅で蛇皮のジッパー式コルセットを着ていた。
紫色の宝石がついた蛇の目が光ってるモチーフの
ヘソピアスが綺麗に光る。
紅色のひらひら
紅の
蛇皮の太ももまでの紅のブーツを履いていた。
紫の宝石がついた短い杖も持っている。
大人の色気爆発のパメラの新装備だった。
『似合ってるな...』
また顔に血が昇る。
『ゴクちゃんの
『俺のおごのみなんさ‥‥先生』
『貴様の為では... 無いわ...』
”ふらふら”して
ノビはパメラを"ポワ────ン"と見る。
真っ赤になり下を向いたパメラだった。
なんか恒例の...出なくなってきたな...
まぁ...これはこれで...面白いからいいか...
”ニタリ”としてしまう。
『お待た───────!!』
『お待たせにゃ!!』
ジュリとアリーが食堂に入ってくる。
2人も気合いの入ってる装備だった。
ジュリの装備は‥‥
黒のレザーキャップに金の耳ピアス。
黒のレザーブルゾンで‥‥
レザーブルゾンのジッパーを開けている。
胸は黒レザーのクロスしてるチューブトップで
「ヌーブラン」のお陰だろう「
「肩紐無しの白黒のボーダー
ジュリはむしろ見せているかのようだった‥‥
ヘソに”ゆらゆら”揺れる金のピアス。黒のレザーの超ミニスカート。
白黒のボーダーのガーターが太ももに存在感をアピール。
薄い生地の黒の柄タイツはなんとも色っぽい。
太ももまでの黒のレザーブーツを履いて‥‥
手には青い宝石の付いた長い金の杖を持っていた。
『変だー...ゆっくぅりぃ見ていいよ...』
ジュリは朱くなった頬を膨らませる。
『に・似合ってるな...』
『イエ────イ!!』
飛び上がって黒のミニスカートが”ハラッ”と上に捲れた。
スローモーションのように白黒のボーダーガーターと
黒編みタイツさんに包まれた「白黒極小紐ボーダー
「紐が取れても大丈夫 安心のセキュリティー」と訴えかける。
「小谷山」も”ぷるっ”と揺れた‥‥
[...”ふふふ”...わたしのお気に入り...見せれた...]
思うジュリだった。
俺の目線に気付きジュリが朱くなって照れている。
おいおい...ジュリさんや...俺が恥ずかしー... ではありませんか...
わざとでしょ?... 見せてるの...
朱くなって下向くぐらいなら... しないほうがいいのに...
まぁその仕草は可愛いいんですけども...
しかしです...ジュリさん...
あの「白黒極小紐ボーダー
...”極ど”過ぎるんじゃあ────りませんか?...
必死にジュリから目を逸らし‥‥ アリーを見た。
アリーの装備は‥‥
獣人用の黄色と緑の迷彩柄のデニムのオーバーオール。
オーバーオールの前ポケットに大きな「照準器」を挿している。
黄緑色のTシャツが可愛いい。
赤の星のマークが入った黄緑色の限定ハイカットシューズ。
いつもの
例の大型魔導銃を背負っていた。
『アリー...今日も気合い入ってるにゃ』
”ハッ”やってしまった。
メンバーに”ゲラゲラ”と笑われた。
おいおい...ジュリさんや...あなたのせいで...気が動転して...
またアリー語を...話してしまいましたよ...
とほほ....
『”ははは”真似が上手いにゃ!!』
アリーに”ニコニコ”で褒められる。
頭を撫でて‥‥ 恥ずかしいのを誤魔化した。
アリーは隣に座って”ニコニコ”を続ける‥‥
癒されて少し落ち着いていく俺だった。
2人の後ろから‥‥
『ダー様のお好みに合わせたつもりで...少し派手にしてみました...』
艶かしい声でアカリが食堂に入って来た。
声を聞いてその姿を見て‥‥一気に‥‥顔に血が昇る。
アカリも照れて顔を真っ赤にしている。
アカリの装備は‥‥
髪は白の
耳には白と金のストライプのピアスが揺れている。
上半身が透明に透けてる白のチャイナドレス。
「金と白ストライプ
透けてアカリの〔
ヘソピアスも金と白のストライプで全てお揃いでお洒落だった。
ギリギリ「▽」が見えない程度の短い丈が‥‥
白い編みタイツの美脚を色っぽく際立たせていた。
金色の高さのないヒールを履いてコーデ全体を纏めている。
手には
その色気に”ふらっ”となる。
『に・に・似合うな‥‥』
その言葉を聞くと照れて”タッタッ”と小走りで‥‥
”ガッ”と抱きつきアカリが「ボイン」で
”むにゅーん”として俺の頭を抱える。
”むにゅーん”と顔に当たる柔らかい感触。
良い匂いでまた気分が昂揚する。
頭にも血が昇り‥‥ 食堂でまた「△テント△」を張る。
『ダー様...ありがとうございます....』
アカリは照れながら”グッ”と
”むにゅ────────ん”
ち・窒息する...
なんとかアカリの腕を引き離し‥‥
『す・すまん...アカリ...息が....』
【ダイ】を呪文なしで「ボイン」の【むにゅーん】でかけられる‥‥
『ダー様... 私... 嬉しくてつい
アカリは照れながら俺を見る。
[私ったら...やりすぎたわ....”うふ”...]
思うアカリだった。
やっとアカリから解放されるが‥‥
パメラとジュリが凄い顔で俺とアカリを睨んでいた。
おいおい...不可抗力
今...死にかけたん
『待たせてごめん。髪を姉様にやってもらってたから....』
そう言って食堂に急いで入ってきたミーアの装備は‥‥
お揃いの「紺色のレザー
”ピチッ”とした「ハイレグ
首には緑蒼色した宝石の付いた紺色のレザーチョーカー。
緑蒼色した宝石がついた耳ピアスとへそピアス。
きっとセットなのだろう。
緑蒼色の長い髪をツインテールにして後ろで編み込んでいる。
紺色レザーの膝上ガーター仕様のブーツ。
太腿までの黒の柄物の編みタイツがワンポイントだった。
小さな弓と矢筒を背負って‥‥
腰には紺色のレザーバンドに「アイテムボックス」を下げていた。
『どう。ウチの装備...リーダーに‥‥
聞こえないぐらいの小さな声のミーアが照れて綺麗な顔を歪ませる。
顔が大噴火した‥‥
ヤバイ...
目を一度閉じる。
『”す────はぁ────”』 深呼吸して落ち着かせた‥‥
ゆっくり目を開けるとアカリとパメラ‥‥
そしてジュリがテーブルの対面に座って凄い顔をしている。
3人とも「〝苦虫を噛み潰したような顔〟」で俺を睨む。
アリーは〝「可哀想だなの目」〟で俺を見て”カクッ”とテーブルに頬をつける。
ノビはずっとパメラに立ったまま”ポケ────”と見惚れている。
ミーアは俺の横に座って‥‥
周りを気にせず俺の腕を掴んで”ぐいぐい”「超ボイン」に押し当てる。
アカリとジュリそしてパメラは‥‥3人で俺とミーアを睨んだ。
『お待たせいたしました〜〜』
ミリネアは上機嫌で闊歩してくる。
眼鏡を掛けてないな...
「キャリーズ・パミュ」に...
行った時にあったな...
目は最新の...「コンタクト魔道具」を...
つけているのか...
超絶美形の魔性のエルフが凄い格好で歩いて来る‥‥
髪はそのまま”サラサラ”で
揺れるたびに良い香りがここまで香る。
長い耳に金のロザリオピアスが揺れている。
群青色のショート丈のジップUPの
両肩の所が
ジャッケットの前が上下のジッパーで菱形(♢)に開いていた。
「
金のロザリオが付いたネックレスが歩くたびに‥‥
「
〔
その「
「私たち双子の小玉スイカなの 今が食べ頃よ」と訴えかける。
ミリネア〔大峡谷〕の存在感を双子でアピールしている。
金のロザリオが揺れるヘソピアスも際立っていた。
腰を”キュッ”と締めた鋲付き黒革ベルト。
ホルスターに「鉄錆色した鞭」が収まって‥‥
「アイテムボックス」と共にぶら下がっていた。
丸い穴が開いた加工がされている‥‥
群青色龍鱗皮の超ミニスカートからは太ももが大胆に見えた。
赤の編みタイツと黒のガーターベルトが見えてハッキリわかる。
歩く度に「黒シルクのレース
群青色龍鱗皮が付いた膝までの紐式ブーツを履いているた。
”ドンブラコ”姉さんこと
ミリネアの姿を見て食堂で「△大和式テント△」を張る。
爆発して鼻から”ツ────”と例の赤いものが垂れてくる。
『『『『『『 鼻血!!!!!! 』』』』』』メンバー全員でハモる。
「アイテムボックス」やら「万能巾着」から
メンバーが一斉にハンカチを出す。
『”ぁははは” どう? ゴクトーにゃ...まさに「S級」装備でしょ?』
俺の鼻血を”シュッ”と人差し指で拭い‥‥
悪戯っぽく‥‥
『は・な・じ・あ・じ・み』
ミリネアが俺の血が付いた人差し指を”ペロリ”と舐めた‥‥
”ピ────────────────ン”
張り詰めるような糸が‥‥ミリネアとの間に結ばれる。
ミリネアの心臓が「”ドクン”」と1度脈打つ。
”サ────”と顔から血の気が引いて────
ミリネアの動きが”ピタッ”と止まる。
いきなり異空間にでも放り込まれたように目の前に広がって──
音もしない目で見る限り
うっすらと光る
そこにいることを自覚させている。
空間そのものに剥き出しにされる
その意識は完全に‥‥
目の前に向かってくる光輝く存在に集中している。
輝きの中からゴクトーの姿がハッキリと浮かんでくる。
生身のゴクトーが”ス────”と‥‥
己の身体に入ってくる不思議な感覚。
身体の自由を奪われ‥‥
抗えずゴクトーに自我を蹂躙されていった。
これまで経験した事の無い感覚に酔いしれ‥‥
鏡に映し出されたように自らの姿を思い浮かべる。
ゴクトーに深層心理の中で‥‥
=絶対的な主従の関係=を自然と築いてしまう。
我は服従‥‥ 服従.... 服従....自らの意志でそれを刷り込んでいく‥‥
それが何とも言い難い幸福感を与え‥‥
己の意思で至福の主従感情が芽生えて大きくなっていった。
心臓がまた「”ドクン”」と1度脈打ち鼓動を続け始める。
ミリネアの顔に”グワァッ────”と血の気が戻る。
俺の心臓がいきなり「”ドクン”」と破裂しそうになる。
異次元の空間にでも────放り出されたような感覚。
音もしない‥‥ 目で見る限りの
目の前にうっすらと光る門のような扉が開く。
自らの意識とは真逆に抗えず門に吸い込まれていった‥‥
吸い込まる
100年以上のミリネアの記憶と意識が脳に刷り込まれていく。
激しい頭痛と嘔吐感に
心臓が1度止まる‥‥ また「”ドクン”」と心臓が鼓動を始める。
”ピ────────────ン”と張り詰めた糸が‥‥
”す────” と溶けていくように消えていった‥‥
俺に従う...?
何故か‥‥ 急にミリネアの考えてる事が手に取る様にわかる。
キヌギス砦のゴルバの時と同じ感覚で‥‥
昂っていた気持ちが自然と落ち着いてくる俺だった。
──── ”数秒の出来事” ────
『ミリネア教授!おふざけが過ぎますわよ...』
『ちょっと────!おねーさんやり過ぎ....』
『私もダー様の鼻血を...』
パメラが俺の鼻血を拭おうとするが‥‥
苦笑するジュリが鼻血を拭った。
アカリも負けじと俺の鼻血を拭いてくれた。
”ボ───────” っと恍惚の表情を浮かべていたミリネアだった。
対面に座ってる3人はミリネアのその顔を見て超不機嫌になっていく。
『ミリネア姉様‥‥?ミリネア姉様!』
『あ.. あ.. ミーア....』
ミーアが察して強めに声を張る。”パチッ”っと目の瞳孔が元に戻り‥‥
自分が垂らしている
『凄い感覚に襲われたわ....ご主様と
『何を言ってるの!!ミリネア姉様!』
また恍惚の表情で ”ボ────”っとなるミリネアだった。
ミリネアが言ったことにミーアが顔を真っ赤にする。
激しい頭痛と嘔吐感に
俺は周りの声が全く聞こえなくなっていた。
一点をただ見つめ‥‥
”ボ────”っとミリネアの事を考えて‥‥
そのせいなのか‥‥ 鼻血も止まっていた。
『リーダー...リーダー‥‥』
『ゴクどーさん!』
ミーアは「ボイン」に”むにゅーん”と押し当て”ぐいぐい”腕を引っ張り‥‥
ノビに揺すられて‥‥
”ハッ”と我に帰った。
『ミリネアは?...』
ミリネアも”ふっ”と我に帰り‥‥
[[ご主様 何なりと ワタクシに]]
ミリネアの言葉が俺の脳に直接入ってくる。
なんだか普通にミリネアと話してるような‥‥ 不思議な感覚。
勝手に意識が脳に集中して‥‥
反射的にミリネアに答えを返そうと脳が刺激されていた。
=頭の中身=でミリネアと会話をしてみる‥‥ [[ミリネア]]
『ハッ ご主様...』
ミリネアは俺を見てハッキリ応える。
俺を見て‥‥
いきなり「ハッ ご主様」と言い出したミリネアに‥‥
まだ
これって会話じゃなくって念話なのか?...
初めての感覚... なんだ... これ...
ミリネアの言葉がわかるし...考えてることも...
何だか嬉しさが込み上がってくるな...
そうか... これってミリネアが幸せに思っている感覚だ...
直接...俺にも伝わるからなのか?...
この感覚に意識は引っ張られて‥‥
また”ボ────────”っとしてしまう。
『もう悪ふざけは辞めなさい。ミリネア教授‥‥』
ミリネアがまだ
パメラが
『いいな... ご主様... わたしがその呼び方したかったなぁ...』
ジュリが寂しそうに”ポツリ”と言った。
『呼び方は人それぞれよね...』
アカリが「〝顔は苦虫〟」で態度はあっけらかんに言った。
『ジュリねぇ気をおとさにゃいの...』
アリーが立ち上がって駆け寄り‥‥
ジュリの頭を優しく”よしよし”している。
ノビはまだ立ったままだった。
俺は”ボ────────”とメンバーを見ていた‥‥
ミリネアは俺の横に立って‥‥[[ご主様ご命令を]]
”ハッ”と我に帰り‥‥
『全員... 揃ったんだよな... 行こうか...』
食堂を出て受付がある玄関口まで来た。
”ハッ” そうか....
気がついて‥‥
『ミリネア... パーティー登録しておくか?...』
[[暫くは普段通りに振舞ってくれ]] ミリネアに念話してみる。
[[ご主様がそのようにと仰るなら]] ミリネアから念話で返ってくる。
『ご主様のパーティーには絶対入りたいです〜 ”あん”.....』
伏せ目で顔を朱くするミリネアは腕をガッチリ掴んで‥‥
例の如く小玉2つの〔大峡谷〕を押し付け勝手に声を出すが‥‥
周りもまだ
パメラにも腕を掴まれ‥‥
「
『ギルドに行きましょ。ゴクちゃん...』
『先生────俺も────!!』
『貴様!!この私の腕を‥‥』
俺の腕を掴んで上機嫌のパメラだったがノビに腕を掴まれた。
パメラは朱くなりながらも仕方ない諦めたと言う表情をした。
舗装されて無い砂利道を4人で先頭を歩く。
また俺は顔に血を昇らせながら挟まれて歩いている。
後ろを振り返ると
ジュリとアリーとミーアは仲良く3人で手を繋いで歩いていた。
4人では路地を行き交う人々の邪魔になる。
『邪魔になるな....』
俺はパメラとミリネアの腕を剥がして‥‥
『アカリ.... 先導を頼めるか?...』
『かしこまりました。ダー様...』
嬉しそうに小走りで前にくる。
風が吹いて‥‥ 前を歩くアカリのいい匂いが香る‥‥
俺は昂揚する...
腕を剥がされた2人は‥‥ 仕方ないと諦めて後ろを歩いていた。
舗装されたメインストリートに出る。
道幅が広くなり俺は‥‥ また挟まれる。
アカリは「ボイン」を”むにゅ”っっと
ミリネアは「小玉ボイン」を”むにゅにゅにゅ〜〜〜ん”と‥‥
上機嫌の2人は俺の腕を掴んで”ぐいぐい”押し付けてくる。
『貴様〜!邪魔をするなぁ────!!』
パメラが怒鳴る。
ノビが腕を掴んで離さないので‥‥
前に出るのを阻止されて不機嫌なご様子。
見てないが‥‥ 恒例のやり取りをしてるだろう。
行き交う冒険者や商店の人々から‥‥ 凄い注目を浴びた。
装備を着てると〝蛇に睨まれたカエル〟だなとより思った。
”ニタリ”としてしまう俺だった。
ギルド前に到着すると‥‥
2人に挟まれたままでギルドに入った。
メンバーもギルドに”ゾロゾロ”入っていく。
ギルド内がざわつき始める‥‥
『超綺麗だなあのエルフ‥‥』
『あの腕組みされてる「鴉」みたいな‥‥ おいおいテンガロンって‥‥』
『短いなーあのチャイナ‥‥あのボインも堪らねえな....』
『後ろのひょろっとしたのと...大人の色気の.... なんか似合わねえな...』
‥‥‥‥‥‥”ヒソヒソ”と話すギルド内の冒険者達。
”ヒソヒソ”と
いきなりミリネアが「鉄錆色の鞭」を腰のホルスターから抜いて‥‥
”ビュッ” ”バシ────ン” 床に叩き付けた。
『このっ
ギルド内が.................... ”シ────────ン”となる。
『ご主様...参りましょう...』
ミリネアは”ニコ”っとして”ぐいっ”と腕を引っ張る。
俺は
横のアカリも負けじと”ぐいぐい”引っ張る。
後ろで一瞬固まっていたが‥‥ メンバー達も普通についてきた。
受付で俺達がダンジョン攻略した時‥‥
応接室に案内してくれた受付嬢が「!!!」────の顔をしている。
「!!!」────顔のその受付嬢に‥‥
『パーティー申請を頼む...』
黒縁で
『ワタクシのも‥‥』
ミリネアも白金のカードを出した。
カードを見た受付嬢はまた「!!!」────の顔をする。
『【ゴッド・スキル】‥‥「S級」のミリネア・ロカベルさんですか...?』
『ええ。ワタクシもこのパーティーに参加させていただくの...』
『かしこまりました‥‥』
このギルドにこんなに「S級」冒険者がいるなんてと思っているのだろう。
受付嬢は「!!!」────の顔のまま‥‥
「登録用魔道端末」に2枚のカードを1枚ずつスキャンさせて‥‥
「登録用魔道端末」に何やら打ち込む受付嬢だった。
‥‥‥‥どうやら終わったようだ。
『「〝リリゴパノア〟」 パーティーに加入されました。こちらを‥‥』
受付嬢は「!!!」────の顔のままで‥‥
登録した冒険者カードを渡してくる。
『お主様と同じパーティー!』
ミリネアは黒縁の白金カードを見て喜ぶ。
『ゴクトーさん... カードを‥‥もしかしてこれから例の依頼ですか?』
『ああ... そのつもりだ...』
受付嬢から尋ねられたことに応えて冒険者カードを受け取った。
『どうぞお気を付けて‥‥』
少し落ち着いた様子の受付嬢が普段通りの顔で頭を下げた。
”シ────ン”としてるギルド内をメンバー全員で”ゾロゾロ”出た。
俺はまた挟まれる。
アカリは「ボイン」を”むにゅ”っと
ミリネアは「小玉ボイン」を”むにゅ〜〜〜ん”。
2人はまた俺の腕を掴んで”ぐいぐい”押し付けて歩く。
メインストリートで羨望の眼差しを受けながら路地の方へ‥‥
『すまん... ちょっと腕を離してくれ... ジュリ!!
どこまで魔法で行けるんだ?...』
後ろで俺を睨むジュリに振り返り聞いてみた。
『この前の崖の上でいいんだよね?』
ジュリが照れながら俺から目を逸らし頬を朱くして‥‥
「キャップ」から出た桃色の髪を”サラッ”と耳に掛けて応えた。
おいおい...ジュリさんや...その仕草は可愛いいんだけども...
いつも睨むのはやめて...まぁ照れた顔も可愛いいぞ...
『ああ...』
”ニタリ”として返事をした。
舗装されてない道の上でジュリが詠唱する。
金の長い杖を振り‥‥
『【アストラル・ゲ────ト!!】』
【白い門】が浮かびジュリが先頭でその門に入っていった。
メンバー全員”ゾロゾロ”入っていく。
転移魔法が初めてなのか‥‥強張るミリネアが俺の腕を掴んで
「小玉」に俺の肘を当てながら‥‥
『"あん" "あん"』
なぜか‥‥俺は平常だ。
ミリネアが〝家族〟のように思えて‥‥
ミリネアに「小玉」の〔大峡谷〕に”ぐいっ”とされても‥‥
顔に血が昇らなくなる。
負けじとミーア・アカリ・パメラが俺の腕を取り合う争奪戦に‥‥
ノビは「〝羨ましいです〟」の顔の顔。
アリーは”カクッ”と頭を落とした。
争奪戦に勝ったパメラが頬を朱くして‥‥
「
[ゴクちゃん... なんか雰囲気が変わった?.... 気のせいかしら?...]
思うパメラだった。
【”シュ────────ン”】
ハゴネのあの崖に転移されるメンバーだった‥‥
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