片恋
飴傘
片恋
好きだとかいうんじゃなくてただ君の無数の愛の言葉に酔った
通学路の花屋の奥の鉢たちもたまにひっそり売られて消える
かけっこで転んだ子の手を取るように涙目の手を取ってしまった
恋なんて一夜の魔法12時の鐘が鳴ったら友達になる
紙パック洗って干して乾かして私は循環のうちのひとり
何気ない一緒の登校何気なく一緒に見てた近所の朝顔
いつものように寝癖に手を伸ばし かけて指摘に留めとく朝
凍るのは分子の動きが止まるから根拠が欲しいすべてのものに
毎朝会うたびにお花をくれるのは私が仏壇だからでは、ない
半分このためのパピコ 臆病な私にこれだけの価値はある?
見つめられても見つめ返していなかった初めて君の目の色を知る
向日葵は太陽が好き 太陽は向日葵が好きとは限らない
イヤホンを片耳もらう 踏み出せば世界はシェアをしやすい形
いつまでも水を冷やせば凍るように私を選んでくれるだろうか
好きじゃなくて寂しいんじゃない? SNSの世界に私の正解は無い
人間はとても単純 必要とされる分だけ必要になる
しおれてもまた新しく増えていく花瓶に入り切らない花々
世界中の分子構造が変わっても君を愛していられる自信
寂しいの緩和でもいい 寝転んで見る幾光年も前のひかり
久しぶりに君の手を取る友達じゃなくて恋人の繋ぎ方
片恋 飴傘 @amegasa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。片恋の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます