海辺の街のエトランゼ
ゐさ
海辺の街のエトランゼ
波模様揺らぐ光は異国へと
続く
純真な海辺の街のエトランゼ
朗らかな声吹き抜ける防波堤
幼き飛行機の滑走路
木漏れ日きらめく路地裏
ビー玉からんと鳴らして
覗き込む景色はラムネ色
シーグラス握りしめ「これくださいな」
「まいどあり」おつりは星の砂
各々が身を寄せる色とりどりの島
此処はパラソル共和国
透明な竜に今日も会いに
空中に漂う鱗 虹の雨
ファフロツキーズ 白昼夢にて
白い砂浜ゴム草履蹴飛ばして
あしたてんきになあれと唱う
路面電車の通り風アルメリア
そよいで海は目と花の先
また明日 ゆびきりをして駆ける背に
5時のチャイムと
カンテラに夕陽閉じ込め手を
渚が奏でるトロイメライ
Bluetooth繋いだ貝殻
聞こえてくるのは古代魚の心音
仰ぎ見る
死にゆく蝉と視線重ねて
泡沫 忘れぬように溢す涙
瑠璃に染まる世界の片隅
遠く離れたふるさとへ想い馳せ
瞼閉じ浸る波の調べ
指を差しては何座かと問う
海と空とが溶け合って
青の瞬間 月におやすみ
沖眺み 鴎の群れと共に行く
旅立ちの朝 照らす灯台
海辺の街のエトランゼ ゐさ @b41eine
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます