高校生 1年 2年 前半

長い通学路を経て傾斜の高い坂を登り、座席につく。

ついに、高校生活が始まったのだ。

みんな違う中学校から来た人しかおらず、それぞれが知らない人しかいない、僕はそれだけで心が楽だった。

高校一年生の頃は、勉強もせずに本ばかりよんでいた。

ずっと考えていた、自我と自分の哲学について。

考えを煮詰めていた。

この時も厨二病だった。


特に覚えていることもない

本当にただただ考えていた。


二年生になった

僕はまた孤独になった

中学の時と一緒だ、みんな知り合いがいるけど、僕はクラスの繰り上がりの関係で誰も知らない。

中学の時とは違うのは人間的にある程度成長し、厨二病であったことだけだ。

僕は観察した、クラスの人間がどういう人間なのか、友達に値するのかを知る為に。

余談だが、僕は友達を選ぶ。

観察していると、気づくことが多い。

荒井を一目見た時、僕の危機感知センサーがビンビンに反応した。

『こいつ、社不だ。』





荒井とのファーストコンタクトは数学だった。

後ろの席にいた黒いシャツを着ていた荒井に僕はよく数学の質問をしていた。

毎回、コイツ賢いなと思うとともに溢れ出る研究者体質を感じていた。

賢いやつとTwitterやってそうなやつは好きなので友達になろうと思った。

こと、男に関して友達作りというものは、

順序立ててやるものではなく、恋愛のように心から湧き出る衝動にかられてやるものだ。

だからどうやって友だちになったとか、俺は覚えてない。

いつの間にか話してた。

そういうもんだ、

そうやって、いろんなやつと話せるようになって

ついに、就学旅行がやってきた。

めっちゃ楽しかったし、青春の1ページが出来たことが嬉しかった。

2年生で2番目に記憶に残ってるのは荒井と行ったEGOISTの引退ライブだ。

あれはすごかった、未だにあの時の興奮は忘れられない。








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