LAND

雨霧あめ

LAND

紺水着脱いで山には居はらへん

黒髪を洗ってあげる鯱の昼

骨盤に平均台のあたたかさ

アイドルの触角で土触ってる

nekonyannnyann同じ苗字の人だらけ

地雷系カナリア属よ終わる村

承認の遠いとこから兜虫

保護色の死がいが湖に捨てられた

マネキンに乳房がふたつ火取虫

美少女に親戚のゐて蟻の国

父の日のパフェを汚く食べている

幼獣の記憶に夏の蝶がいて

天牛の縁をなぞって平和堂

美少女に嘘をつかれて玉葱干す

つるつるの八重歯で夏至の柔らかい

美少女の科白を白いままにする

歯朶類やレンズのはじで顔歪む

昼寝から乾いて港だった脚

草笛や噛まれたところ赤くなる

農道に一家の椅子や遠花火

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

LAND 雨霧あめ @lam_a_rain

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ