家族同士の顔合わせ

席についてもらったのはいいが

朝食の途中だったので、急いで食べて片づけるか思っていたら

「そういえば、朝食は食べたのか?」

「まだ食べてないよ」

「そうだと思って用意していたわ」

そう言うとアンは、台所から3人分の朝食を持ってきた。

これは、普段道理食べるのが正解か・・・


朝食の食器を片付けてからお茶を人数分出してから気になったので

質問をした。

「お父さんは、何故お城から出てここで病院をしてるの?」

「何個かあるが、簡単に言うなら、向いてないからさ」

「向いてない?」

「兄さんは、椅子に座って物事を考えるよりも剣を振ってる方が

落ち着く人だったからさ」

「ロックの言う通りで、どうも難しいことを考えるのは苦手だ」

なるほど性格の問題で向いてないって言ったのか

「逆にロックは、運動するのが苦手だが、物事を考えることは得意だから

王に向いてるのさ」

「兄弟なのに真逆性格だね」

その返答を聞いた時に、大人組が少し困った顔になる。

不味い事を言ったみたいだな。

「えっとね、アレク君・・・俺と兄さんは、半分しか血が繋がってないのさ、

顔は、父親似でお互い似てるけどね」

なるほど確かにこれは答えにくいこと聞いてしまった。


これでは、空気が悪くなると思って

「でも、お互いに性格とか理解してるので、言われるまで本当の

兄弟と思っていたよ」

「まぁそれなりに長く一緒に暮らしていたからな」

「そうだね、10年ぐらいは一緒に暮らしていたね」

「懐かしいな・・・はぁ思い出すとよく言われたよ、少しは、ロックを

見習って、勉強しろって」

「俺なんて、少しでもいいから、兄さんみたいに運動しろって言われたよ、

お前は体力がないから、ロイと一緒に運動してこいって」

「本当に真逆だな」「そうだね」

「それにロックは、剣を最初に振った時は、剣が手から抜けて俺の方に

飛んできたことあったな」

「あれは、兄さんが全力で思いきり振れって言うから」

「そんなこと言ったか?」「言ったよ、それに兄さんだって・・・・」

何とか悪い方向に向かわずに舵がきれたみたいだ。


「今更ですけど、ロック王とリーネ王妃とネック王子のことは、

何と呼べばいいですか?」

「そんな硬ぐるし呼び方辞めてくれよ、ロック兄さんでいいよ」

「私もリーネお姉さんでいいわ」

なるほど、今はこの呼び方でいいと

「ぼ・・・僕は、ネックでいいです」

ふむ、疲れるし緊張もするよな、知らない家で初めて会う人が3人も

居て、会話に入るタイミングも解らないから、ここは少し話題を振るか

「解りました。ロック兄さん、リーネお姉さん、ネック君?それともネックお兄さん?ですか?」

「えっと・・・僕は、先月5歳になったばかりので・・・」

「先月ですか、ならネック君ですね、僕の方が2ヶ月早いので」

「あの・・・僕は、アレク兄さんって呼んでいいですか?」

「いいですよ、ネック君」

「はい、それと敬語は辞めて下さい」

「解った、でも、こっちも条件を付けるね」

「何ですか?」

少し不安そうな顔になってる所悪いが

「ネック君も敬語辞めること、辞めないならこっちも敬語を使うよ」

「うん!辞めるよアレク兄さん!」

さっきまでの不安なんて消えて、一気に明るい笑顔になった。

無駄に精神年齢26歳も取ってないぜ!・・・あれ?俺ってネックから見たら

オジサンでは・・・悲しくなってきたぜ・・・


「そういえば、今更ですけど、今日の来客の理由って何ですか?」

「そうだったね、本来を言うね」

何だろう?面倒なことは辞めてくれよ。

「ネックに治癒魔術を教えてほしい」

治癒魔術?王族なのに?

「あぁそうか、アレク君は、解らないよね」

「そうだな、アレクには解らないか」

何だよ、兄弟揃って・・・ここは女性陣に聞こうではないか

「お母さん、リーネお姉さん・・・兄弟揃って教えてくれないので教えて

もらってもいいですか?」

「そうね、簡単に言うと風習みたいなものね」

「王族の方針としては、武力よりも治癒魔術の方が大事ってなってるの」

うん?今の話を聞くとロイは・・・

「お父さんって、治癒魔術が苦手?」

「そうだぞ、言ってなかったか?」

えぇ、初耳ですよ・・・・



続きは、19時に投稿する予定です

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