予想外のお客さん
「おはようございます」
「おはよう、あら眠そうね」
えぇ眠いですよ・・・夫婦の仲がいいので・・・
「夜更かしでもしていたのか?」
そうですね!強制で夜更かしルートですよ!寝ているか確かめてから
やってもらっていいですかね!
「顔洗って来ます・・・」
怒る気迫もないですよ・・・
朝食を食べてる時に思い出したので聞いてみた。
「今日ってお客さんが来るって言ってなかった?」
「えぇ来るから、今日の仕事はお休みよ」
なるほど、今日は休みか・・・ということは、朝食後に食材の買い物かな?
「いつ頃来るの?」
「もぅ来るぞ、予定的には」
おいおい、ロイお父さんよ、それは、昨日の昼頃に言いませんか?
そんなこと思っていると裏口からコンコンとノックの音がする。
どうやら来たようだ。誰かな?
「は~い、今開けます。」
そう言いながら、アンが裏口に向かう。
ドアを開けると何処かで見たことがある顔があった・・・えっとどこだったかな?
あぁ、俺の前にいるじゃないか、ロイじゃないか・・・うん?おかしくない?
「おはようございます。アンさん、ロイ兄さん」
「お久しぶりです。」
えっと、ロイに似た男性と赤髪の美人がセットで立っている。
服装は旅人みたいな恰好だ。
よく見ると下に赤髪の男の子がいる・・同じぐらいの歳か少し下か?
そうだ、忘れていた。
「おはようございます」
「お、この子がロイ兄さんの息子かい?」
「そうだ、可愛いだろ?」
「うちのネックも負けてませんよ」
朝から親馬鹿の会話か?平和だね~~そんなことよりもロイ兄さんって・・・
「お父さんの弟さんですか?」
「そうだ、弟のロックだ」
そういえば、弟がいるって言っていたな。
「初めまして、えっと名前を聞いていいかい?」
椅子から降りて
「こちらこそ初めまして、アレクです。よろしくお願いします」
「おぉ・・ロイ兄さんの息子なのにまともに挨拶してる・・・」
ロイお父様?子供時代は、盗んだ馬に乗って夜中に暴走してました?
「あなた、私も紹介していいですか?」
「すまない、時間を取ってしまったね」
返事を聞いた女性は、一歩前に出て
「初めまして、ロックの嫁のリーネ・イース・バードです」
イース・バード?苗字だよな?と言うことは貴族かな?
そんなこと思っていると「ほら、あなたも挨拶しなさい」と聞こえた。
「初めまして、ネック・イース・バードです」
お辞儀の仕方も中々様になってる子だな。練習してきたのかな?
するとアンが
「あらあら、ご丁寧に、ネック王子」
うん?今聞き捨てならないパワーワード聞こえたぞ・・・王子って・・・
「その呼び方は辞めて下さいよ、今は個人的な家族の集まりですから」
ここまで話を聞けば何となく解るが・・・一応聞くか・・・
「えっとロイお父様?アンお母様?私に凄く大事なこと隠してませんか?」
両親は、あっ・・言ってなかったと顔になる。
「相変わらずだね、兄さん」
「いや・・・言うタイミング無くてだな・・・」
嘘だね・・・タイミングいくらでもありました。夜が楽しいから記憶から
消えていただけですよね?
「えっとだな、アレクよ」「はい、何ですか?ロイお父様?」
「そのお父様って呼び方辞めてくれないか?」
「隠し事してるロイお父様が正直に教えてくれば辞めますよ?」
お手上げみたいな顔になって
「俺は、一応王族だった」
まぁそうだよな、今までの会話で予測出来ていたが
「アンさんも教えてないとは意外でしたよ」
「う・・・それを言われると何も言えないわ・・・」
「そう言うなよ、リーネも時々忘れることあるだろ?」
「えぇ、そうですね」
このままだと立ち話が終わらないと思ったから
「えっと座って話しませんか?ネック王子も疲れると思うので」
「そうですね、ネックおいで」と言ってリーネは、ネック抱えた。
隣にいるロックは、本当にロイの息子か?と疑いの目で見ている・・・
ロイよ・・・本当に深夜に馬に乗って暴走してないよな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます