第4話 母との対話

操作をミスして第一話を下書きに戻してしまいました。大変ご迷惑お掛けしましたことお詫び申し上げます。


スキル名の変更


ゴッデス・オ ブ・バロール

魔眼の女神ゴッデス・オ ブ・バロール

時忘れの異空間 → 時忘れの異空間クロノス・ボックス

ゴッデス・ウェポンズ・マスター

武器術の女神ゴッデス・ウェポンズ・マスター

2024/06/27更新


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家に帰りまず考えたのが、早乙女孤太郎の戸籍を消してから狐楽院天華の戸籍を入れる事である。

それを実行するのに簡単な方法がある。それは早乙女千冬、自分の母に連絡を取り、後ろ盾になって貰う事である。今までの事を悔いているのであれば、2つ返事で了承してくれることだろう。

ん?卒業日に言っていた事?覚悟を理解は出来ても納得はしていない。それこそ何故自分だけにと未だに思う。たとえ家の風潮だったとしても。

「では、連絡するか」

母への直通電話は卒業日に貰った鞄の中に隠して入れられていた。スマホと一緒に入っていた手紙によるとかなりの後悔と悲しみがあるが俺はその悲しみ以上の怒りや憎しみがあるだろうから必要なら連絡をすれば大体の事は解決出来るだろうから。と自分には解決出来ない事が発生するかもと仕込んでいた様だ。スキルで内部を確認をして発信器も盗聴器もGPSの奴も無いというより未開封の未設定の完全新品であるため怪しむ必要性は無いとは思うが念の為だ。

プルルルル・・・プルルルル・・・

『はいもしもし、あなたの不甲斐ない母の千冬よ』

「…もしもし、母さん」

と直ぐに出てくるとは思っていなかった為面食らいながら反応する。

『何かしらの難題に直面したのでしょう?全力で力になるわ』

そう割れ物を扱うくらい優しく接する。せめてもの償いとして。

「…そうだよ、母さん。難題だけでも母さんなら出来る思ってね、これを了承してくれたら母さんにも得になるからね」

『…そう。何となく予想出来たけど行ってみて頂戴?』

「分かった、母さん。俺、早乙女孤太郎は創世級儀式アイテム『神願掛けの泉』を使用して生まれ変わった。新たな名前は狐楽院天華になる。」

『…そう、わかった。部屋の従業員を全員退出させて置いて正解だったわ。特大の爆弾かつ特大の味方ね、扱えればだけれど。』

外側は努めて冷静に振る舞っているが内心では『息子が何か凄まじい事ヤラカシテルーーーー!?』

と冷静で居れる訳が無いが外側に感情を出さない様にしているのは流石大企業のトップである。

『で、狐楽院天華の戸籍を用意すれば良いの?』

「いや、それと早乙女孤太郎の戸籍を鬼籍に入れてくれ。それと」

発言途中スキルでぐにゃりぐにゃりと姿を変え声も変え、さらに追加で発言する。

「妾、狐楽院天華は女性であるぞよ」

『!!?!?』

急に異質な音が聞こえたかと思えば声の質が変わり息子が娘になった。

生物学的に不可能な事をやってのけた為声を抑えられても感情は抑えられ無かったので声が少し出てしまった。

創世級儀式アイテムを使ったと聴いていた為ある程度覚悟をしていたがまさか女性になるとは思いもしなかった。

女性はトラウマとなってもおかしく無いのに。

『…一応聞くけど何故女性に?あなたにとってトラウマになるレベルの恐怖対象でしょうに…』

「早乙女家の連中より強い存在であれば恐れるものは何も無い。たとえ女性あっても。あ、女性なのは狐獣人は女性の美人に限る。」

と早乙女孤太郎改め狐楽院天華は語る。

『なる程、確かに誰にも害されないならって、ちょい待て!今狐獣人とか言ったか!?種族変えたのか!?』

「創世級儀式アイテム『神願掛けの泉』の効果を聴いたんじゃろ?このアイテムは因果律・概念・理・事象を捻じ曲げてでも願いを叶える。欲望&感情エネルギーさえあれば、じゃが」

『エネルギーが足りなかったら?』

「どっかでツケを払わなけりゃならん時が来るかものう知らんがのう。なんせ今回のアイテムが初めての創世級アイテムなんじゃから」

『それはわかったけど何でお婆さん達が喋る様な喋り方なんだ?』

「狐獣人の和風美人はこの喋り方でしょ!異論は受け付ける。」

と楽しそうに話す天華をスマホ越しに聞き口元を無意識に綻ばせる。

『分かった。あなたのお願いは早乙女孤太郎の戸籍を鬼籍、つまりあなたの元々の体を死亡判定で消して変わりにあなたの今の体の名前狐楽院天華の戸籍を入れる事が1つ、2つ目が早乙女ホールディングスがあなたの後ろ盾になる事で良いのか?』

「それで大丈夫じゃ」

『死体はどうするんだ?』

「こっちで用意しておくのじゃよ。スキルでちょちょいのちょいなのじゃ」

『…そうかい。なら良いんだがお前は良いのか?』

「何がじゃ?」

『もう2度とその姿を使えんのだぞ?』

「構わんのじゃ。あの姿を見ている方が自分にとって毒じゃ。それにこれは弱い自分との決別けつべつに必要な事なのじゃ。狐楽院天華として新たに生を送るためにのう」

そうしみじみと言う。

『…そうかい。ならこっちからは何も言わんよあなたが納得してるのならな。連絡は以上か?』

「以上じゃよ。仮の遺体はいつ取りに来るのじゃ?」

『まずは狐楽院天華の戸籍を1週間で用意してその後で良いか?』

「分かったのじゃ。ではまたのう」

『あぁ、またいずれか』

そう言って通話を切った。

その後少しして戸籍を用意してそのさらに1ヵ月後早乙女孤太郎はされ、直ぐに葬式を家族葬で速やかに行われその遺産は狐楽院天華という人物に全て渡された。親族からは猛抗議があったそうだが親族は彼に優しくした事はあるかと言われた途端に殆ど黙った為それが答えだと彼の母の千冬は答えた。



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スマホはダンジョン内からも地上に連絡出来る優れ物のやつの耐久性の高さとバッテリーかなり長持ちする上に電気と魔力で充電出来る超高価な最新タイプだ。

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