第2話 ダンジョンデビューに向けて

 俺は今年で27歳になる。金を貯めるためにひたすらバイトをした。


 なんせスキルの書を買うには金がかかる。


 俺はダンジョンマートに来ていた。


「何にしましょうか?」


「こん棒術のスキルの書を一つ」


「はい」


 300万を手渡しでスキルの書を買う。


 こんな時代でも現金一括払いだ。

 こん棒術のスキルの書を手渡しでもらう。


 そしてその場で使用した。


 こん棒術のスキルが頭に体に染み渡る。まるで最初から経験していたのかのように柔軟に身体に馴染んでいた。


 これで俺もスキル持ちだ。

 そして残りの200万でこん棒と兜と盾と鎧と安全靴を買った。


 しめて195万円。

 5万余った。


 ダンジョンマートには面白いものがある。


 ガチャである。


 通称ガチャ。


 何が入っているかわからない。


 だけど5万円ガチャというものがあった。


 それを引いてみる。


 するとアクセサリーが出た。

 吸魔のペンダントというものが出た。

 効果はモンスターにダメージを与えた場合稀にMPを吸い取るというもの。


 稀とはどのていどなのかわからないがなかなか使えそうなアイテムかもしれない。


 あとは俺の狙いがあった。


 15階層まで行ってセイントラビットのレアドロップのスキルの書【ヒール】を手に入れることが狙いだ。


 まずの当面の目標なおHPを回復するポーションは一本10万円程する。

 高い。低級ポーションですら10万円。


 なおヒールのスキルの書はなかなか出回らず、出てもダンジョンオークションで3000万円程の値が付くためにまず手に入らない。


 しかもヒールはポーションを節約できるから中級探索者の第一歩として必須スキルとして考えられている。


 そんなわけで探索者の資格はすでに取っているので今日はもう休んで明日から梅田ダンジョンに行くことにする。


 なお配信用のアイテムもへそくりから買っておいた。


 ただこの配信用のアイテム配信魔導カメラは魔導スマフォと連動していて配信用のアイテムだ。


 なぜかダンジョンから出土されたアイテムだ。


 ダンジョンでは電子機器が作動しないが魔導カメラと魔導スマフォは作動する。


 そして全世界ネットワークのダンジョンチューブで配信される。


 自動でページも作ってくれるから便利だ。


 そんなわけで魔導カメラは頭につけるか、浮かせられる。


 自分の姿を撮ることも自分の視線の景色を撮ることもできる。

 俺は自分視線で撮ることにした。

 そんなわけで今日は寝た。

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