第163話衝撃の事実
どういう事なのか一瞬わからなかったが信仰をやめさせるには戦って勝つ必要がある、そういうことだろう。
「今さらやけど放置はいかんのか?信仰するだけなら別に害はないやろ?」
そういえば確かにそうだ。信仰の対象が死神だったため悪と決めつけていたが信仰の自由は前世でも認められていた。
「そういうわけにはいかない。海底に住まう者は何よりも海に感謝をするという掟がある。このように死神を信仰しているとその海への感謝があるのか判断できない。考え方が古いと思われるかもしれないがこれは今までずっと大切にしていたことなんだ」
確かに古さは感じるが大切なことだと思う。
「それで、私たちは何を?」
レクスが話を進める。
「海底で一番の実力者集団の5人の内3人を担当して貰いたい。もちろん俺も1人受け持つ。サテュロスにも1人受け持ってもらう」
確かに割り振られているが・・・・・・
「精霊王は戦わないのですか?」
僕の認識だが精霊王も相当強い。
「知らなかったのか?精霊王はサテュロスだぜ?」
「でもさっき獣人の王だって」
それに以前聞いた獣人の王と同じ声だった。
「つまり同一人物って事だ」
一拍の沈黙の後、
『ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』
レクス以外が驚きの声をあげる。
「ディルダー殿、一応秘密にしていたみたいだったが教えて良かったのか?」
レクスはいかにも以前から知ってましたという感じで話している。
「まあ、いずれバレただろ」
バタンと扉が空く音が聞こえる。
「あのね、言っておくけどその事を知っているのは君位なんだからもう少し遠慮して欲しかったな」
扉が開くと同時に精霊王が入ってくる。
「そういえばそうだったか?先代の王と俺以外知らなかったっけ?」
「はあ、まあ良いか。どうせレクス殿にはバレてたし」
それにしてもいつから気づいていたんだろう。
「それで、肝心のその実力者集団の場所は?」
レクスが話を元に戻す。
「それは現在捜索中だ」
「まあ、僕の力を使えばすぐに見つかると思うよ」
精霊王として言っているのか獣人の王として言っているのかわからない。
「それまでは部屋を用意するからそこでゆっくり休んでくれ」
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