第106話帰宅 2
あの後、自分のテントに戻り夕食をとった。
帰る際、リーセスは容疑者だからと引き渡すことになった。
もし意識が戻ったら危ない可能性があると思ったが、軍の医師に見てもらったところ最低でも三日は起きないだろうと言われた。
油断はできないので外の様子は注意しておこう。
そういう心配は増えたがマイと二人きりなのはとても嬉しい。
以前は落ち着かなかったが最近では二人きりの方が落ち着けている感じがする。
就寝前。
「そういえば、なんで着替えてるの?」
あ、これは痛いとこ突かれたな。
生き返ったなんて言えない。
「戦ってたら汚れちゃって・・・・・・」
一応事実だ。
いや、これは疑われてるわ。
凄いジト目になってる。
「さあ、早く寝よ」
疑いが深まる事は承知の上で話を強制的に終わらせ事なきを得たのだった。
翌日。
今日はすぐに帰れるよう準備し明日から帰るようだ。
そんな中、僕はレクスに呼ばれていた。
「どうしたんだ?」
「お前、他人も一緒に移動魔法で移動出来るよな」
「あ、やってみたら出来たな」
なんかレクスがため息をはいてるけれど何故か分からないので放っておこう。
「私を王城まで送って欲しい。死神の使者とともに」
レクスの意図を理解する。
しかし、気になることがある。
「送った後、僕は何かしないといけないのか?」
リーセスの監視とか言われたら・・・・・・
「自由にしてもらってかまわない。ただ死神の使者の目が覚めたらその時は来てくれ」
なんか最近真面目なレクスをよく見る気がする。
今度何かいたわった方が良いかな?
「なんだその目は」
顔に出ていたらしい。
でも、自由にして良いならそのまま家に帰ろうかな。
「ちょっと待っててくれ」
少し経った後、僕はマイを連れてレクスのテントへ。
「ああ、一緒に帰るのか。他の者は良かったのか?」
「誘ったんだけどな、皆遠慮したみたい」
レクスは皆がどのように断ったのかが見ていたかのように分かった。
その後、アゴットさんに事情を説明し、少し物が少なくなった医療班のテントに眠っているリーセスを浮遊させ王城まで瞬間移動した。
王城では特に引き留められることなく家に帰ることが出来た。
家に帰りほっとしていると、
「隠してること、全部話して」
マイがそう切り出して来た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます