第99話ドラゴン 2
一度見えなくなったドラゴンを今度は煙が覆う。
どうやら中は相当な高温だったらしく水と氷が一気に蒸発したようだ。
周囲はとても高温に包まれたため一旦退避する。
そして、その煙がなくなると見た目が全く変わっていないドラゴンがそこにいた。
近づこうとしたがその辺りはまだ暑くとても近づけない。
そうして待っていると麻痺が切れたようで動き出した。
ダメージがどれほど入ったのか分からないが見たところ全然効いてなさそうである。
「あちゃー。あれでもそんなダメージはいってなさそうやん」
気づけば横にリーセスがいた。
「あ、驚かすなっていうのはなしやで。さっきのお返しやから」
凄い陽キャな感じで陰キャだった僕は絡みづらい。
「なんやねん、その目は・・・・・・あー、良いのかなー。このままどこか行っても良いのかなー」
目にでていたようだ・・・・・・
しかし、こういう感じマジで苦手だ。
だが、今はそんなことを言っている場合ではない。
「毒はもう切れたのか?」
「やっと話す気になったか。そやな。もう切れてるやろうな」
凄く軽く言っているが策でもあるのだろうか。
そう思い訊いてみるが・・・・・・
「ないで、そんなもん。あったら困らんわ」
こいつ・・・・・・
今はドラゴンのことだけを考えるようにしよう。
あそこまで何もなさそうだとまだ火を吹けると考えて動くべきだろう。
そして、水や氷は弱点じゃないことが考えられる。
「とりあえず、様子見だな」
「了解」
その言葉で二人は動き出す。
僕は再びドラゴンの顔の真正面へ。
リーセスはその反対側へ。
僕はてっきりリーセスはまた幻惑魔法を試すのかと思っていたんだけど、どうやら小刀で鱗の隙間を攻撃しているようだ。
先ほどと同様に避けているとドラゴンが大きく口を開けた。
また火が来るのかと思ったが一向に暑くならない。
そう思っていると思いもよらぬ攻撃が来た。
それは水と氷が混ざった攻撃。
瞬間移動での回避は間に合わずもろにくらった僕は意識を手放した。
「おい、おい。大丈夫なんか?こっちは足止めせんといけんし助けにいけれんで・・・・・・っと危ない。人のこと言ってられんな」
リーセスはカイが攻撃をくらったことを瞬時に気づきドラゴンの顔の真正面へと移動して先ほどカイがしていた役割をしていた。
(これはやばいな。こいつの足止めはこいつが動かん限りなんとかなるけど決め手がない。それであの攻撃。明らかにカイが撃った魔法やった。魔法を反射した?それやとあのタイムラグは変や・・・・・・・・・まあ、今は耐えることしかできん。帰ってきてくれよ・・・・・・)
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