第7話 夢の伝承

父さんが落ち着いた声音で話すよう努めていることは僕にも伝わった。それでも内心の動揺は隠しきれていなかった。

「お前は、夢の伝承者なのか?」

僕は頷く。

「なんてことだ…また一族から伝承者が」

父さんは額を手のひらで覆った。

「これを持って行きなさい。伝承者だったお前のひいじいさんのステッキだ。お前になら使えるだろう」

僕は追われるように旅立った。


有馬 礼さんへのお題は、

【夢の伝承】、【ステッキ】、【話す】です!

予備:【サーカス】

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