第11話 同期との初コラボ
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「「「……最初はグー!じゃんけん…!!」」」
「ぽん!(ちょき)」
「ぽん!(ちょき)」
「ぽん!(ぐー)」
「……よっしゃぁ!儂の勝ちだァァ!!」
「負けた……!」
「負けちゃいました……」
「これで1番目は儂で決まりだな!!」
「……セクハラしないでくださいね?」
「…コクコク」
「お前らの中で儂ってどうなってんの?!?!」
「セクハラ?」
「…ぎっくり腰…?」
「……同期の中の儂のイメージ酷すぎないか…儂泣いちゃうよ………?」
─────────
…今日は初めてのオフでのコラボ配信!
新しく購入したお気に入りの椅子に座って、配信開始のカウントダウンが0になるのを待ってから……
「
配信を開始した瞬間、永遠リスの皆に挨拶をすると、穏やかだったコメント欄に多数のコメントが流れてくる。
・メルちゃんこんにちわ〜!
・メル様ー!!
・これで今日も生きていける…
・今日もコラボ配信?
・3回目かな?
「え?…コラボ配信はキョウガハジメテデスヨ?」
・記憶から消してる…
・まぁ…気持ちはわかるぜ
・ネムちゃんはともかくキメラは確信犯だからな
・禍辻ぃ…!
・2回目はアーカイブすら残ってないし
・なお、切り抜きは……
・あっ…
「そ、それは一旦忘れてください…ごほん…!…皆さんご察しの通り、今日はコラボ配信です!」
・やっぱりか
・今回は誰やろな…
・ん?前回なんて無かったやろ?
・既に永遠リスの一部が洗脳されとる
・てかメルちゃん今日めっちゃハイテンションやね?
・それな
・元気なメル様も可愛いよ
今日の私のテンションの高さを指摘するコメントを何個か見かけるけれど、それもそのはず…!
ぜ、前回の先輩2人は予想外の事態になったけれど、今日はそんな心配もいりませんし!…多分!
「それでは、今日のコラボ相手の方を紹介しますね!どうぞ!」
・おっ?
・誰やろ誰やろ
・メルちゃんがこれだけテンション高くなる相手…??
・確定でキメラでは無い
コメント欄の永遠リス達がコラボ相手を考察していると、突然どこからか
「……皆の衆、合戦の時間だ!!歴戦の武将、
未だに法螺貝の音が鳴り止まぬ中、今回のコラボ相手である、同期の武将ライバー。
「永遠乃さん、今日はよろしくお願いいたします!永遠リスの者共もよろし…く……?」
自己紹介を終えた玄冬さんが、コメント欄にも挨拶をしようとすると…
・鼓膜がぁぁぁ!!
・ウワアァァァァアアアァ!!
・…慰謝料請求しますね。
・あれ、何も聴こえないんだが?
・声が馬鹿でかすぎる…
・イヤホン付けてた奴らほぼ全員全滅したんじゃないかコレ
・
コメント欄には、玄冬さんの声量を指摘するコメントが大量に流れていました…。
「あっ、えっ…?そんなにうるさかったか…?!」
「その…正直に言うと、私も鼓膜が破れるかと思いました…」
魔女である私の鼓膜がダメージを受ける程に、玄冬さんの挨拶の声量は大きすぎました…。
「えっ…あの…本当に悪気は無かったんだよ…!初めてのコラボだったから、つい力が入って……」
・力はいりすぎだよ武将…
・本当に耳が壊れるかと思ったわ
・同期のリスナーを破壊する気かよ
・ぎっくり腰、セクハラに加えて鼓膜破壊も加えとこう…
・他2つに劣らないぐらい酷いのが加わったな
・
コメント欄の反応を見ていたのか、配信画面に映された玄冬さんの立ち絵が少しづつ小さくなっていく…
「その…ごめんよ…永遠リスの皆……」
・小さくなった…
・登場時の気迫はどこに行ったんだ
・まぁ…緊張するのもわかるし、許してやってもいいぞ
・上に同じく
・仏の顔も2回は許してくれるしな
・俺らも許してやろう
「ほ…ほら、許してくれるそうですし、元気だしてください玄冬さん!」
「だ…だが……」
流石に小さくなったままでは配信ができないし、玄冬さんに回復してもらおうと呼びかけるが、挨拶で思い切り失敗したショックは大きいようで中々復活してくれない……私も気持ちはわかります…
「ど…どうすれば……」
・ぎっくり武将なら…あれじゃね?
・だよなぁ…
・あれやれば多分一発で復活するやろな
助けを求めてコメント欄の方に視線を向けると、どうやら今の状態の玄冬さんを復活させる手段が何かあるらしい…今はその手段に頼るしかない…!
「あ…あの、その方法って…」
・おっ
・多分…………………って言ってあげれば速攻で復活すると思うよ
・それは間違いない
・最初か最後に「お願い」って付けると尚良し
「…それ…本当ですか…?」
コメント欄の永遠リス達に玄冬さんを回復させる方法を聞いたけれど、流石に少し疑問に思ってしまう。
・本当本当
・絶対に回復するから大丈夫
・なんなら禍辻キメラの魂を賭けるわ
・勝手に禍辻の魂賭けるなよw
・禍辻なら良くね?
・……確かに?
…永遠リス達曰く、これを言えば必ず玄冬さんを回復させられるようです…本当に効果があるのかは未だに疑問だけど、試すだけ試してみましょう。…禍辻さんの魂も何故か賭けられましたし。
そう決めた私は、マイクに口を近付けて…
「…げ…玄冬おじいちゃん、お願い…元気だして…?」
永遠リス達に教えてもらった[おじいちゃん呼び]で、玄冬さんに元気になってもらうように語りかける…。
本当にこんなので元気が出るの…?と口に出してから再度疑っていると、次の瞬間。
「玄冬おじいちゃん!大復活っ!!!」
小さくなっていた画面の中の玄冬さんが瞬く間に元の大きさに回復して、再び自己紹介の時のような大声がパソコンから私の部屋中に響き渡った。
・やっぱり復活したw
・予想通り過ぎる
・ぎっくり武将…
・ここまで来ると流石にキモイ
・うわぁ……
…どうやら変な人は、先輩達だけではなく同期にも居たようです……
────※────
[武蔵野 玄冬]
・歴戦の武将ライバー。
・普段の配信では主に雑談やゲーム配信をしていて、リスナーと繰り広げる勢いのある会話が人気を集めている
・緊張しすぎで空回りするタイプで、初配信の時にはぎっくり腰を起こしてしまった。
Live:storyの面接に合格できたことは奇跡だと思っている。
・とある同期の「おじいちゃん呼び」で少し変な癖が目覚めたとか…?
────※────
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
もしも読んでくれた人がいるなら…
初心者の執筆なので、言葉の違和感や誤字などがあるかもしれません。もし見つけたら遠慮なく指摘していただけると助かります。
更新頻度も不定期ですが、続きが気になるって思ってくれた人がいれば嬉しいです。
[作者コメント]
最近は1日1話の更新目指して頑張ってます!!7月1日分はこれで良し!!
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