第5話 社長室での会話①
1度来たこともあるのもあって、問題なくテレポートを成功させた私は、エントランスで他の職員さんに案内されて、社長室?の前まで来ていた。
…以前は何故か裏口から入るように言われたので、エントランスから入るのは少し緊張しました…。
コンコンコンッ
「…失礼しまーす」
ノックをしてから声をかけて、社長室の扉を開けた先に待っていたのは…
「うぅ…」
「………………」
この<
「…お邪魔したみたいですね。すみません」
私はソッと扉を閉めた。
…多分、あれは見てはいけないものだ…人間達の間では、あのような行為を喜んでするような人達もいるらしいし。
「ちょっと貴方?何か勘違いしてないかしら?!」
せっかく見なかった事にしてあげようとしたのに、女性の方から扉を開けてきてしまった…。
「…大丈夫です、わかってますから」
「あっ、…そう?なら良いのだけど…」
…そう、私はちゃんと理解してる。
「はい。SM…?というのが存在するのは、ちゃんと知ってますから」
「やっぱり勘違いしてる?!いや、これは違うの!!」
「大丈夫です。私はそういう関係性に特に偏見なんて無いですから」
「いやだから違うんだってば!!ねぇ!」
「でも、流石に場所は選んだ方が良いと思いますよ?」
「だから違うのよぉ!聞いてってばぁ!!」
「…あははははww」
何故か真っ赤な顔で勢いよく話してくる女性と、それに詰められている私…それと、何故か大笑いしている社長さん。
なんでこうなったのでしょう、この状況…。
───────
それから約10分後…
「…それじゃ、わかってくれたかしら?」
「はい…なんか…すいません」
女性からの必死の弁明をされて、ようやくそういうプレイじゃないと理解できた私は、勝手に勘違いしてしまった事を女性に謝罪していた。
「いいのよ…正直、よく考えたら私も扉を開けて、さっきみたいな状況だったら…もしかしたら勘違いするかもしれないし」
「ホントホント。菫ちゃんが土下座なんてさせるからだぞ〜w」
「元はと言えば貴方の…!!」
社長さんが笑いながら女性に声をかけた瞬間、女性から殺意が湧き出るのを感じたけど、私の事を思い出したのか、それは瞬時に霧散して私の方に振り向いた。
「…改めて、私は
「あっ、申し遅れました。私はメルトリーゼこと、
「…やっぱり、貴女がメルトちゃんなのね…初めましてメルトちゃん」
女性こと…柏木さんは、そう挨拶すると私の全身を観察するように視線を巡らせた。
…私、変な服装してたかな…?
一応、不自然にならないように、外にいた他の女性と同じ服装にしてみたんだけど…
「あの…私の服装、なにか変ですか?」
「…っ?!」
流石に気になってしまい、私より背の高い柏木さんの顔を見つめて聞いてみると、何故か柏木さんは顔を赤くして私から距離を取ってしまった…。えっ、そんなに変なの…?
「い、いや、変なんかじゃない!とても似合ってるわよ!」
「そうですか?…良かったぁ…」
少し不安に思っていたので、似合ってると言われて自然と頬が緩む。
「ん"ん"…!…ちょっと可愛すぎない…?」
「…え?」
「い…いや何でもない。気にしないで」
「あっ、わかりました…?」
柏木さんの反応が少し気になるけど、気にしないでと言われたから気にしない事にしよう。
「でも、こんな可愛いのにどうして誰も…メルトちゃん、以前来た時はどうしてたの?」
「以前来た時ですか?」
私は未だにニヤニヤ顔をしている社長さんの方に視線を向けてから
「…そちらに立っている社長さんに「裏口から入ってきて」と言われたので、そちらからお邪魔しましたよ…?」
私がそう口にすると、女性は私に向けていた優しい顔を瞬時に鬼のような顔に変えて、放置気味だった社長さんの方に視線を向けて近づいた。
「す、菫ちゃん?そんな顔してると
「………………っ!!!」
次の瞬間、柏木さんの怒号が社長室内に響いた。
私は完全に理解した。
…柏木さんは、絶対に怒らせないようにしよう。
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
もしも読んでくれた人がいるなら…
初心者の執筆なので、言葉の違和感や誤字などがあるかもしれません。もし見つけたら遠慮なく指摘していただけると助かります。
更新頻度も不定期ですが、続きが気になるって思ってくれた人がいれば嬉しいです。
[作者コメント]
社長の方が立場低いっての結構好き。
区切る場所迷った結果、いつもより少し短くなっちゃいました…次はもう少し長いかも?
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