第14話 約束

今日は、仕事帰りに、そのまま

幸恵を拾って、一緒に過ごす。


気が早いけど、バタバタするのが、嫌なので。引っ越しを、計画してる。幸恵にも、相談するつもり。


バイト先の、駅ビルに着き、

いつもの、広場で待ち合わせ。

作業着の、ままだから。ちょっと、場違いなんだけど。。


10分程待つと、幸恵が、小走りで来るのが見える。こっちからも、歩みよる。


3日ぶりの再開。


何だか、凄く離れてた気がして

。。

そこから、手を繋いで、地下の食料品売場で、買い物をする。


誠。なに鍋作る?


んー。何がいいかなぁ。すき焼きとか?

寒いし、キムチ鍋でも、いいんじゃない?


あ、すき焼き食べたい。

幸恵の、無邪気な笑顔に、

じゃ、それで。

と返す。


二人で、肉、野菜と、飲み物をかごに入れてると、

いつかの、幸恵の、仕事仲間に遭遇した。

めぐみさんだっけ?

あれ、誠さん。あれ、ゆきじゃん。あれ、同棲してるとか?

違うよ。今日は、

お泊まりなの。と照れる。


いいなぁ。ゆきは、

私も、彼氏探そ。と苦笑い

あー。邪魔しちゃ、悪いんで。


そう言うと、めぐみさんは、

別の場所に、

移動したみたいだった。。


気を使わせてちゃったね。


うん。


そんな会話をしながら、レジで、会計をして、家に帰るのだった。。


ふぅ。と、荷物を下ろす。


私だって、荷物持てるのに、誠

ほとんど、運んじゃうんだもん

疲れてるくせにー。

そう言うと、幸恵は、拗ねたみたいに、口を尖らせる。


いやいや、俺の中の、何かが、重い荷物を、女の子に持たせる

って事に、アレルギー反応起こすんだよ。


幸恵が、

何それー。


そうなんだって。俺は。

と、笑う。


ある程度、片付け終わり、

我慢していたが、

作業服が、汗で気持ち悪い。


お願い、風呂入りたいから、

野菜、洗っておいてくれる?


うん。じぁ。すき焼き、私作るから、誠は、ゆっくり休んで。

私も、料理に、手を出されると

アレルギー出るから。


わかった。わかった。じゃあ、全部、任せる。

俺の、嫁だもんね。


うん。そうだよ。


そう言う彼女の表情は、とても可愛い。


彼女の、邪魔をしない様に、少し長めに、風呂に入る。。


見計らって、風呂から出ると、ザルに、野菜が、綺麗に切り分けられていて、びっくりした。


幸恵って、料理できる子なの?


そう言うと、

私、結構好きだよ。料理。

お母さんの手伝いするし。

お母さんに、教えてもらってるからね。


彼女の、別の一面を、見た気がして、感心する、自分がいた。


だからね、結婚した暁には、毎日、私の料理が、食べれるんだぞ。腰に手を当てて、そう言う

彼女が、本当に、可愛いかった


うん。期待してる。


俺も、にっこり微笑んだ。


カセットコンロと、鍋を出すと、彼女が手際よく、盛り付け、煮えるのを、二人で待っていた。


幸恵。そう言えばさ。

引っ越し考えてるんだけど。


ちょっと、間を空けて。

幸恵が、答えた。

ん。何処に?


なるべく、あのファミレスの近くで。2LDKくらいの広さの、物件。


え。今?


ん。近いうちに。


どうして?


幸恵に、毎日、会いたいから。


そう言うと。幸恵は、嬉しそうに、じゃあ、ファミレスの、手前の十字路に、賃貸のマンションあるよ。


じやぁ。明日見に行こうか?


え。本当に?


3日とか、会えないだけで、辛いから。。


お金大丈夫?引っ越しって、

お金掛かるんでしょ。


そのくらい、大丈夫。お金もないのに、言わないよ。


私も、少しならあるから、出すよ。私も、誠と離れてると、

元気出なくて。


幸恵が、両親の側に、居たい気持ちは、理解してた。


ここからだと、あのファミレスは、10キロ近く離れてるから

歩いて通うのも、なかなか、大変だ。


本当に、お金は、大丈夫。

住む所を、お金出してもらうと

アレルギーでちゃうから。


また、そんな事。

ちょっと、困った顔で、幸恵が

そう、呟いた。


ほら、煮えたんじゃない?


本当だ。食べよ。


はい。卵。


ありがとう。うまそー。


うん。美味しそうだね。


二人で鍋をつつきながら、明日の話しを、したり。会えない、3日分の、話しをしたり。


気持ちが和らぐ時間を、二人で、過ごした。。














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