146.おいしい朝ごはん

「別にアバターなんぞなくてもええじゃろ」

「ヨーキ」


上位チャット:幼女!

上位チャット:幼女が生えたぞ!

上位チャット:え、なんで幼女が生えたの?


「ワシはキノコか何かか!?」


 今日のヨーキの格好は白地のロゴシャツに紺のミニスカート。ここに来た時にはベージュのアウターを引っ掛けていた。


上位チャット:だって、いると思わなかったし

上位チャット:どうしてエルフさん家に?


「逆に聞くんじゃが、昨日動けんかったエルフを心配しないやつはおるのかの?」


上位チャット:それは確かに

上位チャット:エルフさんの様子を見に来たのか

上位チャット:そして、無限に朝ごはんを食べさせられてるのか


「ん」

「だから、もう要らんと言っとるじゃろが!」


 テーブルの前に座るヨーキに、大皿に盛ったもやし炒めをずいっと寄せた。


上位チャット:草

上位チャット:もやし生い茂る


「大丈夫だぞ」

「何がじゃ?」

「いいベーコンを使うと脂の旨味が違う」

「そんなに入らんと言っとるんじゃ! 五品目じゃぞ、これぇ!」


上位チャット:幼女の好き嫌いを直そうとする優しいエルフ

上位チャット:問題は量なんだよなぁ

上位チャット:幼女、別に野菜嫌いでもないのにw

上位チャット:しかし、幼女は平然と顔出ししてますね


「昨日が昨日じゃし、顔出しはもう今更じゃろ?」

「要る?」

「いや、要らんから。その馬面、本当に要らんから」

「要る?」

「要らんわ! 追加でコンビーフ開けようとするでないわ!」


上位チャット:邪険にされる馬面とコンビーフ缶

上位チャット:なんだかんだ言いながらもやし食べる幼女、好き

上位チャット:いっぱい食べさせるエルフさん再臨

上位チャット:キョーカちゃん限定かと思ったら、そうでもないのね


「子供はいっぱい食べるべき」

「ワシ、多分エルフより年上じゃぞ!?」


上位チャット:中高生っぽいエルフさんより年上の幼女……ダメだ、脳が理解を拒否する

上位チャット:少なくとも飲酒可能なお年頃なのにw

上位チャット:成人年齢って十三歳くらいだっけ?

上位チャット:元服げんぷくかな?


「食べたいものはないか?」

「もう腹いっぱいじゃ」

「ないのか……」

「……締めにデザートを一品だけ所望するのじゃ」

「任せろ」

「一品だけじゃからな!」

「ん」

「少なめにするんじゃぞ!」

「ん」

「締めじゃからな!」

「ん」

「デザートじゃからな!」

「ん」


上位チャット:すっごいしっかり釘を差されてて草

上位チャット:基礎工事かな?

上位チャット:幼女、何でジャンプしてんの?

上位チャット:おそらく胃の隙間作ろうとしてる

上位チャット:お子様の善意に応えようとする大人だ


「ああも喜ばれると、のう?」


上位チャット:それはまあ

上位チャット:無理したくもなる


「ヨーグルトのチョコチップ掛けだぞ」

「これ、チョコチップのヨーグルト掛けじゃろ!?」


上位チャット:すげー

上位チャット:チョコばっかw

上位チャット:子供心にやりたかったことをやってくるエルフ


「なんぞ……これ……ちょっと湿ったチョコ食っとるような感じじゃな……」


上位チャット:ジャリジャリ鳴ってるw

上位チャット:もっとヨーグルトを感じてどうぞ


「コーヒー要るか?」

「ああ、欲しいのじゃ。口の中甘ったるくてしかたないわい」

「ガムシロップは何十個?」

「口の中甘ったるいと言っとるじゃろが!」


上位チャット:せめて、桁をひとつ下げてもろて

上位チャット:エルフさんに甘やかされる幼女であった


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