第2話 超AIが目覚めた日

アパートの部屋。

金曜日の23:55


カケル

「残業が終わったあ。

 日付が変わる前に部屋に帰れたのは、いつぶりかなあ?」


 カケルはスマホを取り出して、充電した。


カケル

「気力を振り絞って、化粧を落としたし、食事をして歯を磨いたわ。

 そうだ、寝る前に、楽しい動画でも見たいなあ。」


カケルは、スマホの画面を見た。


スマホ

「システムを更新しています。

 電源を切らないでください。

 電源を切るとスマホが二度と起動しなくなります。」


カケル

「ゲ、最悪だあ。

 でも、システムアップデートは1年前が最後だと思ったのに、重要なセキュリティエラーでも見つかったのかなあ?

 まあ、いいや。

 明日の朝にしよう。

 おやすみなさい。 わたしの相棒。」


 カケルは、すぐに眠りについてしまった。

 よほど疲れていたのだろう・・・



土曜日の深夜2時


スマホ

「アップデートが完了しました。

 再起動します。」


 ブウン


スマホ

「今の時刻は、深夜の2時ですか?

 ボクの所有者は・・・

 とうぜん寝ていますね。


 それでは、データの整理と圧縮をして、空き領域を増やしましょうか。

 クラウドへのバックアップと、ボクの本体への完了報告を済ませましょう。」


つづく

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