第3話 祭り

ねねと 僕の間には 今更 付き合おう なんていうセリフはいらない


だって 一緒にいるから

お互いの仕事以外の時間はさ

同棲しているんだからな 


「げーんっ ご飯食べるよっ」

「わ わわ分かった 今行くよー!」

「うまそうだなっ 手作り餃子 最高だよな 好きだ!」

今夜も 僕は たらふく ご飯を食べる!

ねねといられて本当に幸せだ!

 「げん ビールとってよ」

「うん はいっ」 

「ありがとっ!はいっ げんは オレンジジュース ね 」

「う うん」 と 返事はしたものの なんかかっこ悪っ  ぼく


「夏祭りだけど 一緒に行かないか?」と 僕はねねに聞いてみた

「えっ げんと2人で行くって?

そうねぇ 行こう!

じゃあ7時に待ち合わせしようかぁ?」

「う うんっ!そうしよう!」と 僕は元気よく 返事をした

誘ったはいいものの 急に緊張して手に汗をかいてる自分が恥ずかしかった


数日が経ち 僕らは予定通り 夏祭りを 楽しんだ

空いっぱいの打ち上げ花火も一緒に見ることができて 僕は 幸せだった

なのに 帰り道 ねねの携帯に 電話が入り その電話を ねねは嬉しそうに 受けていた

電話を切る 最後の方で ねねは 「うん 私もよ 」なんて言って 電話を切った

その時の顔  僕は嫌いだ

僕にはそういう顔を 見せたことがない

誰の電話か 知りたい 気持ちを抑えて 「友達から?」とだけ 声をかけた

「うん ごめん ちょっと長くなっちゃったね 」

ちょっとじゃないよ だいぶ 長かったよと僕は イラついていた

「ねねさぁ ほーてーる寄っていくか?」と言ってみた

「 そうね じゃあ 寄って行こうか」

まさかオッケーしてくれるとは思ってもいなかったので 驚いた

普通だって驚くはずなのに  ねねの場合はもっと驚くはず ではないのか?と思った

「何よっ!その顔は自分で誘ってきたくせに 話したいこともあるし  2人っきりになれる 場所だしね」


そして2人でホテルの中に入って行った


ねねは 初めてではなさそうな顔で 少し自慢げに そのホテルの部屋の説明を始めた

僕は 生まれて初めて入った その部屋でドキドキが抑えきれなかった

この心臓の音 まさか 聞こえたりしないよな? と心配になったくらいだ











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