ストレス発散にゲームしてたらVRMMOの世界に転生していたので楽しく生きようと思う
あるる
VRMMOに転生・・・?!
第1話 ストレス発散にゲーム!だったんだけどなあ
思い出せば、あれが最後の現実世界でのやり取りだった。
いつも通り男運のない私がどうしょうもない彼氏と別れるって決意したL〇NEでのいつも通りのやり取り。
<ねぇ、何度も連絡したんだけど
ごめん、仕事してた~>
どうしたの?
<連絡しても反応ないから
体調悪いのかと心配したんだけど
うん、そうなんだ。>
体調悪くて、寝たあと仕事してたー
<ふーん
今通話しながら遊んでるよね?
そそ、ちょうど終わったところだったんだ>
<へーー じゃあいいや、バイバイ
まーじ、私が付き合う男性こんなんばっか。
なんでそんなモロバレな嘘つくかなぁ?通話マークついとるやん、アホちゃう?
しかもこんなやり取りを今まで何度したか・・・ いい加減疲れたよ。前回も適当な嘘つかれて指摘したら逆切れされたのはたった数か月前の事。
はあ、アホくさ、もうやめよ。
全部ブロックして、鍵かけて、ブラックリスト入れて、お終い。
はあーーーっっやってられん。
なんであんなんと3年も付き合ったんだろ、ほんとバカだわぁ・・・。
よし!!切り替える!!もう男なんかイラナイ、楽しく遊ぼーっと
ゲームのフレンドのがよっぽど誠実だし人として信頼出来るしね!
なんかバトルコンテンツ行ってスッキリしよーっと♪
小1時間ほどいくつかバトルを楽しんで、さあ寝よう!とログアウトしようとしたら・・・
VRMMOからログアウト出来なくなった。
ログイン時には特に違和感を感じず、遅い時間にも関わらずログインしていた数人の友人とデイリーミッションこなして、いつも通りマーケットを確認してクラフター少しやってそろそろ寝ようと思ったんだよね。
みんなはもう普通にオフラインだわ・・・。
あれ?うーん??
フレンドリストは、見れるなぁ~ お、仲良しなフレンドまだいるじゃーん。
とりあえず、連絡しよっと。
【アリス>>やほー こんな時間に珍しいじゃん、ちょい今話せる?】
【ラルク<<こんばんわー うん、そろそろ寝るとこだけどどうしたの?】
【アリス>>そっちいくわー すぐ終わる!】
転移スクロールで移動先を友人指定でさくっと指定、一瞬目の前がぼやけたあと見慣れた友人のキャラが見える。
「遅くにごめんね~」
「ううん、何かあったの?」
「ええと、真面目な話、ログアウトボタンがなくてね・・・
ラルクはログアウトできそう??」
「えっ、まさか~・・・・・ っえ、あれ・・・・・・」
「ラルク?」
「・・・ないね」
「まじで・・・」
「うん」
「どうしよう・・・」
「困ったね」
「うん」
もう思考は完全にパニックだった。
いやいやいや、ないっしょ・・・ 勘弁してよぉおおおお!!!
明日大事な会議があるんだけど?!っていうかこれどうなるの???
「ねえ、なんかさ違和感あるんだけど」
「うん?」
「アリス、顔触るね」
「うん」
恐る恐る伸ばされた指の触感と共に指先が緊張しているのか、冷たさを感じた。
うん?冷たさ??
「ねえ、このゲーム、温度って感じたっけ?」
「ううん」
「そうだよね、魔法で火とか使うのに温度感じるとか無理だもんね・・・」
「これって、もしかしてもしかする?」
嫌な予感しかしない。
まさかラノベやアニメでよくあるあの現象なら、NPCはどうなっただろうか。
「ちょっと自宅1回戻るわ、私自宅鍵閉めてないし」
「うん、オレも見てからそっち行くよ」
「うん、着いたらコールして、鍵あけるー」
流石昨今のMMOプレイヤー、言わんとする事は分かるよね。
お互いに転移のスクロールを自宅指定で起動すると、すぐに見慣れたゲーム内の我が家、扉を開けて自動施錠モードを選択する。
「ご主人様、お帰りなさいませ」
「うん、ただいま・・・」
ガチかぁ~ 動いてるわ、なんか喋って来るわー・・・。ある意味とても感動。
私の執事が、ロマンスグレーの執事が!!
スマートにおじぎをするモノクルの初老のロマンスグレーな執事の名はもちろんセバス!世の中全ての執事はもうセバスでいいんじゃって思っているアホの子なのは否定しません。
いやあ、うん、かっこよ・・・ 満足だわ。
「どうなさいましたか?」
「ううん、もう少したら友人が来るから。
あと、しばらくは私が外出時は鍵かけるようにしてね。
鍵かけても、みんな大丈夫・・・?」
「もちろんでございます。ではご友人がいらしたら2階にご案内します」
「うん、よろしくー」
私、何普通にコミュニケーション取ってるんだろ・・・。
まあ、いいか。うちの子たちだし。うん。
2階のお気に入りのくつろぎスペースでごろっと寝っ転がる。
暫くそうしていると、ハーフリングの小柄なメイドちゃんがラルクを連れてきた。
「どうぞ、こちらです。ご主人さま~ ラルクさまですよー!」
「あーい、ありがとねー」
「いえいえ、後でお飲み物をお持ちしますね」
ポテポテと歩いていくうちのメイド可愛い。
「おまたせ」
「ううん、ラルクんとこはどうだった?」
「うちもみんな普通に話してくれるね・・・」
「これってさ、そーゆー事だよね」
「たぶん、ね」
「うちら戻れるのかな?」
「・・・・・・・・・」
沈黙が痛い。まあ、こういうゲーム内転生とかで戻れた話しって聞かないよねぇ・・・知ってたわぁ・・・、くすん。
「まじかーーーー・・・ とりあえず、ラルクどうする?」
「時間帯と時期的に知り合い少ないんだよね」
「私も全然いない、ラルクいて良かったよ」
「そうだね。
まあ、ゲームの機能がいつまで使えるか分からないけど・・・今は眠い・・・」
「あー ラルク寝るの早いもんね。
今日は泊まって行きなよ、さすがに今日一人は寂しくて怖い。ゲストルームあるしさ」
「うん、オレも一人はきついから助かる」
「んじゃ、寝よっか。ゲストルームはそっちね、鍵もあるはず。
私も自分用の寝室いくわー おやすみ」
「うん、おやすみー」
こんな時でも人間寝れるもんだな~と思いつつ、眠いのでベッドに入って早々にウトウトする。
まあ、幸いラルク居るし、お家あるし、一旦様子見かなぁ。と言うか、ログアウトできないしね。
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