第40話 開発中ですが、なにか?

 妹が風呂に入ったので、とりあえず、しどー君ににじり寄る。


「妹のお風呂のぞきたい?

 私みたいに胸大きいわよ」


 っと、とりあえず、虐める。

 くくく。


「そんなわけないだろ」


 呆れられる。

 ここまでは予想通りだ。


「もし覗きたいって言ってたら、台風の中、二人でラブホに行って、一日、私の良さを判らせてやるところだったわ。

 助かったわね、しどー君!」

「君の良さは良く判ってるから大丈夫さ」


 ……こういう臭いセリフをしれっとしてくれるので、私の心が高鳴ってしまう。

 く、良い彼氏だ!


「それにだ、僕はマジメガネだぞ?

 真面目な僕がそんなことを考えると思うか?」

「ないわね」


 知ってた。

 とはいえ、自分でマジメガネと形容するのは珍しい。

 案外、自覚症状が出てきて、自分を客観的に考えるようになったのかもしれない。

 良い傾向だ。


「キス……していい?

 ちょっと昂りすぎて、収まりが、うふふふふふ」


 上目遣い。

 そして制服の胸元を少しはだける。

 女の武器が満載だ。


「いいぞ」


 知ってた。

 きっと女の武器を使わなくても言ってくれている。

 けれども、しどー君にも気分の高鳴りをさせ、私のことを考えさせたいのだ。

 それぐらい私はしどー君に恋してる。


 くちゅ。


 私としどー君の唇が重なりあう。

 次は舌だ。

 初めてした時はしどー君も私も慣れていなかったが、何十回とやってきたのだ。

 お互いにどこが好きで、どのタイミングで吸って、どのタイミングで意表をつくか、楽しみあえる。

 私の奥歯を舐めようと入ってくる。

 そのタイミングで舌を絡め、吸ってやる。


「むぐっ!」


 しどー君が跳ねた。

 くくく、ビッチに口技で勝てるとは思わぬことだな!

 ともあれ、私もそんな可愛いしどー君を見ていると更に昂ってくる。


「しどー君、エッチしたい」


 ダメだ、ちょっと抑えられない。

 キスで終わらそうとしたけど、身体が熱い。

 お腹の奥底のくぼみを、しどー君で埋めたい。

 熱いモノで打ち付けられたい。

 彼が一生懸命な顔を見たい。

 目を潤ませて言ってやった。


「ダメだ」

「ホテルは?」

「明日学校だろ……」


 とはいえ、しどー君はマジメガネだ。

 知ってる。

 どうしたものか、女性は男性の様に抜けば終わりという訳にもいかない。

 ゆっくりとクールダウンしていくしかない。

 く……つらい、これが焦らしプレイなのね……!

 下着が酷いことになっている。


「じゃぁ、明日、学校、やすも?」


 一日中エッチしたい。


「却下だ却下。

 学生の本文は勉強だ」


 く……想定内とはいえ、あきらめるしかないのか。


「帰ったら、初音、君の好きにしよう」

「……ゴクリ」


 生唾を飲んでしまった。

 ちょっと発情しすぎている気がする。

 ともあれ、本人の許可有りで襲えるのだ。

 大抵は私が襲ってなし崩しなわけだが、許可有りだ。

 しかも、明日は金曜日。

 終われば、ハッピータイムだ。

 頭ハッピーセットだ。


「生でしてね?

 安全日だから」

「……いいぞ」

「十回はやるわよ?」

「善処する」


 なお、しどー君、頑張ればできる。

 絶倫な彼氏で助かる。


「後ろ、試す?」

「まだムリだろ……指一本しかはいらないのに」


 漫画みたいにいきなりいれるのは無理なのだ。

 少しずつ慣らしていかないと傷になるし、裂けてしまう。

 その上で言ってやった。

 あと、ゴムは絶対にすること。

 ビッチでも常識である。


「まだムリだろと言える当たり、私に染まってきてるわよねー。

 しどー君の入れようとおもったら四本までは我慢よね?」


 ふふ、顔を赤らめるしどー君かわいー。


「こっちの処女もちゃんとしどー君に貰ってほしいからね。

 ふふー」

「そりゃもちろんもらうけど、実際どうなんだ?」

「やったことないから判らないけど……うーん、アブノーマルではあるわよね」


 そもそもに出すところに入れるのは、間違いなく普通ではない。


「とはいえ、色々、試してみないとお互いに」


 ビッチとしての知的好奇心である。

 それに一緒の思い出を増やしたいのだ。


「確かに」


 こういう所でも真面目なウチの彼氏様である。

 少し会話してたら落ち着いてきて、自分でもコントロールでき始めた。


「そういえば、しどー君はどんなコスプレが好き?」

「制服」


 おっと、いつもやっているスタイルでハッキリ言われた。

 日常生活感満載だからコスプレではない気もするが。


「何というか、いけないことをしている気分になるんだが?」

「あー、判るわよ、風紀委員様。

 エプロンは有り無し、どっちがいい?」

「……有りで」


 知ってた。

 しどー君、台所でやった時、大興奮だったもの。

 女としては嬉しい限りである。


「そういえば、裸エプロンしたことないわね。

 今度してみようよー」

「判った。

 但し、ちゃんと晩御飯を食べた後でだ」


 確かに、晩御飯を食べずに寝てしまう、っと頷いて返した。

 実際、カップ麺になったことがある。


「姉ぇお風呂あがったよー」


 おっと丁度いいところに声がお風呂側から聞こえる。

 このまま話が盛り上がったら、また発情するところであった。あぶないあぶない。


「じゃぁ、しどー君、先にお湯貰うわ。

 ……妹の出し汁を飲みたいなら別だけど」

「ないない」


 呆れて言ってくるいつものしどー君であった。


「そしたら妹と遊んであげて」

「了解」

「Bぐらいなら許してあげるから」

「やらないから……」


 呆れたしどー君を尻目に、お風呂に向かうのであった。

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