超越し孤独な神祖なる名をこの世に刻めよ

常盤海斗

第1話転生者

俺の名前は「村上康介」都立子咲が丘中学校2年生のいわゆる普通の中学校。

俺は勉強は出来ないが、運動神経だけはよく50メートル走の記録は6.3秒。

体育祭でもうちのクラスだけが1人少ない影響のせいで1番手とアンカーを走ることになり、クラス代表リレーでもアンカーを補った。

だが、そこで事件は起きた。


-体育祭クラス代表リレー-


「行けー!このまま行くんだ!」

クラスのみんなの声援が聞こえるがそんなのに集中できるわけがなく、他の人は無我夢中で前だけを見ながらバトンを繋いでいく。

無論、俺も緊張していないわけではない。

むしろ、心臓がドックンドックンうるさい。まるでバンドでドラムのキックを打っているようだ。

「そのまま行け!吉川と俺で抜かす!」

俺は大きく声を張り上げて、一個前に居る小学校の頃から一緒の幼馴染の少年。

「吉川隼人」。50メートルは7.3と早く、2人合わせてみんなよく「リニアモーターカー」と呼ばれていた。

吉川にバトンが渡り、最下位から2人を抜いた。

だか、その前にいたのは学年で2番目に早い男「早川日向」。50メートル走は6秒とたった0.3秒しか変わらず、正直言って勝てる気がしない。だが、希望をなくして勝てるわけではない。希望を持つことが1番の希望だ。

「頼む!」「ナイスだ!吉川!」

俺は吉川からバトンを受け取り前だけを見ながら全力で走った。

半分がすぎたあたりで3分の2追いついたあたりだ。

距離はほぼなく、ほぼ横並びになった状態で最終コーナーに突っ込んだ。

最後の最後で力を振り絞り、体を前に突き出した。

ギリギリで勝った俺は腕を上にしてガッツポーズを取った。

「ワァァァァァ」「ナイス!」「すげー!」

様々な歓声が飛び交う中、俺の心臓が撃ち抜かれたような感覚とともに地面が大きく揺れ始め、俺と吉川、それと相手の早川の体の周りに光が帯び、突然目の前が真っ白になった。

「なんだ?!何が起きてる?!」

先生たちが驚きを隠せずに声を張り上げると、俺達もつられて声を出す。

「分かりません!?なんすかこれ!?」

「どゆことすかー!?なんすかこれー?!」

俺と吉川が困惑と驚きの影響で声が大きく出る。

周りの観客やクラスの観戦、体が光っていない人がザワザワとざわめき始める。

その直後、視界がボヤけ、次に目が覚めた時には、渋谷のスクランブル交差点にいた。

「どういうこと?」「知るか、俺が知ってたらとっくに解決させてる。」「だよな」

「とにかく意味がわからない」

早川が走り終わってから初めて声を上げる。今は話したことがある。ないに関係せずに話さないとよく分からない状況だ。

「え?あなたたち誰?」

謎の少女が後ろに現れ、その少女は水色のベストを羽織り、髪が水色で、ツインテールの可愛い女の子だった。

「え?「星川ヨル?」

何か見たことがあると思ったら、俺が推しているVTuberの星川ヨルと瓜二つの少女だと気づいた。

いや、もう本人と同じだ。声も、見た目も、全てが同じ。

「あ、あなた達が送られてきた「超越士」ね?」

「超越士?なんですかそれは」

「あら、何も聞いていないのね、まぁ仕方ないわ、ほぼ前情報なしで転送されてきたらしいしね。あ、この世界は現実世界では無いから転生者かな?」

ちょいまてよ、この子可愛い声して驚きのことを平然と流したぞ。

「この世界は「新世界:刻名」あなた達は、この世界に不十分な存在を埋めるために転送されたいわゆる勇者よ。」

「その不十分な存在というのはなんなんだい?」

「それを今から話そうとしていたのよ、ルーレットを回すわ。ちょっと待ちなさい」

やっぱりそうだ。完璧に喋り方もキャラ設定も星川ヨルそのまんま

そんなことを考えていたら、突然ヨルそっくりの少女、これからはヨルと呼ぼう。

そのヨルの手のひらから3つのカードが生み出され、頭の上で回転した後、俺と吉川と早川の手元にカードが乗った。

「分かったわ、村上康介、あなたは超越士。

吉川隼人は世界管理委員会委員長。

早川日向は世界管理委員会コンピュータ管理士。

それでいい?」

「いやいやそれでいいじゃないよ、全くもって分からない。ます役割を教えてくれ。」

「それもそうね

超越士はこの世に発生したバグ、簡単に言えば化け物ね、そいつを処理する係をしてもらうわ。

世界管理委員会はその通り世界を管理する委員会よ。

吉川は委員会制度に行けばルールを教えてくれるわ。

早川はその中のコンピュータ管理をするわ。

私はこれから康介に付き添って世界を守るルールを教えていくわ。よろしくね」

こうして、ただの平凡中学校が超越士を目指す伝説が始まった。

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