第1話 青瓷×鮮光黄






森は自身の奥深く

人の手の、足の、決して届かない場所に

温度を隠して


風に行く道をゆずり

渡り鳥の羽ばたきと共に呼吸した


そんな森に

そんなふうにしか

生き方を知らなかった森に

もし、あかりが灯ったとしたら?


そう、君がその

この森に唯一灯った

小さな小さな

祈りだ


そしていまや

その祈りは この森の

切なる願いになったのだよ

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