賢者に誘拐された。

ひらひら

第1話 誘拐された

?「おはよう。」


俺「おはよ...誰ですか?」


 白髪はくはつ白鬚しろひげ白装束しろしょうぞくのお爺さんが立っている。

 とにかく今はこの状況が知りたい。このお爺さんが何か知っているかもしれない。


俺「あの、誰ですか?あと、ここはどこですか?」


爺「ここがどこかだって?それはだな...」


俺「それは?...」


爺「.....教えないよ〜だ!うふふっ♡」


(怒)・・・・・あん?



『大地の怒りに燃える我が心音こころねよ今こそ響くとき!豪白炎ごうびゃくえん!』


ブウォーーーーーーーーー!


感情に任せて生意気なじじいを殺してしまった。俺が放った白い炎は燃え続けている。


せめてここがどこかを聞いてから殺すべきだったかな...。

まぁいいか、なんとかなるっしょ。


?「その心意気や良し!これぞ我が弟子にふさわしいのじゃ!」


俺「誰だ!....!?あんた、生きてたのか!」


爺「ム!そんな陳腐ちんぷな魔法、わしに効くわけがない!」


俺「オリジナル魔法だぞ?どうやって抵抗した。」


爺「ム?オリジナル魔法か。うふふっ♡」



....。

 なんなんだよこいつ。たまにオネエになるのやめてほしいのだが。そもそもなんで生きているんだ?こいつは。


 豪白炎は俺が開発した超級魔法だ。今存在している炎魔法は"温度"と"大きさ"の2つの要素で構成されている。俺はそこに"量"という3つ目の要素を加えることにより、炎魔法の上位互換を作り出すことができた。



爺「なかなか面白い魔法であったぞ?見どころがある。」


俺「...どんなからくりだ!ゴーレムでも使ったか?それともミラータンゴを使役したか?」


爺「そんなことはどうでもよかろう。

さて、わしが其方そなたを誘拐した理由じゃが...」


俺「!?...誘拐?おい、どういうことだよ!」


爺「ん?聞こえんかったか?ユ・ウ・カ・イしたと言っておる。む〜♡」


俺「!?!?!?」


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