女装バレした親友がぐいぐいくる
凪奈多
第1話 コイスルオトコノコ
俺には幼なじみの親友がいる。
華奢で、色白で、目が大きく、気弱で、おとなしくて、優しくて、賢くて。
こう説明すると、女の子のように感じるかもしれないが、俺の親友、
実際、見た目は高校生になった今でも女の子のように見える。髪も男にしては長く、肩口辺りまで伸びている。そして、かなり可愛い。
梓には一つ年下の妹がいて、二人が並ぶととてもそっくりだった。性格は真逆だけど。
そんな彼との出会いは小学三年生のころ。
梓たちが、俺の家のとなりに引っ越してきてから始まった。
◆◇◆
梓が俺の小学校に転校してきたのは、10月くらいの頃だった。転校してきた当初は、同じクラスになったけど大して関わりはなかった。
俺は一度梓たちの家族が、俺の家に挨拶に来ていたから、梓が転校してきたことに驚きはなかったが、クラスは大騒ぎになった。
何せ見た目がかなりの美少年だったから。
転校してきた当初は、男女問わずたくさんの人たちから話しかけられていた。
しかし、梓がかなり人見知りだったせいか、3日も経つと、梓に興味を失ったように誰も話しかけることはなくなり、あっという間にクラスで孤立していた。
俺も定期的に話しかけるようにしていたが、あまりいい反応が返ってこず、そのうち話しかけることすらなくなった。
梓は、登下校の時は常に妹の
陽葵は梓とは正反対の性格で、転校してきたばかりのあの頃でも既に友達は多かった。でも、登下校の間だけは常に梓と一緒にいた。
そんな時間が一ヶ月ほど過ぎた頃。
クラス内である噂が広まった。それは、クラスで最も可愛いと言われていた少女、
今となってはこの噂の真偽は分からないが、この噂をきっかけに梓はクラスの男子数人からいじめを受けることとなった。それもかなり陰湿に。
教科書に悪口をたくさん書かれたり、上靴に画鋲を入れられたり、ものを盗まれたり、表には見えづらいものばかり。
梓に友達がいなかったこともあって、このいじめはしばらく露見することはなかった。
俺も当時、梓がいじめられていることなんて知らなかった。
そんな俺が梓がいじめられていることを知ったのは、11月の末。下校した後、友達と遊ぶために外に出たときのことだった。
どこかからすすり泣くような声が聞こえた。
しばらくその声を聞いていると、どうやら隣の家、梓の家の方から聞こえてきていることが分かった。
気になった俺は声の主を探すため、梓の家の敷地に無断で入り込んだ。
泣き声を辿ると、家の裏側にあたる薄暗いところに膝を抱え込んで座る梓がいた。
「どうしたんだ?」
梓は驚いたのか、ぶるっと身体を震わせて、そして、恐る恐るといった感じで顔を上げた。
少しの間、視線が交差した後、梓は再び視線を落とした。
「な……んでも、ない……」
「そうは見えないけど」
「ほんとに……なんでもないから、」
頑なに話そうとはしてくれない梓。俺はそんな梓が大切そうに抱え持っているものに視線を移した。
「これは?」
抱えていたのはいくつかの布の欠片。それはハサミかなにかで切断されたかのように大きさはバラバラなものの、きれいな切断面だった。
それにその布片のデザインはどこかで見たことがあった。
梓のランドセルにぶら下がっていた巾着袋のデザインだ。
「お前……これ……」
俺がその布片を見ていることに気づいたのか、梓は大袈裟にその布片を隠した。
「なんでもないから……あっち行って!」
梓の口から放たれた大きな声に、俺は驚いて身体を震わせた。梓がこんなに大きな声を出すとは思っていなかったからだ。
「誰にやられたんだ?」
「もう放っておいてよ……」
「おばさんたちには言ったのか?」
「言えるわけないじゃん……、これ以上迷惑かけられないよ……」
「迷惑って……あ、じゃあさ──」
一拍置いて、当時の俺は堂々といい考えだろう? と聞かせるように言い放った。
「俺を頼れよ! 俺はまだお前に迷惑かけられてないし!」
梓は驚いたかのように顔をあげ、しばらく俺の顔を見続けた。
しかし、しばらくするとまたうつむき、小さな声と共に、首を横にふった。
「……やっぱり迷惑だよ……。僕、つまらないし……、きっと安里くんも──」
「学校の時はずっと俺と一緒にいろ! 俺が全部守ってやる!」
梓の言葉を最後まで聞かずに俺は叫んだ。
安里くんというのは俺、
「……いいの?」
「ああ」
「ほんとのほんと……? 僕、つまらないよ?」
「ずっと仲良くなりたいと思ってたんだ」
「……うん、じゃあお願いします。僕を助けてください」
「おう! 任せとけ!」
これが、馴れ初め。思い返すだけで頬が熱くなる、俺と梓の馴れ初めだ。
◇◆◇
あれから現在。高校生になった今でもこの関係は続いている。学校ではいつも一緒にいて、週に一、二回は放課後にどちらかの家で遊んでいる。
昨日、土曜日も俺の家に集まった。高校に入って初めての中間テストが二週間後に控えていたからだ。
机の上のシャーペンを手に取った。
昨日、梓が家に忘れていったものだ。
届けに行こうか迷う。どうせ明日には学校で会うんだし、梓もシャーペンがこれ一本というわけではないだろう。
でも、家は隣だ。届けに行くのに大した労力もかからない。
迷った末、俺は梓の家に届けに行くことにした。なんとなく、梓の顔を見たくなったからだ。
そうと決まれば、とちゃっちゃと準備を済ませ、家からでた。
梓の家の呼び鈴をならすと、インターホンを通してはーい、と女性の声が届く。おそらく陽葵だろう。
「星夏だけど」
『
陽葵は、俺のことを兄というくせに、実の兄である梓のことは呼び捨てだ。
なんでも、どちらかといえばあたしの方が姉って感じじゃない? とのことだ。
こんな感じだが、二人の兄妹仲はとてもいい。おそらくバランスがいいのだろう。
「いや、梓の忘れ物届けに来た」
『そ、じゃあ、入っ──』
陽葵が口を閉ざした。
なにかあったのだろうか、と星夏が心配して尋ねたが、陽葵はそんなの聞こえていないのか、んー、と唸っている。
やがて数秒経つと、陽葵は、ま、いっかと、口を開いた。
『せっかくだしこの機会にそろそろ覚悟決めてもらわないとねー。じゃ、入ってどうぞ~』
「覚悟?」
『入ってからのお楽しみー。梓は部屋にいるから』
そういって陽葵はインターホンの通話を切った。
俺は玄関のドアを開け、靴を揃えて脱いだ。
階段を登り、まるで自分の家のように行き慣れた廊下を渡り、梓の部屋の前までたどり着いた。
部屋の扉をノックする。中から梓の声が届いた。
「陽葵、どうかしたの?」
「んや、俺だ。じゃ、入るぞ」
「………………へ?」
ドアノブに手を掛け、開けようとした瞬間。
「ちょちょちょちょちょっと待っ──!!」
梓の口から、未だかつて無いほどの大声が届いた。それだけじゃなく、どたばたと大変慌てた様子だ。
梓は俺や家族の前ではなかなかに愉快な性格をしているが、さすがにここまでの慌てようは見たこと無い。
そんな面白梓をこの目に映さないわけにはいかないと、俺は梓の声に耳を傾けること無く扉を開いた。
「うぅ」
唖然とした。
滑ってこけたのだろうか、両ひざを地面につけ、扉の前でうつむく梓が、メイクを施し、かわいらしいレディースの衣服に身を包んでいたから。
そしてその姿が。
──あまりにも俺にとって理想的な少女だったから。
◆◇◆
梓の部屋で向かい合って座る。
なかなかに緊張感が張り詰めていた中、先に口を開いたのは梓だった。
「で、用は何かな!?」
恥ずかしさを紛らわすかのように、あるいはまだ慌てているのか、もしかしたら追及を拒むためか、梓にしては大層大きな声で尋ねる。
「昨日シャーペンうちに忘れてったろ」
「あー、そうだったそうだった! いやー、勉強できなくて困ってたところだったんだよね、ありがと!!」
「そりゃよかった」
「…………」
「…………」
沈黙。
どうやら梓からは、女装について意地でも話さないつもりらしい。
俺はどうするべきなのだろうか。
目の前の梓を見つめた。
白のブラウスに紺のスカート。メイクも施され、髪の毛にはかわいらしいリボンの髪飾りがあしらわれている。
顔はもともと陽葵とそっくりなこともあり、かなり可愛い。
視線に気づくと梓は、ピクッと肩を震わせ、頬をほんのり赤く染め、恥ずかしそうに目をそらす。
……うん。控えめに言っても可愛い。見た目はさることながら、仕草までもがことごとく俺の琴線に触れる。
こうして向かい合っていると、梓が男であることを忘れてしまいそうだ。
しかし、なぜ梓はこのような格好をしているのだろうか。
陽葵の言っていた、覚悟がどうのって発言は、梓のこの女装に対するものなのだろうか。
いったい俺はどうするべきなのだろうか。
梓はどうしてほしいと思っているのだろうか。
頭にいくつもの疑問符が浮かび上がる。
再び顔を上げ梓に視線を向ける。頬を赤く染め俺の顔をちらっ、ちらっと伺っている。
まるで何かを期待するように。
梓が何を期待しているのかは、俺には分からない。
それでも俺なりに考えてみることにした。
そしてその答えを口にだす。
「あー、その、うん。似合ってるよ。すげー可愛い、と思う」
「か、かわ──っ!? ……ほ、ほんとうに? 気を遣って嘘とかついてない……?」
「ついてないよ。本当に可愛いと思ってる」
「え、へへ……。そっかそっか」
梓の顔がみるみるうちに赤く染まっていく。かく言う俺も自身の頬に熱を帯びていくのを感じていた。
この回答が正しいのかは分からない。でも、梓の様子を見るに、喜んでもらえているとは思う。
「でも、どうして……そんな格好を?」
「あ、あー、えっと……それは今はまだナイショってことで」
「ナイショかぁ。ならまあ、無理には聞かないよ」
「気にならないの?」
「気になるけど、話したくないんだろ? 嫌々着てるように見えたら無理矢理でも聞くかもしれないけど、そんな風にも見えないし」
「あはは、うん。ちゃんと自分の意思だよ。でも良かった。星夏に気持ち悪いとか思われたら立ち直れなくなるところだったよ」
「思わないよ、そんなこと。どんな格好でも梓は梓だろ」
その言葉を聞いた梓は、照れ笑いのようなものを浮かべた。俺もつられて笑う。
さっきまでの緊張感など無かったかのようにいつも通りの空気が梓の部屋の中を包んだ。
しばらく二人で笑いあった後、向かいに座る梓が地面に手をつき、四足歩行で這うように俺との距離を詰めてきた。
俺の胸にぶつかるギリギリのところまで進んで、梓は動きを止めた。
「梓……?」
「ねえ、星夏」
梓が顔を上げた。超至近距離の上目使い。
そんな梓から俺を顔をそらした。かわいくて、耐えられなくなったからだ。
こんな感情は間違っている。親友にこんな劣情を抱くなんて、正しいわけがない。
「こっち見て」
そんな俺の思考を知ってか知らずか、梓は俺の頬を両手で挟み、強制的に梓の顔へと視線を戻される。
キメが細かく白い肌、ぱっちりと大きい瞳、小さな鼻に、柔らかそうな唇。
もともとの梓の魅力が、メイクによって何倍にも膨れ上がっている。
「星夏は、いつもの僕と今の僕、どっちの方が好き……?」
梓の手から俺の頬へと熱が伝わる。
否が応でも目に入る梓の顔は、妙に色っぽい。
「どっちって……梓は梓だろ。どんな梓でも俺は好きだよ」
「そういうことじゃないんだけどなぁ、もう……」
嬉しそうにはにかみながら、梓は俺の胸に耳を当てた。
「すっごいどきどきしてるね」
「そりゃあ、こんな状況じゃあな」
梓から漂う女の子の香り。
それが俺の心をさらに乱していく。
「僕のこと可愛いって言ってくれたの、嘘じゃなかったんだね」
梓は俺の頬から手をはずし、代わりに俺の首へと手を回した。
抱きつくような構図。少しでも顔を動かせば鼻と鼻がぶつかりそうになる。
梓の小さな吐息がはっきりと聞こえる。
もう、耐えられない。そう思った。
「わっ!? ちょ、ちょっと星夏!?」
俺は梓の背中に左手を回し、右手で梓の膝を抱えるようにして、持ち上げた。所謂、お姫様抱っこのようなもの。
そして、ベッドに梓を下ろして踵を返す。
「悪い、今日は帰るわ。このままだと俺、お前になにかしちゃいそうで」
「な、なにか……」
梓はまるで余韻に浸っているかのような惚けた表情で、吐息混じりに声を漏らす。
「なにかって、なに……?」
ベッドに寝転んで、煽るような表情で、梓は言った。
「男なら、分かるだろ……?」
「僕はいいよ。星夏となら」
むしろそれを望んでいる、そう思わせるほど梓の表情はとても色っぽく、そして俺の本能を刺激した。
そんな本能を理性で押さえつける。
こんなのは、親友に抱く感情ではないのだから。
「ダメだ。俺たちは親友なんだから、そういうのは、ダメだ」
俺は自分に言い聞かせるように、口にだす。
それを聞いた梓は、一瞬、悲しそうな表情を浮かべ、そしてすぐにいつもの梓に戻った。
「そうだね。じゃあ、玄関まで送ってくよ」
「おう」
部屋を出て、階段を下りる。あっという間に玄関までたどり着いた。
俺は靴を履いて、扉に手を掛ける。
「じゃあ、また明日ね」
「ああ、また明日」
手を振って、家を出る。
自分の家へ向かう道でも、自分の部屋に戻った後も、お風呂に入っているときも、寝る直前も。
あれからずっと梓のことを考えていた。
梓は親友だ。どんな梓でも俺は受け入れていつも通りに接しよう。
そうやってどれだけ自分の欲望を押さえつけても、先ほどの梓が、あの表情が、あの声音が、あの香りが、頭の片隅にちらつく。
──僕はいいよ。星夏となら。
こんな感情は間違っている。親友に対して抱くものではない。ましてや、梓は男だ。
だと言うのに。俺の頭からあの梓が、ベッドに寝転んで煽るように俺を見た、あの色っぽい表情を浮かべた梓が離れてくれない。
◇◆◇
星夏を玄関まで送った後、僕は自室に戻らずリビングへと向かった。妹の陽葵と話すためだ。
リビングの扉を開くと、ソファで寝転がりながらスマホを触っている陽葵と、夕食の準備を進めている母の姿があった。
家族はもちろん、僕のこの格好のことを知っている。
僕はそのままリビングに入り、ソファで寝転がる陽葵のもとへと向かった。
「ねえ、陽葵」
「星夏兄もう帰ったんだ?」
「うん」
「何て言われたの?」
「か、可愛いって……言ってくれた……」
「へー、だからそんなにだらしない顔してたんだ」
「待って、今僕そんな変な顔してる!? ……じゃなくて! 何で星夏を止めなかったの!?」
陽葵と話すときはいつもこうだ。会話の主導権を握られて、いつの間にかまったく別の話にすり替えられている。
「だってもう一年だよ? メイク教えるときにした約束覚えてる?」
「それは……でも僕にも心の準備ってものがあるし」
「一年もあったのにできない心の準備なんか、何年あってもできないよ」
「そうは言ってもあれはいきなりすぎるでしょ」
陽葵はスマホから目を離し、僕の方へと向かいなおった。
「あたし、これでも梓のこと応援してるんだよ? 急がないと星夏兄絶対にモテるし、いつの間にか梓の知らない女の子と恋人になってたりするかもしれないよ?」
「星夏に限って僕に何も言わないなんてこと……」
「別に言う言わないは問題じゃないの。好きなんでしょ? 星夏兄のこと」
「好き……だけど……」
「想像してみてよ。星夏兄の隣にはもう梓じゃなくて可愛い女の子がいるの。仲良さそうに腕を絡ませあってて、梓はそれを遠くから眺めてるだけ」
嫌だ。嫌すぎる。
星夏に限って、彼女ができたからといって僕と関わらなくなるなんてことはないだろう。
でも確実に今よりも時間は減るだろうし、もしも彼女が星夏と僕が一緒にいるのが嫌だなんて言ったときに、星夏がどちらを優先するかは分からない。
そして何より僕は星夏が好きだ。
あのときから、変わらずに僕のそばに居続けてくれる、星夏が好きだ。
手だって繋ぎたいし、もっとくっつきたい。キスだってしたいし、星夏になら身体を許してしまいたいと思う。
別に男の子が好きなわけではない。星夏だから好きなんだ。
「え、ちょっと泣かないでよ」
「え……?」
言われて目を擦ると、確かに少し湿っていた。どうやら頬にも数滴こぼれていたようだ。
「泣くくらい好きなら──」
「うん。ごめん、ありがとう。僕ももう覚悟を決めるよ。せっかく陽葵にたくさん手伝ってもらったんだから」
陽葵の言葉を遮って、決意を口にする。
「分かればいいのよ、分かれば」
そんな僕にため息をつきつつ、呆れ顔で応えた。
少しどんよりとした空気がリビングを包むなか、そんな空気を晴らすかのように母の陽気な声が届いた。
「ねえー、梓ー。お母さんそんなことよりさっき星夏くんと何があったのか聞きたいなー」
「あ、あたしもそれ聞きた~い」
「い、言えるわけないじゃん! 恥ずかしいよっ!」
「えー、いいんじゃん。しようよ、恋ばな」
「てか、言うのが恥ずかしいようなことしてたの?」
「そ、そんなことより!」
僕は二人の話を遮るために、声を上げた。
「お母さん、頼みがあります!」
「なにかしら」
「ほ、ほら、僕の学校ってジェンダーレスがどうので男の子でもスカート選べるじゃん。だから、僕に制服のスカートを買ってほしくて」
その言葉を聞いた母は、先ほどまでのおちゃらけた様子ではなく、真剣な表情へと変わった。
「覚悟、決めたのね」
「うん」
「買った後にやっぱり着ないっていうのは無しだからね?」
「うん、分かってる」
「そ。分かってるなら良いわ、買ったげる。お母さんだって息子の恋は応援したいもの」
「ありがと」
「うんっと可愛いところたくさん見せて、早く星夏くんを彼氏として紹介してくださいな」
「うん、頑張る」
今日の反応を見ても、星夏は僕とそういう関係になることを望んでいないのかもしれない。
男同士で、親友だから。
でも、もう僕は耐えられない。
星夏に僕以外の彼女ができることを想像するだけで胸が張り裂けるほどに苦しい。
僕は星夏に僕のことを恋愛的な意味で好きになってほしいし、たくさん好きっていわれたいし、言いたい。
もうこの気持ちを押さえることはできない。
覚悟ならもう決めた。
これから先、僕と星夏の関係がどのように変わろうとも、後悔はしな……いや、この選択を後悔することはあるかもしれない。
でも、やらない後悔よりやるだけやって後悔する方がマシだ。
だから、もう僕は──。
この恋心から目を背けたりしない。
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