フィギュアスケート×短歌 二十首

Luvjoiners

フィギュアスケート短歌

「新年」がどうか平和で健やかであれと願うは初夏の一日


この音と動きと顔で今日から戦っていくと宣言しよう


熱帯びる手足を胸を躍らせて 待ち望んでた はじめの一歩


羽ばたきを何度も重ね駆け出そう 世界の国が君を待ってる


親しんだ仲間に土地にいざ誓う ここから目指す 暮れの頂


キャンバスの定めの中で何描く 筆の運びを僕の武器にして


王座への道を歩くに武者震い 猛りし戦士いざ集まれり


靴の剣 衣装の鎧 曲の弓 ひとつ欠けても戦は出来ぬ


雲の上は見えないけど この足で登れる山が私の「世界」


失敗も宿題も足のアザさえも スパイスにして明日へ溶け込む


泣いていい、怒ってもいい、けど君が一番好きな顔でいてほしい


勝てなくて辛いんじゃない 勝ちたいと思える人がいる面白さ


捨てたくない自分だけが知る喜びを もがいてもなお消えぬ光を


傷ついた根では花芽を伸ばせない 咲く日のために癒やしの水を


泣いたのは自分のために 笑うのは皆のために未来のために


追いついて追い越してまた遠のいて だからあなたを好きでいられる


あの時に頑張っといてよかったと 言える未来と天命を待つ


後悔を呟いた後セラヴィと 今日は昨日に流れて明日へ


箱をふと開けて記憶の夢を見て 確かに僕は笑っていたんだ


「、(読点)」に「。(まる)」つけたくてふたり旅 始発の駅に戻る終点


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