第十参夜 深夜にモーニング

『先日。横浜市内のサファリパークで、虎が脱走した件について。警察と特殊部隊は捜査に向かっております。』


テレビでそんな放送が流れる。

私はそれを見ながら暖かいココアを口にする。


「ふーん……大変ねぇ、こっちの人間たちも。」


ピロリン♪


私のケータイに通知が届いた音がした。


「あっ。休みの連絡かしら。どれどれ〜……」


送られてきた内容は部長からで、


[皆さん。おはようございます。皆さん出勤の準備をしている最中、または出社の最中でしょうか?今回はニュースにある通り、近くのサファリパークから虎が脱走したため、会社自体を閉館させて頂きます。皆さんはなるべく外出は避け、家の中でゆっくりとお過ごしください。]


との事だった。


「まぁ、そうよね〜。普通猛獣が出たら休みでしょ。」


と、私はソファーにドテンと座る。


「じゃあ今日は1日何もしないデーね!!朝っぱらから酒飲んじゃいましょ!!」


私はそう言うと準備していたかのようにポケットからビール缶を取り出す。


「カシュ!う〜ん!この音が朝から聞けるなんてっ!さいこー!」


そしてそのまま一気に飲み干す。


「プハァァァァ!!効くー!昨日の疲れが吹っ飛ぶわ〜!」


私は羽をパタパタとさせ、悦びを顕にする。


「もう一缶!もう一缶!どーせ明日も休みなんだから飲むぞー!あっ、てか朝ごはん食べなきゃ。まぁ、いいか!酒うんめ〜!」


今度は反対側のポケットに入っていたビール缶を開け、またも飲み干す。

無くなれば冷蔵庫から数本取り出し、朝っぱらからめちゃくちゃ飲み干した。

そしてついには


「がぁぁぁ……教官どのの命令は絶対でありますぅ……くかぁー。」


訳の分からないことを言いそのまま寝落ちしてしまった。


────────────────

────────────

────────

────


「むっ……ふわぁぁぁ………寝落ちしたぁぁ?」


私は思い目を擦り、伸びをする。


「うん……?なんかすごい飲んでない?おつまみも散らかりっぱなし……」


机の上には大漁の空き缶。ソシテ四方に散らばったおつまみ達だった。


「汚ねぇ……てか、今何時。」


私はスマホの画面を見る。


3:20


そう表示されていた。


「あぁ、3時。じゃあお昼ご飯作るか……………ん?3時?!えっ?!3時!!!!?」


私は再びスマホの画面を見て驚く。


「3時?!15時じゃなくて3時?!?!?うわぁぁぁ!寝すぎじゃね?!」


私は頭を抱えた。

朝の7時から3時までは寝すぎじゃねぇかと。

酒の力……おそろしや!!


「3時って……深夜?朝?どっち?すごい微妙な時間じゃない??えぇ〜っと……」


私は悩みに悩む。

何にかは知らないけど。


「と、とりあえずお腹すいたし……朝ごはん食べましょ!!」


と、私は3時は朝という結論を出し、台所へ向かった。


「昨日……の朝に作ろうと思った朝ごはん作りましょ!!」


と、私は冷蔵庫から材料を取り出す。


「ベーコンと食パン2枚。チキンナゲットと卵。そしてソーセージ!そう!ブリティッシュブレイクファーストよ!」


と、私はまずフライパンを用意してあ油を大量に敷く。


「そうね〜。油はベーコンが沈むくらいの量にしときますかね。まずはトースターの中に食パン2枚入れて〜……その間にフライパンを熱しておく!」


と、私は食パンをトースターの中にセットする。

その後フライパンを熱するためにIHの電源を入れる。


「まずは卵を入れる。それと同時に残ったベーコンとナゲットソーセージを入れる。これでOK!楽ちんね!」


私はパチパチと油が跳ねるフライパンを眺める。


「はぁ〜♪いい匂いが広がる〜♪めっちゃお腹すいてきたわ〜♪」


パチパチとフライパンの中に油が跳ねる。

その音に耳をすませていると、トースターからチンッと音が聞こえてきた。


「あっ!パンが焼けたわ!」


私はトースターから食パン2枚を取り出し、大皿の上に乗せる。


「やっぱりパンといえばバターよね!塗り塗り〜♪」


冷蔵庫からバターを取りだし、パンの上にしっかり馴染むように塗っていく。


「さて!そろそろ出来上がったかしら?……おぉ!ベーコンカリカリになってそうね!引き上げてお皿に盛りましょ!」


私は出来上がった食材たちをお皿に盛り付ける。


「完成ね!ブリティッシュブレイクファースト!」


私は完成した朝食を見て目を輝かせる。


「美味しそ〜!目玉焼きとかすごいそんな感じになってるし、他の食材も写真の通りって感じ!じゃあコーヒーも出来上がったことだし。ソファーの方で食べましょ!」


私はソファーへと移動し、食事の準備をする。


「それじゃ!いただきまーす!」


と、私はまずベーコンをフォークで刺し、口に運ぶ。


「むほぅぅぅぅ!カリッカリ!ホテルでしか食べないような食感になったわ〜!完璧ね!ベーコンの塩味が噛む度に溢れてたまらないわ〜!さて!次はナゲットを……」


私はナゲットを刺し、口に運ぶ


「サクサク!中はホクホク!これぞナゲットって感じよ!よくあるバーガーについてるあのナゲットよ!入れて正解だったわ〜!さてさて〜!次は……」


と、私はソーセージを刺し口に運ぶ。


「はぁぁぁぁ!!パリッ!いい音!油で皮が硬くなってるからパリッて音が強化されてるわ!味も油が染み込んでさらにしょっぱくなってる〜!さいこ〜!」


私は食しながら恍惚な表情を見せる。


「さっ。この食パンだけど。このまま食べても美味しいんだろうけど、私の目的は違うわ!」


と、私はまず一枚手に取り、その上に目玉焼き、ソーセージ、ナゲット、ベーコンと残った食材を乗せていく。


「ふっふっふっ……これぞ!ブレイクファーストサンド!誰かやってそうだけどめちゃくちゃ美味しそうだわ!早速いただくわよ!あーん!」


私はパンにかぶりつく。

その瞬間。卵の黄身と肉達の油が口内に広がる。


「んんんんんんんん!美味しっ!今まで食べた食材達が一気に集まって口の中を刺激してくるっ!黄身がトロトロと流れて、ソーセージやベーコンのお肉が舌を覚醒させてくる!!パンに挟まれたエンターテイナー達が旨味を放出しながら私の胃に向かって進軍してくるっっ!ブリティッシュブレイクファーストさいこー!」


私はサンドをモグモグ食べ進めながら恍惚の表情を浮かべる。


「ふぅ〜……食べたわ〜……食後のコーヒー。うん。朝食で高まった胃や舌を落ち着かせて満腹になるまで食べたはずなのに落ち着かせてくれる〜……やっぱり洋食の朝食にはコーヒーが欠かせないわよね〜……」


と、私はベランダに目をやる

日がもうすぐで登りそうであった。


「綺麗〜。これが夜明けね。意外に初めて見たかも。」


そう言い、私はズズっとコーヒーをすすり夜が明けるのを待つ。


(はぁ……今私黄昏てるわ……)


私は先程とは打って変わって落ち着いた表情で日の出を見つめる。


「……なんかニュースやってるかしら」


私はテレビの電源を入れる。


『速報です。昨日午前7時頃、サファリパークから逃げ出したトラは今日午前3時35分頃発見され、行方不明だった特殊部隊の隊員も無事発見され、事なきを得ました。』


私はそのニュースを見てコーヒーをひとすすり。


「……今日会社あるのかしら……」


あ〜……なんだか急に頭痛くなってきたわ……


┈┈┈┈おまけ┈┈┈┈┈


※酔いを司る悪魔の使い方(近距離編)


まずは被検体を用意します。


「それでさ〜!僕の企画が大成功して〜!」


今回もこの哀れな人間を使用しましょう。

何やら自慢してますりウザイですね。

そんな時はしっぽをバレないようにこいつの太ももに刺します。


「へぇ〜。そうなんですか〜……」


「そうそう!そのあとは〜!……」


刺しましたね?そしたら一気に魔力を流し込みます。


「ってことがあってさ〜………う〜〜〜ん????」


顔を真っ赤にして倒れましたね?

以上で使い方は終わりです。


「みなさんもウザイ人がいたらぜひ使用してみてください。」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る