懺悔、拝啓Yちゃんへ。
篠生五日
独白1
私の人生には、いっとう特別な女の子が、たったひとりだけいるのです。
あの子がいなければ今の私の人生なんて影も形もないと、そう断言できます。誰にだって、目を合わせてそれはそれは堂々と言うことができます。そのくらい、特別で、大好きで、愛していた女の子でした。本当に。
彼女のことを実際どのように呼んでいたかは、私たちの秘密ということにしたいので(そのくらい、ただのちゃん付けの名前では呼んでいなかったのです、特別なのです。)、仮に、Yちゃんとこれからは呼びますね。
私にとって、Yちゃんは、イノセントという言葉をこの世界に写し取ったかのような女の子でした、それはもう。青春の青と、純白がよく似合っていたと、折に触れて私は彼女のことをそう自分の中で形容します。ただの世間知らずや白痴などとは違うのです。女子高生、15歳ですから、社会に擦りきれていないその純粋さとそして、誰よりも世界に首を絞められている今にも消えてしまいそうなその魂の灯火が、それでも尚どうしてか彼女からなくなることのない純粋さと、愛と、世界に抱くほんの希望がどうしようもなく、それはそれは透明に美しく彼女に輝きを与えていました。少なくとも、私の目にはそうとしか映りませんでした。おかしな愛ゆえ、だと糾弾されてしまうのならそれを甘んじて受け入れることだって抵抗はありません。
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