孤独なまだら

孤独なまだら

レインボーわたあめか、ただの砂糖の塊かたったそれだけの違い。


“なんかそれ、良さそうなんか”って期待をいつだって越えられないまま冬が来る


冬が来て、ひとつとばして梅雨が来てよっつとばして夏が来ていた


人生の照準定め撃ち抜いたドライブオーバー 9-11


放課後に覗いたらまた増えていたプールの底の孤独なまだら


この服も顔も髪も手も脚もぜんぶJKっていうブランドモノです!!!!


今この瞬間プールに部品を投げ込んで時計ができたら、パピコを割ろう。


期限切れのアワビも間違いなくアワビであることを知って戦慄する夜


パンなんか咥える暇も無く家を飛び出す 前髪は勝手に死ね。


「『何事も、大事にする人ほど損をしている』って村山が言ってた。」


天文学的確率とかじゃなくて、きみがわたしの隣に居るという事実。


人間とか、勝手に生まれて勝手に絶滅してけばいいじゃん だってそうでしょ?


ひとりきりのようでひとりきりじゃなくてどこかでひかるひとりきりのよ


清らかな白けたエゴが道端に落ちていたのを踏みつけた朝


――いまここで飛び跳ねたら、竜巻が来てテスト無くなったりしないだろうか。


押しつけた天板に当たる心臓が痛くてもっとぎゅっと押しつける


きみがいるから大丈夫かもしれない。きみがいるから駄目かもしれない。


じんわりと暑さに焦がれ生きている輪郭が浮き彫りになる夜


あとたぶん五つくらいの夏が来て、(わたしはみっつくらい減る)そういえば今日の放課後って空いてる?


青天を泳ぐ綿雲に願いを。 ――私はちょっとだけ寝るからさ、

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孤独なまだら @omochishin

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