第4話 第二段階


身体が異常に重い。

重いっていうのが...幾ら寝ても眠気が取れない。

私の身体が異常なのか?

そう思いながら私はスマホを観る。

スマホの時刻は既に15時を過ぎている。


私はその事に「...」となりながら起き上がる。

眠気が全然取れない。

そして疲れ果てている。

流石に1週間もこの状況はおかしいのではないか。

何か病気を...しているのではないか。


「...」


ゆっくり起き上がりながら私は表に出る。

するとそこに幸が居た。

私を見て驚きながら心配そうな眼差しをしている。

「ああ。お帰り」と言う。


「お姉ちゃん。眠い?」

「眠たいね。...結構眠たい」

「...そう。眠たいんだね」

「幸。私自身、何か病気って思う?」

「何が病気っていうよりかは...まあ病気なのかな?分からないけど」


幸はそう嘲笑うかの様な気配がしたがそう言う。

嘲笑っている?

いや私の妹に限ってそれは無いと思うけど。

そう思いながら私はよろめいた。

すると幸は「大丈夫?お姉ちゃん」と言ってくる。


「有難う。幸。...何でかなぁ」

「...そうだね。何でかなぁ」

「勉強にも集中できないよ。これじゃ」

「そう。可哀想だね」

「...ゴメン。トイレに行きたいから」


そう言いながら私はトイレに行く。

それから戻ってから寝たら眠気が覚めた。

私は「?」を浮かべながら手をグーパーしてみる。

何だこれ?



お姉ちゃんが睡眠薬か何かを察してきている。

私はその事を考慮してから(このままではマズい)と思いフェーズを移す事にしようと思い睡眠薬を混ぜるのを止めた。


で。

どうするかと思ったが次はお姉ちゃんの飲み物に風邪薬でも混入させようかと思う。

風邪薬シロップを。

中毒にさせてみようと思った。


「...ふふ」


そう言いながら私は風邪薬をお姉ちゃんの飲み物に混入させた。

それから試しにお姉ちゃんに飲ませてみる。

咳止め薬を少し多めに混入させた。

これで今度はお姉ちゃんの身体を壊してやる。

世間一般ではこの中毒症状をオーバードーズというが。


「お姉ちゃん。美味しい?フルーツジュース」

「そうだね。結構美味しい。何でも作れるんだね」

「...まあね」


アンタの為に作ったんだよ。

そう思いながら私は嘲笑う様な感じで咳止めシロップを隠しながら「お姉ちゃんはこういうジュースが好きなんだ」と笑顔になる。

するとお姉ちゃんは「そうだねぇ。結構好きかも」とニコニコする。


「...そう」


私はほくそ笑みながらお姉ちゃんを見る。

それから私はコップを洗ってからそのまま歩いてから二階に上がる。

「勉強してくるね」とお姉ちゃんに告げる。

お姉ちゃんに飲ませる咳止めシロップだが...中毒量はどれぐらいだろうか。


「...」


私は笑みが止まらない。

これだけ楽しいともっと盛ってみたくなる。

正直、傷害罪とかになったら困るから控えるが。

だけど私にとってはお姉ちゃんが邪魔だ。


全ては私が先輩と結ばれるため。

そう思いながら私は咳止めシロップを飲ませ続ける事にした。

ネット上には。

昏睡。

腎不全とか書かれているが。


「まあどうあれ。お姉ちゃんが悪いね。全て」


そう思いながら私はオーバードーズの記事を読む。

それから私はにやついているとスマホが鳴った。

それは...先輩からのメッセージだった。

私は開いてみる。


(アイツは生きているのか。幸奈は)

(生きてます。...心配しなくても殺したりしません)

(...もう止めろ。こういう行為は)

(いや。止めませんよ?だって私達が散々裏切られましたしね)


私はそう答えながらそのままほくそ笑む。

正直、止める気はない。

どこまでお姉ちゃんを沈ませる事が出来るか。

この実験が楽しいものがある。


(幸ちゃん。もう止めよう。アイツが可哀想とかじゃ無いが...このままではお前が...)

(それは分かります。でも大丈夫です。私が地獄に堕ちて登ってくれば良いんですよ。先輩)

(...どうしても止めないのか)

(先輩はお姉ちゃんを捨てないのですか?悔しくないんですか?)

(...確かに悔しいが...)

(じゃあ先輩。私がやる事を黙って見ていて下さい。それにお姉ちゃんはゲス野郎ですから問題ないですよ)


そう。

私はあくまでこれを正義と思っている。

だから何の問題もない。

そう思いながら私は先輩にメッセージを送る。

ベッドに寝転がった。


(先輩はあくまで見守ってくれれば良いです)

(...幸ちゃん...)

(私は好きだからこうしているんですよ?何が悪いんですか?これ)

(取り返しがつかない事になってきている。だから...)

(嫌ですね。止めません。アハハ)


そう書きながら私はニヤニヤしているとノックされた。

邪魔くさいな。

思いながらもニコッとしてドアを開ける。

そこにはお姉ちゃんがコップを持って立っていた。

何か不安げな顔をしている。


「...これ...底の方が青いけど...何か混ぜたりした?」

「ジュースの具材の残りだと思うよ。なんせミキサーで作っているから」

「...それなら良いけど...」

「どうしたの?」

「その。薬っぽい匂いがする」

「...そう。それはきっと気のせいだと思うよ」


いけないな。

沈殿物が出るとは。

混ぜ合わせが悪かったか。

それを思いながら私はお姉ちゃんを見る。

笑顔になって、だ。

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