寝取られた彼女に確実に復讐する。絶対に許さない

アキノリ@pokkey11.1

第一章 終わった世界へのひび割れ

許さない!

第1話 陽の沈む世界(改稿)

俺、山郷裕太郎(やまさとゆうたろう)は同級生の。

下村幸奈が浮気しているのに気が付いた。

純粋な彼女だったから一途と思っていたのに気が付いてしまった。


その、気が付いたというのは簡単に言ってしまうがそいつが別の男とラブホに行ったらしい事に。

何というか俺達は17歳の仲が良い彼女彼氏関係だ。

当然だが酷く絶望した。


どれぐらい絶望したかといえば。

ストレスで硬い髪の毛だったにも関わらず。

俺の髪の毛が抜け落ちているぐらいにはストレスになっていた。


ただでさえ幸奈の行動が怪しいと思ってストレス気味だったがこの事で更にストレス度が加速した。

俺は吐き気を覚えてしまった。

学校に行けなくなってしまった。


俺自身の容姿が良くなかったのだろう。

そんな事を考えながら学校に行けず俺は引き籠っていた。

かれこれ引き籠って1週間は経過している。


だけど全く学校に行く気が起こらないしそれだけ絶望していた。

この絶望は。

体験しか奴しか分からないだろう。


6月の平日にも関わらず今日も俺は午前11時頃に目が覚めた。

月曜日なのに何をしているんだ俺は。

同じパターンの繰り返しだ。


新聞読んでスマホ弄って寝る。

これの繰り返し。

何をしているんだ俺。


本気で「何をしているのだろう」と呟きながら俺はリビングにフラフラ行く。

そのまま卓上に置かれた新聞を読んでいるといきなりピコンとスマホが鳴った。

何なら静寂を切り裂くぐらいには聞こえた。


スマホを俺は怪しげに見て開いてみる。

そこには(先輩。学校に来ませんか)と書かれていた。

俺は「!」となる。


下村幸奈の義妹の下村幸(しもむらさち)だ。

16歳の同じ高校に通っている同じ1年生。

俺はその言葉に眉を顰めて(暫くは行けないな)と書いて送信した。

それから(テストで悩んでいる)と書いた。


だがその言葉に(いやいや。嘘ばっかりですね。先輩。知っていますよ私。お姉ちゃんが浮気しましたね?)と書いてきた。

手が止まる。

そして新聞を読む手も止まる。

スマホの画面に集中する。


(待て。何でそれを知っている)

(この1週間、私はずーっと何もしてないと思いました?私はお姉ちゃんを監視していました。そしてその結果、浮気している事が分かったので先輩に今言いました)

(何も言ってないのに良く分かったな)

(この全ては愛のお力です)

(ジョークでもまあ有難いなそう言ってくれて)

(まあそれは置いておいて。...私、お姉ちゃんが浮気したのが許せないです)

(いや。許せないって言ってもどうしようもないしな)


(いや?そんな事有りますかね?)とメッセージを書いてくる幸ちゃん。

俺は(どういう意味だ)と「?」を浮かべて返事を書く。

それから送信をした。

すると幸ちゃんは(私ですね。この家からお姉ちゃん追い出そうと思いますので)と笑顔な感じで文章を綴る。


(私は絶対に絶対に絶対にお姉ちゃんを許しません)

(まさかお前...マジにやる気なのか?)

(やりますよ。この世界はそんなに甘くない。出て行ってもらいます。このままずっとやりたい放題にさせません。ハハハ)

(何でそこまでするんだ)

(先輩。このままで良いと思います?良くないですよね?私、あの女を絶対に地獄に落としてやりますよ)

(...しかし無理すると犯罪になってしまうから)

(知ってますよそれぐらい。だったら犯罪にならない程度であの女を追い出せば良いんですよ。先輩)


俺はその言葉に苦笑しながら(まあもうお前がやりたいようにやってくれ)と茶化す様に言う。

それから苦笑いを浮かべた。

励ます様にしてくれているのだろうけど。

ジョークでも激しいな。


そう思いながら俺は新聞を読む。


だが俺はまだ知らなかった。

実は幸ちゃんはマジに姉を家から追い出そうとしている事に、だ。

そんな恐ろしい事をするとは思わなかった。

幸ちゃんが恐ろしい事に簡単に手を染める存在だと。



その日。

何故か学校の休み時間辺りでスマホの通知音が頻繁にまた鳴った。

それからスマホを開くと(先輩。お姉ちゃんをいつ追い出しましょうか?アハハ)と書いてくる。


俺は(まあ早めが良いんじゃないか。だってアイツは反省してないしな)と書く。

すると幸ちゃんは(じゃあ今週ぐらいには追い出しますか)と書いてくる。

いつになくやる気だな?

まあ冗談だろうけど。


(幸ちゃん。冗談だよな?)

(冗談?今更冗談でこんなのします?私は正直ですよ。真面目に追い出します)

(ハハハ...)


それからスマホを観ていると(まだ段階途中なので出来ませんがそのうち、ネットにでも全ての情報を流そうかと思っていますよ。今は私達にもそれなりに被害が及ぶのでまだ書きませんけど)と書いてきた。

俺はその姿に「...」を浮かべる。

寒気がする。


(あの。本当に冗談でやっているよな?)

(先輩。冗談ってのは何ですか?私は冗談でこんな事しませんよ。マジに彼女を家から追い出しますし...それに犯罪にならない程度にボコボコにします)

(...お前。...捕まるぞ)

(そんな事にはなりません。私は制裁を加えているだけですから。これは世間的にアウトではないですよ。誰もそう認めます)


そう言いながら笑みを浮かべる様なキャラのスタンプと文章を送ってくる幸ちゃん。

何かそのゾッとした。

それから(...冗談じゃ無いのか)ともう一度書く。


すると(先輩。冗談っていうのはこういう事を言うのですか?...まあどっちでも良いですが私はあくまで先輩を裏切った分の制裁は受けてもらいますよお姉ちゃんには)と書いてくる。

何だか取り返しがつかない事になってきている気がした。


そしてこの会話を境に通信が幸ちゃんとその日は通信が出来なくなった。

汗が止まらない。

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