第24話 尋問と言う名の拷問
※今回は閲覧注意回です。
滅多刺しにしては回復薬を少し使い再び滅多刺しにする作業をしながら尋問を続ける事数日が経った。
「いい加減情報吐いてくれないかなぁ!!?」
「うっ…!!」
鳥女はくぐもった声で悲鳴を上げる様になり慣れてきたのかもしれない。
初日と比べると言葉を発さなくなってきているので精神的には参って来ているはずなのだが未だに主人をの名を吐かない。救出やら偵察やらが来ない辺り使い捨ての駒なのは間違い無いのだがどうやればここまで末端の忠誠心を高められるのか謎。こんな芸当を簡単に出来る奴が俺の敵となれば早めに排除しないと誰も信用出来なくなる。
「うん?また自由落下する人が見えた気が…。」
訂正しよう。使い捨ての駒ではなく複数運用前提の駒だったらしい。
「一回見てるんだよなぁ。」
この鳥女から速度は大体分かっている。目で追えなくとも来る場所が確定しているのなら決め打ちが出来る。気づかず尋問を続けるフリをしながら迎撃態勢に移る。
ドンッ!!
俺は突き上げて殺そうとしてくる鳥女にタイミングを合わせ、踵を振り下ろし二匹目の鳥女を叩き落とした。
打ち落とされた鳥女はズザザザっと勢いよく地面を滑って木々を数本突き破りやっと止まった。
「ふう。迎撃完了。お前らの主はそんなに俺を排除したいのか。」
こうなれば手段を選んでいる余裕は無さそうだ。
グルーミィの目の色が物理的に変わる。
「最終警告だ。主の名前と場所を吐け。二匹目が来た以上主などいないなどと言う、言い訳は通用しない。主は何処の誰だ?」
グルーミィは尋問していた女の髪を雑に掴み持ち上げ、その目を見ながら問いかける。
「いないものは居ない!!」
「そうか。」
グルーミィは虫の息の女に近づくと肩にナイフを当てナイフの上を叩き、無理矢理切り落とした。悲鳴を無視し、女の目の前でその腕を分解し、生のまま尋問中の女の口の中に放り込む。そして外から無理矢理咀嚼させ水を流し込み飲み込ませる。
「今日からお前らの食事はこの鳥肉になる。同族の悲鳴を聞き、憎しみの目をつけられ続けると良い。二匹目にも言っておくがお前らどちらかが主を吐けばこの拷問は終わる。」
グルーミィは殺気を放ち始め尋問されていた女はさっきまでのは拷問のつもりは無く今から本当の地獄が始まると言う事を理解する。
「よっと。」
叩き落とされた女のをうつ伏せの状態から仰向けの状態に変える。
「っ!!」
叩き落とされた女は前面の皮がなくなっていて頭からも血を出していた。
「傷口に貴重品の塩をこれまた貴重品の水に溶かして…。」
バシャッ!!
空気を切り裂く様な悲鳴が上がるがそれだけでは終わらない。
「お前が痛みに強いのはよーく分かった。なら、仲間しかも同族で恐らく同期で同じ班の奴が悶え苦しむ姿を見続ける事だな。どちらかが話せばこの地獄は終わる。情報を得るためなるべく殺さない様に努力するが命の保証はしない。」
叩き落とされた方は皮がなくなっただけなので出血で死ぬ事はない。だが痛みは壮絶でショック死する可能性が高い。
「目を逸らさない様に瞼を切り取って腕を拘束すべきか?」
そう言いながら拷問を続ける。
「これを使う時が来るとはね。」
グルーミィはその辺に生えてそうな葉っぱを取り出すとそれを皮が剥がれた面に擦り付ける。
「これは俺の知ってる植物に似ててね。葉の表面に生えた棘が地獄の苦しみを与えてくれるんだ。こんな危険物が普通に露店で売られてるのには驚いたけど。」
最早人の顔とは思えないほどに悍ましい表情を浮かべ。声帯が壊れ声が出なくなるほどの悲鳴を上げ続けている女の上に座るその姿は化け物のそれであった。
「今の環境はとても心地が良い。血が充満し絶望と悲鳴が辺りを支配する。人間としての俺が無意識に押さえつけていた衝動のタガが全て外された様な気分さ。」
「このドSが…。」
「失礼な。俺は暴力はどっちかというと嫌いだぜ?だが、お前達が情報を吐かず俺が危機に陥っているのならばそれも仕方ない。生き残るために危険は積極的に排除していくべきだからね。」
グルーミィはそう言いながら片手で傷口を抉る。
「そろそろ拷問も飽きて来ただろう?ここからは容赦無しに情報を搾り取らせてもらう。俺は人間の筈だがこの国いや…この世界に来てから人間からは遠ざかってる気さえする。この国ではスキルって言うのか異能って言うのか技術と言うのか…なんて言うのか知らないが手段を選ばないのならばお前達から情報を引き出せる。まずはお前からだ。」
グルーミィは皮が剥がれた女の髪を乱雑に掴むと首筋にその牙を突き刺した。
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