覇王伝 ~ 陰キャなクラスメイトが地下闘技場のチャンピオンだった

朽木桜斎

00 そもそもこうなったのは……

鬼神おにがみくん、ごめんなさい……!」


「うぐっ……!?」


 彼女の手が俺の首根っこに食らいついた。


「わたしの正体を知られたからには、死んでもらわなきゃならないの……!」


「う、う……」


 その手はじわじわと、だが確実に力を入れてくる。


「ごめんなさい、鬼神くん、ごめんなさい……」


「……」


 なんでこんな事態になってるのか、さっぱりわからないだろう。


 よって、少し時間を巻き戻して話そうと思う。


 ま、俺いま、殺されるとこなんだけどね。


 彼女に、クラスメイトの鈴木理子すずき りこに……

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