第70話 創造神様とのんびりトーク:①
書庫の中で創造神様がオレの身体を
オレが
どこかというと、この世界に産まれる前に創造神様に加護と魔法を戴いた白いモヤの中だ。あのときは胸がつぶされて死んだはずなのに、新しい世界に生まれ変わるとか加護や魔法を戴いたのに気を取られていて気がつかなかったけれど、この白いモヤの中にいるとだんだん気持ちが良くなってきて身体がポカポカ暖かくなってきた。
オレは柔らかい結界で寝椅子を作れるかなと試してみたらできたので、そこに寝転がっていたのだが、退屈なので書庫の中はどうなったのかなと思ったら、まるで映画館のように大きなスクリーンが現れて画像が表示されて音声も聴こえてきた。
おー、これはライブビューイングだな。
そこでの出来事はリアルタイムで見聞きした。創造神様が三バカ兄弟と縦ロールから魔法を取り上げたら、スクリーンから赤色・青色・茶色・白色の光が飛び出してきてオレの身体に吸い込まれたのには驚いた。
オレは自分の手を見ながら、確か縦ロールは鑑定魔法を使えたんだよなと思って〚〚鑑定:オレの魔法〛〛と念じてみた。
するとなんということでしょう、魔法が増えてるよ!。
アラン・コーバン
結界魔法
生活魔法
火魔法
風魔法
土魔法
鑑定魔法
ほえ〜〜、創造神様が四人から取り上げた魔法がオレのものになってる。
創造神様、何してくれてんねん!?。
まぁ使える魔法が増えるのは嬉しいことだからいいけどさ。
オレはそのあともライブビューイングで書庫の中での出来事を見ていたが、オードリーに抱きしめられて頬ずりされている自分の姿を見て、なんか小っ恥ずかしい気持ちになった。
ジェームズに頭を撫でられて嬉しくなって、この二人の子どもに産まれて良かったとしみじみ思った。
それにオレが悩んでいた
オレが感謝の気持ちでちょっと涙目になっていると、優しく肩に手を置かれた。
振り向くとそこには創造神様がいた。
オレがあわてて寝椅子から下りて膝をついて頭を下げようとしたら、創造神様はニッコリ笑って言った。
〚ハハハハハ。アラン、そんなことはしなくていいよ。これはよくできているね。座ってもいいかな?〛
『もちろんです。どうぞ』
〚う〜〜ん、柔らかいけれど、しっかりしたものだね。結界魔法がうまく使えているね〛
『はい、戴いた結界魔法を毎日使って練習しました』
〚じゃあ新しく手に入れた魔法の練習も楽しみだね〛
『はい、使える魔法が増えているのには驚きました。このまま戴いてよろしいのでしょうか?』
〚私を
『ええ楽しみです。ですが創造神様から戴いた魔法で遊びすぎているような気がするのですが、これからも続けてよろしいのでしょうか?』
〚かまわないよ。アランが楽しみながら結界魔法の可能性を探っていくのを見るのは、私も楽しいんだ。そうだ、結界で作った剣を見せてくれないか?〛
『はい、どうぞ』
オレは結界剣を作って創造神様に差し出した。いつもと違って結界剣を作るスピードは早く、硬さも増している。
創造神様は結界剣を握って軽く振った。
ビューーンと音がして、白いモヤを大きく切り裂く斬撃がはるかかなたに飛んでいった。
オレが目を丸くして見ていると創造神様はニヤリと笑って言った。
〚うーん、
『
〚そうだよ。この白いモヤも地上で使った力もそうだが、私の神の力のことだよ。今アランの身体を作っているのもそうだね〛
『えっ、この身体ですか?』
〚そうだよ、だってアランの身体はあそこにあるじゃないか〛
創造神様がスクリーンを指差すと、オードリーに抱かれて馬車に乗っているオレが見えた。まわりにはジェームズ・クラーク・ヴィヴィアンがいるから、屋敷に帰るのかな。
創造神様が教えてくれたのは、オレの肉体は神威によって傷ついているそうだ、細かい細胞レベルで修復が必要なので、しばらくは眠り続けて肉体を休ませなくてはいけない。
修復が終わるまではオレの
今オレが意識している身体は神威で形成されたもので、オレが違和感なく過ごせるようにしてくださったのだ。
オレの肉体はお
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