【完結】未来都市の医療探偵 〜ネオンシティの謎を解け〜

第7話 新たな謎の深まり

星宮アメジストは、クララを救えなかったことに深い悲しみと無力感を感じていた。しかし、彼女はこの失敗を糧にして、さらに強くなることを決意した。クララの死因を明らかにするため、ルナと共に病理解剖を行うことになった。

翌朝、アメジストとルナは病理解剖室に向かった。ネオンシティ中央病院の解剖室は最新鋭の設備が整っており、科学技術と魔法が融合した環境だった。アメジストの心には、クララの真実を暴く強い決意があった。

「クララを助けられなかったことは悔しいけど、彼女の死因を解明することで、同じような悲劇を防ぐために全力を尽くすわ」

アメジストは自分に言い聞かせるように呟いた。

「そうね、アメジスト。私たちの使命は、真実を明らかにすること。そして、その真実が新たな光をもたらす」

ルナが冷静に答えた。

解剖が始まり、アメジストとルナはクララの体を詳細に調べ始めた。最初に注目したのは、毒素の痕跡だった。ルナは魔法陣を使い、クララの体内をスキャンした。

「毒素の痕跡は確かにあるけれど、致命的な量ではないわね。これは致死量ではない」

ルナが言った。

「では、クララの死因は他にあるということ？」

アメジストは驚きと困惑の表情を浮かべた。

アメジストとルナは、クララの体内の各部位を細かく調べ始めた。彼女たちの手から放たれる魔法の光が、クララの体を隅々まで照らし出す。

「これは…」

ルナが突然、クララの心臓周辺に異常を発見した。

「心臓に異常があるわ。これは…機械的な損傷？」

アメジストはスクリーンに映し出されたデータを見て言った。

アメジストとルナは、クララの心臓周辺に集中して調査を進めた。ルナは細かい魔法の光を使って心臓の内部を詳細に映し出した。

「見て、この心筋の部分。ここに小さな裂け目があるわ」

ルナが指し示した箇所には、心筋の一部に微細な裂け目が見えた。

「こんな小さな損傷が致命的になるなんて…何が原因なの？」

アメジストは信じられない思いでデータを見つめた。

「さらに調べてみるわ。これは普通の事故や病気では説明がつかないわ」

ルナが魔法の力をさらに集中させ、心臓の内部構造を詳しく調べ始めた。

「この裂け目の周辺には、微細な金属片が埋め込まれているわ」

ルナが新たな発見を報告した。

「金属片？それが心臓にどうやって…？」

アメジストは驚きと疑問を隠せなかった。

「これらの金属片は非常に小さく、ナノサイズのものね。おそらく、ナノマシンによるものだと思う」

ルナが分析結果を見ながら言った。

「ナノマシン…それがクララの心臓にダメージを与えた？」

アメジストは困惑した表情を浮かべた。

「ええ、このナノマシンはおそらく、心臓の細胞に侵入し、内部から損傷を引き起こしたのでしょう」

ルナは深刻な表情で続けた。

「この病院内に、闇の医療組織の協力者がいる可能性が高いわね」

ルナが警告した。

「私たちの周りには敵が潜んでいる。必ず真実を暴き出してみせる」

アメジストは決意を新たにした。

クララの死因を解明したアメジストは、さらに強い決意を持って闇の医療組織に立ち向かうことを誓った。彼女はルナと共に、この新たな謎を解明し、ネオンシティを守るために全力を尽くすことを決意した。